三進トラベル「第2回ぐるぐるグルメ感謝ツアー」後記(中編)

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 前編から続きます。

 前回の記事でようやく少し落ち着いてきた、なんてことを書いたわりに、そこからまた半月ほど経ってしまいました。確定申告という障壁があったのも大きな理由ですが、僕にしては珍しく韓流ドラマを見ているというのも更新が途絶えた要因のようです。

 月末にはまた韓国出張が控えているので、それまでには書かねばならない後記などテンポよく更新していきたいと考えています。

 さて、「第2回ぐるぐるグルメ感謝ツアー」は2日目の朝から。

 利川(イチョン)での朝ごはんをどうするかというのも結構な悩みのタネだったのですが、いろいろ現地をリサーチしたところ、地元では有名なスンドゥブチゲ(柔らかい豆腐の鍋、순두부찌개)の専門店が見つかりました。豆腐が自家製であるうえ、統営(トンヨン)産の牡蠣がゴロゴロ入っているという贅沢な一品。

 それを黒田福美さんが自ら取り分けてくれる姿は速報記事でもお届けしました。

 芸能人と行く旅行は世に山ほどありますが、ほんのちょっと顔を出すだけ、なんて場合も多いようですね。黒田さんの場合は日程の最初から最後までつきっきり。ごはんも一緒に食べますし、韓国通の先輩として食卓もリード、韓国談義に花を咲かせるかと思えば、朝からでもマッコリを飲んでいる……というのは、たまたまこの店が自家製マッコリを出していたというのが理由でしたが。まあ、とにかく気さくでサービス精神も旺盛な方です。

 いや、サービス精神とはちょっと違うかな。

 韓国を語るのが好き、韓国のことをもっと深く伝えたいという黒田さんの気持ちが、僕らの芸能人という先入観によってサービス精神に見えるのかもしれません。

 何度かツアーもご一緒させていただいて思ったのですが、芸能人と思って接するよりも、韓国通の先輩と思ったほうが黒田さんとのツアーではより楽しめると思います。ご自身もよく、芸能人としてよりも……。

「韓国好きのひとりとして参加している!」

 と強調されていますね。

 なるほど、と思う方は下記のツアーへ参加してみてください。

黒田福美と行く!韓国ぐるぐる 第6回✤風薫る大邱「達句伐(タルクボル)竿燈祭と嶺南紀行」~日韓メロン交流と星降る村に浪漫を探る4日間~

 黒田さんと行く韓国ツアーの第6回は大邱(テグ)を中心に巡るそうです。竿燈祭など目玉はいくつもありますが、個人的にうらやましくて身悶えしそうなのが「日韓メロン交流」の部分ですね。チャメ(まくわうり、참외)の産地として有名な星州(ソンジュ)を訪れ、生産現場も見学するということです。黒田さんは「チャメ狩りに行く」とおっしゃっていました。むー、なんて魅惑的な響きでしょう。

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 さて、話を元に戻してスンドゥブチゲの朝食ですが、豆腐、牡蠣とともにポイントとなったのが釜炊きのごはん。

 利川が有名な米どころであるのは前編でも紹介し、そのうえで定番中の定番であるサルバプ(利川米の釜炊きごはんを中心とした定食、쌀밥)は止めようという思惑があったことも書きました。それでも、米を素通りするのは惜しいよね、という部分がこの釜炊きごはんに詰まっています。

 やっぱりこの町の米は美味しいのですよ。初めて行くならまずはサルバプでしょうが、リピーターになったらこうしたチゲ系の美味しい店というのもオススメです。米がうまいと食べ慣れたチゲもより美味しく感じられるはず。

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 ごはんの後は陶磁器ツアー。窯元を訪ねて先生の作業風景を見せていただいたり、陶磁器のできるまでを教えてもらったり、あるいはショップの集まったエリアで買い物をしたり。みなさんお土産に、自宅用にとあれこれ買い集めていらっしゃいました。

 なお、写真の方は「漢青陶窯」の金福漢先生。高麗青磁の復興に力を注いだ柳海剛先生に師事し、その技術を受け継いで現在は政府から大韓民国名匠にも指定されている方です。

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 昼食は同じく利川にて地元の方が通うセンソングクス(魚スープ麺、생선국수)の店へ。内陸部ではよく見る調理法ですが、いろいろな川魚を煮込んでダシをとるとともに身はすりつぶし、味噌などで味付けをしたどろどろ濃厚スープに麺を入れた料理です。

