四ッ谷「長寿韓酒房四ッ谷店」で梨酒ほか。

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実際に足を運んだのは、ずいぶんと前の話になるのですが、
いいテンポで飲食店記事を書けているのでこちらも紹介。
このビジュアルで、どこの店かわかるあなたはマッコリ通です。

フレーバー系マッコリの中でも人気の高い梨マッコリは、
『珠玉のマッコリ 徹底ガイド』内でも4種類を紹介しました。

そのうちのひとつ、「梨酒」は「長寿韓酒房」系列のオリジナル商品。

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ラベルにもきちんと「長寿韓酒房」の名前が入っています。
銀座、大宮、川口、仙台の各店舗に加え、他の系列飲食店でしか、
いまのところ、この「梨酒」は飲めないということになりますね。
希少銘柄ですが、いずれ他店にも卸す計画はあるそうです。

また、系列店には居酒屋チェーンの「彩菜炉房がぜん」があり、
ネット上で確認する限り、こちらの各店舗でも提供しているようです。

いわゆる日本式の居酒屋ですが、実はこの店、韓国にもあったり。
鍾路と江南に店を構えており、その意味でも韓国と関係の深い店です。

韓国でマッコリにハマった社長が、あちこちの酒造を訪ね歩き、
苦労に苦労を重ねつつ、ようやく完成させたのがこの「梨酒」。
日本でも徐々に独自銘柄のマッコリを直輸入する動きは出ていますが、
既存製品でなく、自らの求める味で輸入している店は極めて稀です。

僕もフレーバー系ではいちばん梨が好みですが、
この店の「梨酒」はまた、香りの立ち方がいいんですよね。
他のマッコリは置かず、「梨酒」しか選択肢はありませんが、
ゆるゆる長く飲んで飽きないよさがあるマッコリです。

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メニューのほうはキムチ盛り合わせや……。

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海鮮チヂミといったオーソドックスな料理に加え、
ちょっとアレンジの効いたメニューも揃っています。

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例えばこのサムゲタン(ひな鶏のスープ)。

「チャグンサムゲタン」

という名前で売られております。

直訳すると「小さなサムゲタン」となりますが、
これは丸鶏で提供するところを、小さく切ったとの意。
カットされた状態の鶏肉が具として入っています。

韓国料理好きの立場とすると、丸鶏でこそサムゲタンですし、
「チャグンサムゲタン」というネーミングにも違和感はあります。
でも、ちょっと視点を変えてみると、

・鶏肉を突き崩す必要がない
・みんなで取り分けて食べやすい

といったメリットもあるのがわかります。
これは外食企業ならではの発想でしょうね。

ここ数年、新たなスタイルの韓国料理店が増えた結果、
「韓国料理の新解釈」ともいうべき要素がどんどん誕生しています。
それを「本場と違う!」との一言で切り捨てるのか、
あるいは「新しい!」と評価するかは、たぶん食べる人次第。

賛否両論あってよいはずですし、また工夫の方向性によっても、
評価はずいぶん分かれていくのではないかと思います。

個人的には韓国視点では気付かない(気にされない)部分が、
日本フィルターで少しずつクリアになっていくのは興味深いですね。
「韓国料理の世界化」って、本国ではおおいに語られていますが、
こういう部分にも、そのヒントは転がっていると思います。

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こちらは「鴨のチャンジョリム」。

チャンジョリム(醤油煮)は牛肉で作ることが多いですが、
それを鴨ロースでアレンジした一品ということですね。
たいていかたまりか、細く裂いた状態で出てくるので、
このビジュアルには意表を突かれました。

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ホルモン炒めは鉄板に載せて。
このあたりは居酒屋テイストという感じでしょうか。

ちなみに店構えはずいぶんオシャレな店ですが、
値段設定を見ると、そちらも居酒屋的にこなれています。
その意味でも銀座店なんかは、場所柄ずいぶん重宝しますしね。
店舗数の多い、外食企業ならではのメリットでしょう。

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たっぷりマッコリを飲んだ後は、焼酎に移行。

と、思ったら予想外のレア銘柄を発見してしまいました。
チョウムチョロムの前に発売されていた「サン」じゃないですか。
日本でも韓国でも、とんと見かけなくなりましたが、
いやはや、まだきちんと生産されていたんですね。

懐かしさも手伝って、ついつい飲み過ぎてしまった次第。
へべれけになり、この後の記憶が途切れ途切れです。



4 Responses to 四ッ谷「長寿韓酒房四ッ谷店」で梨酒ほか。

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