昨年末にオープンしたコチラのお店。
行こう行こうと思いつつ、なかなか足を運べませんでした。
「学校へ行こう」
という店名が示す通り、この店のコンセプトは学校。
店の奥には黒板があり、店員さんは学生服に身を包んでいます。
スタンプカードが学生証だったりするのも凝っていますね。
新大久保でこういったコンセプト系の韓国料理店といえば、
軍隊風の「クンバリ」、70年代風の「カントンの思い出」あたりが有名。
そこに、韓国テイストの「学校」が加わったのは面白いですね。
これはもうどんどん凝った仕掛けを施してほしいものです。
などと、僕がいうまでもなく店の入口にはこんなものが。
韓国式の「けんけん」みたいな遊びなのだと教えて頂きましたが、
パッと聞いただけでは、ちょっとルールが飲み込めませんでした。
ちなみにこの手前には「本日登校生」と書かれた予約ボードも。
この店においては来店ではなく、あくまでも「登校」です。
看板メニューは全部で3つあるとのこと。
その中のひとつが、まずこちらのフライドチキンで、
ヤンニョムチキン(薬味ダレ味)と合い盛りにして頂きました。
ポイントとなるのは下味で、鶏肉を3日間かけて漬け込むとのこと。
ヤンニョムチキンよりも、フライドチキンでその威力を発揮するのですが、
真っ赤なタレがかかっていないにもかかわらず、食べるとけっこうな辛さです。
外側の衣もカリッと仕上がっており、鶏肉自体も柔らかいことに加え、
その辛さがアクセントとなるので、ずいぶんバランスがいいですね。
ヤンニョムチキンは、最初食べたときやや甘いかなとも感じましたが、
その場合は、レモンをくれるので、絞って食べるとほどよくなります。
後ろにあるキャベツの千切りサラダと、角切り大根の酢漬けはチキンとセット。
というか、これがないと! というぐらい定番の組み合わせですけどね。
もうひとつの看板メニューはがテジカルビ(豚カルビ)。
「韓国の某有名レストランのレシピ!」
と店の方が自慢しておられましたが、
確かにニンニクがほどよく効いて、甘味もフルーティ。
ただ、それよりも驚くべきは値段の1人前980円でしょうね。
カルビ2本で1人前なので、新大久保の相場を考えると安いです。
場所が歌舞伎町に入って、しかも地下のわかりにくい場所なので、
そういったこともあって、値段を抑えめにしているのでしょう。
他のメニューも全体的にリーズナブルな価格設定となっています。
特に生ビールなんか、開店記念で180円ですしね。
最後の看板メニューは即席トッポッキ(餅炒め)。
地名から新堂洞トッポッキと呼ばれることもありますが、
最近は即席トッポッキの名前で呼ばれるほうが多い気がします。
屋台と違って、注文ごとに即席で作ることから名付けられたものですが、
印象として、よりチープになった気がするのは僕だけでしょうか。
具を見て頂ければわかる通り、屋台式よりも豪華です。
ちょうど昨年6月、この即席トッポッキの店が弘大に増えていると聞き、
トッポッキの店ばかり、1日5軒巡るというハードな取材をしました。
そのときの感想を振り返るに、この料理のカギはトッピングですね。
どの店もベースは似たような感じなので、そこに好みで何を足すか。
カスタマイズしていく面白さ、というのがポイントの料理です。
ということで、あるだけのトッピングを出して頂いたのがコチラ。
基本の具と重複している追加系もありますが、
・餅(棒状)
・餅(スライス)
・ゆで卵
・揚げ餃子
・キムマリ(春雨海苔巻きを揚げたもの)
・おでん
・春雨
・チョルミョン(歯ごたえのある乾麺)
・インスタントラーメン
といった感じ。
あとはベースに海鮮を加えたり、チーズを足すことも可能。
キムパプ(海苔巻き)とのセットもあって、これもまた定番の楽しみ方ですが、
トッポッキのソースに、キムパプをつけて食べるのが推奨されます。
これまでの3品が看板料理ということにはなりますが、
実際にメニューを見ると、ずいぶんたくさんの料理があります。
・思い出のお弁当(弁当箱を振って食べる昔風弁当)
・アナコンダ卵焼き(アナコンダを思わせる巨大な卵焼き)
・ソーヤ(ソーセージ野菜炒め)
・缶詰黄桃
・丸ごと袋ラーメン
といったラインナップを見ると、コンセプトがよくわかりますね。
学校をテーマにするということは、その時代を振り返るということ。
僕の場合は留学生として、韓国で学生生活を送っただけですが、
これらの料理を見ると、いろいろ思い出される記憶があります。
特に、ソーセージ野菜炒めなんかはよく食べましたねぇ……。
フライドチキン、テジカルビ、トッポッキといった看板料理も、
学生時代にわいわい食べる象徴的な料理だといえます。
韓国好きな日本人同士で行っても、もちろん楽しめますが、
たぶん韓国人と一緒に行くとより面白い店でしょうね。
ノスタルジックなツボを刺激して、盛り上がることと思います。
ちなみに写真は手作りの蒸し餃子。
肉汁がたっぷりなので、端を持ってひと口で食べるのが作法ですが
当然のごとくアツアツの状態ではヤケドに注意する必要があります。
シメにはアサリ入りのカルグクス。
野菜たっぷり、あっさり味でほっとする味でした。
なお、このお店ですが、以前は「海屋本館」があった場所。
「韓国広場」と「カフェロッジ」の間にある路地を歌舞伎町方面に入り、
すぐ左に伸びる分かれ道のところにあるビルの地下。
ふらっと歩いていて気付くような場所ではありませんので、
めがけていく方は、迷わないように登校してください。
場所柄、朝5時まで営業しているのも特徴です。
店名:学校へ行こう(ハッキョカジャ)
住所:東京都新宿区歌舞伎町2-19-7地下1階
電話:03-6233-8178
営業:11:00~翌5:00(火~日)、11:00~24:00(月)
定休:なし