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 サイドメニューにはミクラジティギム(ドジョウの天ぷら、미꾸라지튀김)。

 本来はピラミティギム(オイカワの天ぷら、피라미튀김)を食べていただこうと思ったのですが、事前のやり取りに不備があり、ドジョウに変更となってしまいました。川魚の天ぷらという意味では同じなのですが、丸ドジョウと聞いた時点で「ちょっと……」と抵抗感を覚えた方もいらしたようです。

 毎度、どのメニューをどう頼むかというのは入念に打ち合わせをするのですが、八田→旅行社→現地手配会社→店、という流れの中で伝言ゲームになってしまうことがあります。今回の反省点としては、やり取りの中で日本語と韓国語が混在したため誤解が生じたというものでした。

 今後への反省点として肝に命じつつ、参加された皆様には改めてお詫びしたいと思います。

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 昼食後は驪州(ヨジュ)まで移動して世界遺産の世宗大王陵(セジョンデワンヌン)と神勒寺(シルルクサ)を観光。そこから大移動をして2日目夜の目的地は……。

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 忠清南道牙山(アサン)市。

 今回のテーマに温泉三昧というのがあったため、前夜の利川温泉に続いて牙山温泉を宿泊地に選びました。牙山はほかにも温陽(オニャン)温泉、道後(トゴ)温泉を抱える韓国有数の温泉地。夕食として目指したのはウナギでしたが、これも温泉地と密接な関係のある料理です。

 前編にも書いたようにツアーの飲食店は非公開としているのですが、「日本統治時代に営業を始めた韓国でもっとも古いウナギ専門店」という情報があればおそらく探せると思います(見つからなければ直接ご連絡ください)。かつて日本人が休暇として牙山の温泉地にやってきて、そのときに食べたのがこの店のチャンオグイ(ウナギ焼き、장어구이)。そんなロマンを味わっていただくというのがここを訪れた狙いでした。

 また、ウナギの上に見えているのはウナギのタレで焼いた鶏肉。ウナギと鶏を同時に楽しめるという意味でも嬉しいお店です。

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 翌朝は温陽温泉の近くでウジョクタン(牛足のスープ、우족탕)。ウ(牛)の部分を省略してチョクタン(족탕)と呼ぶこともあります。

 コムタン(牛スープ、곰탕)などともよく似た料理ですが、写真左下にある足のゼラチン質な部分を具として食べるという部分に特徴があります。普通ならコムタン専門店の付帯料理としてメニューに載るものですが、温陽温泉には珍しいことにウジョクタンの専門店というのがあるんですね。

 余談ですがこの店の情報を集めているとき、牙山市観光課の方に……。

「チョクタンが有名だと聞いたのですが」

 と問いかけたら、足湯(あしゆ)のほうのチョクタン(족탕)情報が出てきたというハプニングもありました。そりゃ、温泉地だから足湯だってありますよね。たぶん偶然だとは思いますが、温泉地にあるチョクタン専門店ということに、ダジャレ的な意味合いもあるのかもしれません。

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 その後、温陽伝統市場を見学した後、外岩(ウェアム)民俗村を観光。朝鮮時代から続く伝統家屋の家並みを体感できる民俗村です。住民の方々が造った味噌やコチュジャンなどを買い求めることもできますし、農家レストラン体験なども可能。そんな中で個人的にぜひ召し上がっていただきたかったのが……。

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 ススブクミ(キビ餅、수수부꾸미)でした。

 民俗村の入口で販売しているのですが、これがけっこう素朴な味わいで美味しいのです。焼き立てで食べるとボソッとそっけない中に油がじわっとにじみ、甘さ控えめの白あんが妙に懐かしさを感じさせます。冷めると極端に味が落ちるので、ぜひとも焼き立てで味わってください。

 といったところで、中編もここまで。後編へと続きます。

三進トラベル「第2回ぐるぐるグルメ感謝ツアー」後記(前編)
三進トラベル「第2回ぐるぐるグルメ感謝ツアー」後記(中編)
三進トラベル「第2回ぐるぐるグルメ感謝ツアー」後記(後編)

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