だいぶ遅くなりましたが、韓国出張からの報告。
といいつつも、仕事にかかわる部分は書けませんので、
個人的な食事から、写真を抜粋してみました。
各地域からかき集めのような感じですが、ご容赦ください。
冒頭の写真は、釜山の西面で食べたサムギョプサル(豚バラ肉の焼肉)。
メルマガにも書きましたが、釜山はやっぱり豚ですね。
昨年、一昨年とソウルは韓牛ブームが猛威を振るっておりましたが、
釜山の繁華街を歩いていても、それをほとんど感じません。
「釜山では何が流行ってます?」
「んー、サムギョプサルとか?」
という会話だけ聞くと、
あまり詳しくない方に尋ねたようですが、さにあらず。
地元でコーディネーターとしても活躍する方の実感として、
釜山はやっぱりサムギョプサルという意見でした。
ソウルでの流行とも重なる部分もあるかと思いますが、
韓牛ブームの揺り返しで、豚焼肉が存在感を増している気がします。
燻製サムギョプサルから派生した、藁焼き、薪焼きを中心に、
リーズナブルな盛り合わせで勝負をする豚焼肉の系統。
冒頭の写真でも、一緒に焼かれているのは……。
チープ系豚焼肉の代表選手、コプテギ(豚皮)。
すごく美味しい! という部位ではありませんが、
じっくり脂を落として焼くと、クニクニサクサクの珍味。
学生街の裏路地あたりで人気を集めていた料理ですが、
長引く不況で、なぜか表舞台に飛び出てきました。
釜山の隣、金海市を本場とするティッコギ(端肉)あたりも、
今回、ソウルでちらほらと看板を見かけました。
そのほか、
・ハンジョンサル(首すじの肉)
・モクサル(首肉、肩ロース)
・カルメギサル(ハラミ)
・カブリサル(バラ肉を包んでいる肉)
といった部位に内蔵なども加えつつ、
盛り合わせにする、というのが主流のようです。
ちなみに、西面の店に連れて行ってくれた方は、
豚焼肉よりも、こちらの料理をおすすめしたかったとのこと。
シメのテンジャンチゲ(味噌鍋)にラーメンのトッピング。
韓国式の味噌ラーメンといった感じの食べ方ですが、
味噌にクセがあるので、だいぶ印象が変わってきます。
「なんかプデチゲ(ソーセージ鍋)みたい!」
というのが正直な印象ですか。
テンジャン系のコクを感じるプデチゲ風ラーメン。
全体を通して焼酎がすすむ、いい流れでした。
店名:マダンセソグムグイ
住所:釜山市釜山鎮区釜田洞168-190
電話:051-803-3421
釜山からソウルへ移動し、弘大のマッコリバーへ。
この日、マスターにおすすめされたのが、
宝城産有機米コシヒカリで作ったマッコリでした。
ずいぶん高級なマッコリが出てきたものですね。
日本へのマッコリ輸出が活況を呈するにつれて、
マッコリそのものの差別化がようやく始まってきました。
大手企業の参入で、価格自体はどんどん下がっておりますが、
その反動として高級マッコリも、今後は増える気がします。
それが消費者に受けるかは、別の話ですけどね。
いろいろなマッコリが飲めるというのは幸せな時代です。
日本で飲める銘柄もどんどん増えておりますし、
韓国大手企業の参入、そして日本企業の動きも見え始めました。
とりあえず眞露がひと足先に市場開拓を進めていますが、
今年の下半期あたりから、各社入り乱れての戦いになる予感です。
現状、日本酒メーカー、飲料メーカー、商社、外食、流通などの各企業が、
それぞれのルートで、独自のマッコリを準備している状況です。
ブームがどのような形で推移するのか、本当に目が離せません。
それとともに、今後重要になるのはマッコリの周辺。
輸入販売だけなら、いくらでも企業は参入できますが、
周辺の文化面も充実させねば、一過性の商売で終わります。
・マッコリを飲む空間の雰囲気
・マッコリを注ぐ、飲むための器
