三進トラベル「慶尚道縦断まんぷくツアー4日間」後記(中編)。

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 前編から続きます。

 3泊4日の「まんぷくツアー」は栄州(ヨンジュ)から安東(アンドン)へと移動し……。

 あ、そうそう。

 栄州で思い出しましたが、昨日「韓食ペディア」に「栄州市の料理」という項目をアップしました。韓国料理についてコツコツと書いている自作の百科事典ですが、今後は料理とともに各自治体の料理、特産品についてもまとめていく予定です。仕事の合間に書いているので遅々として進まないとは思いますが、ときおりチェックしてみてください。

 というインフォメーションを踏まえて、安東で昼ごはんを食べた後は、とんでもない山道を通って「知礼芸術村」というところへ足を運びました。

 知礼芸術村はダムによって水没した古家屋を移築し、祭祀体験や宿泊体験など伝統的な暮らしを学べる場所。冒頭に写真を載せましたが、散策路になっている裏山にのぼると、韓屋(伝統家屋)の連なった姿が一望できます。

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 ここで僕らが体験したのは韓屋での音楽会。

 いやぁ、素晴らしかったですねぇ。中央の女性がまず伽耶琴(カヤグム)を演奏、そして写真左にいらっしゃるテノール歌手の男性が声量豊かな美声を披露してくれたのですが、韓屋の風合いと相まってなんとも味わい深いひと時を堪能しました。

 口のご馳走だけでなく、耳のご馳走まで。

 安東で観光といえば世界遺産の河回村(ハフェマウル)などが有名ですが、そういうところは見向きもせず、こういう穴場を発掘してくるのが三進トラベルという会社です。

 なお、写真右の男性は一族の後継者でありこの知礼芸術村を管理する方ですが、日本語もペラペラというインテリで、知礼芸術村の成り立ちから、この村にまつわるもろもろのエピソードまでを詳細に教えてくれました。もし深山隘路を乗り越えてたどり着く方がいらしたら、ぜひフランスとオーストラリアにまつわる逸話は聞いてみてください。

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 おやつは安東名物のチャムマポリパン(山芋饅頭)。

 ひと口サイズのどら焼きといった感じですが、もちっとした食感の生地がたまらなく美味しいです。常温で4~5日しか持たないのでお土産にはギリギリですが、冷凍庫に入れておけば自然解凍で楽しめるとのこと。

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 そして夕食。

 栄州、安東を経て、青松(チョンソン)という町にやってきました。人口2万7000人程度という小さな町ですが、2011年には韓国で9番目のスローシティに選定されたため、近年だいぶ注目を集めている地域です。

 このブログを読んでくれている人にとっては、三河島「ママチキン」のママと、湯島「周王山」のマスター姉弟が生まれた町といってもいいかもしれませんね。僕が9月に下見をした際も、おふたりの人脈にずいぶん助けていただきました。

 上の写真は青松名物のタッペクスク(鶏の水炊き、닭백숙)。

 といっても、ただのタッペクスクではありません。鶏自体も地鶏を使っていていい鶏ですが、もっと大事なのが水。この地域では天然の炭酸泉が湧出しており、それで煮込むことによって独特の風味を生み出すというのがウリです。

 そんな鶏肉をシンプルに塩で味わいつつ……。

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 鶏肉を叩いてコチュジャン味の炭火焼きにしたタップルコギ(鶏肉の網焼き、닭불고기)で焼酎やマッコリをぐびりとあおり……。

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 最後は鶏を煮込んだスープと、もち米のお粥を楽しむのが流儀。

 煮込むことによって炭酸泉の気配は消えていますが、味付けもほとんどしていないのに、このスープがまたなんとも味わい深いのです。真ん中にぽっちり浮かんでいるのはナツメ。炭酸泉の影響かほんのり緑に色づいたもち米のお粥を、スープに浸しながら食べても美味です。

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 翌朝はソンイジョンゴル(マツタケ鍋、송이전골)。

 青松の周王山(チュワンサン)一帯はマツタケの産地でもあり、9~10月のシーズンにはそれを目当てとする人でも賑わいます。ただ、前編でも書きましたが、今年は旬の終わりが早く、11月上旬までは生マツタケが残りませんでした。

 冷凍であっても香り豊かな鍋でしたが、これらは今回の大きな反省点。

 今後、秋にまたマツタケをツアーに組み入れる場合は、10月の中旬まで! というのをマストにしたいと思いますが、それはそれで11月からの名物を諦めるということになるんですよねぇ。昨年食べた統営(トンヨン)の牡蠣しかり、今年の後編に出てくる浦項のズワイガニしかり。地方における旬との向き合い方は本当に難しいです。

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 朝食後はこんな絶景を見に。

 18世紀初頭に作られた貯水池で、注山池(チュサンジ)と呼ばれます。キム・ギドク監督の映画「春夏秋冬そして春」に登場して有名になった場所でもありますね。

 絵になる池を眺めた後は……。

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 絵になる岩。

 同じく青松にある大典寺(テジョンサ)というお寺ですが、後ろに見えている岩が仏さんの手に見えるとして有名です。

 池の写真も岩の写真もいい青空ですが、今回のツアーは第1班、第2班とも連日晴天。どっちかが晴れで、どっちかが雨だと申し訳ないことになるのですが、そんな心配がまったくいらないほどいいお天気に恵まれました。

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 大典寺はお寺そのものよりも参道が賑やかで盛り上がりました。

 前日の栄州もリンゴの名産地ですが、青松も秋にリンゴ祭りが開催されるほどに有名。参道ではリンゴを浸したマッコリが1杯W1000で売られていました。

 しかも店によってプラスアルファがあって、ツルニンジンや、ナツメ、食用菊、果てはマツタケまでもが入っていたり。みんなでいろいろな店を味見しましたが、あれこれ入りすぎると味がごっちゃになるので、ほどよくリンゴに足されているぐらいが美味しいようです。

 ほかにも高麗人参の天ぷらとか、キノコのチヂミとか。

 いろいろつまみ食いをしながら歩いたので、事実上これがこの日のおやつでしたね。観光してお腹を空かそうと思いきや、そこでさらにお腹がふくれるというジレンマ。

 そして、ここから怒涛の後編へと続きます。

 前編、中編まで読んで自分もこんな旅行をしたい! と思ったひとはコチラのお知らせをご覧ください。来年2月に実施するグルメなミステリーツアーが募集中です。

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