・マッコリに合わせる料理
といった要素も、一緒に輸入して欲しいですね。
そういう情報はむしろ僕らが頑張る部分かもしれませんが、
ぜひとも短いブームでなく、文化的な長い定着を願っております。
店名:チンチン
住所:ソウル市麻浦区西橋洞343-9
電話:02-334-1476
弘大でマッコリを飲んだ後、仁寺洞でもまたマッコリ。
本当は「看板のない店(ワサドゥン)」を目指したつもりが、
閉まっていたので「チョンガンエピチンタル」に。
粉状にした松葉を、マッコリに混ぜて飲ませてくれるお店です。
店名:チョンガンエピチンタル
住所:ソウル市鍾路区仁寺洞143
電話:02-737-1298
今回は馬場洞にも足を伸ばしました。
畜産市場に併設されて、リーズナブルな焼肉店が並んでいます。
以前、市場そのものは見学に来たことがありましたが、
焼肉店に入って食べるのは、これが初めてでした。
長い間の宿題を、解決できたのは嬉しかったですね。
・カルビ
・アンチャンサル(ハラミ)
・ナギョプサル(ミスジ)
・トゥンシム(ロース)
・チャドルバギ(薄切りバラ)
・チマサル(トモバラ)
といった感じの盛り合わせでしたが、
たぶん、あと1種類何かが欠けている気がします。
各部位をリーズナブルに味わえる上……。
レバ刺し、センマイ刺しなどがサービスでつきます。
店によっては冷麺や、シレギクク(菜っ葉の汁)が加わることも。
メニューなども店によって、ほぼ同じに見えても異なるので、
じっくり違いを見て回っても面白そうですね。
結局2日連続で通って、3軒をハシゴしてきました。
楽しかったのもありますが、再来月に向けての下取材だったりも。
次回は店の人からも、じっくり話を聞いてきたいですね。
店名:ヨンムンチプ
住所:ソウル市城東区馬場洞761-8馬場洞モクチャコルモク内
電話:02-2292-2218
店名:テグチプ
住所:ソウル市城東区馬場洞761-8馬場洞モクチャコルモク内
電話:02-2294-6349
店名:ホナムチプ
住所:ソウル市城東区馬場洞761-8馬場洞モクチャコルモク内
電話:02-2295-0118
焼肉をたっぷり食べた後は、レッドマンゴーで小休止し、
その後、目に留まったフライドチキン店でピッチャービール。
その後、前日行けなかった「看板のない店」でリベンジという、
胃の中がぐちゃぐちゃになるような楽しいハシゴでした。
お付き合い頂いた方々には本当に感謝です。
出張の合間に、おかげさまで楽しい食べ歩きでした。
店名:オブネパジンタク(オーブンに落ちた鶏)
住所:ソウル市鍾路区貫鉄洞18-11
電話:02-722-5892
一気にまた場所が飛んで、全州の南部市場で朝ごはん。
定番のコンナムルクッパプ(大豆モヤシのスープごはん)ですが、
ニンニクと青唐辛子がガツンと効いたインパクトのある味わい。
有名な「現代屋」にようやく足を運ぶことができました。
以前は、海苔を市場内で購入するシステムで有名でしたが、
代替わりして、持ち込まずとも提供されるようになりました。
隣に座った常連さんは、しっかり持ち込んでいましたけどね。
海苔の質云々ではなく、そのほうがなぜか美味しそうに見えました。
次回チャンスがあれば僕も持ち込みでいこうと思います。
店名:現代屋
住所:全州市完山区殿洞3街2-242南部市場内
電話:063-282-7214
以上で報告できる内容はすべてです。
15日間も行ってきた割には薄い情報で恐縮ですが、
そのぶん仕事のほうに、きちんと反映したいと思います。
記事が出る頃に、また報告をさせて頂きますね。
たっぷり取材をしてきたので、しばらくは超のつく修羅場。
6月下旬までは、ヒイヒイいいながらの毎日です。
7 Responses to 韓国で食べてきたもの報告。