箕面「soontubu OKKII箕面店」で牛とろとろスントゥブ。

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韓国料理を食べたけれどもブログに書かない。
これだけ毎日、韓国料理の記事ばかりを書いていますが、
そんなお蔵入りのネタが実はもっとあったりします。

1、ブログの更新が追いつかずに諦めるケース
2、お店から写真撮影を断られて記事化を控えるケース
3、あまりにいい店なので黙っていようと書かないケース
4、酔っ払いすぎて、何を食べたのかも覚えていないケース

今はいちばん多いのが1のケースですかね。
かつてはできるだけ全部記録しようと頑張っていましたが、
追いつかなくなったので、最近はけっこう諦めています。

「一緒に食べたはずなのに出てこない!」

という方もいると思いますが、申し訳ない限りです。
新規店の場合や、重要な情報を含んでいる場合は、
遅くなってもできるだけアップするようにしていますけどね。

2のケースは稀ですが、ごくたまに出会います。
写真を撮るときは必ず店の人に一言許可を取るので、
遠慮して欲しいといわれたときは、すぐに諦めます。
むしろ写真に気を遣わなくてよいので個人的には嬉しかったり。
仕事を放棄して、プライベートモードになる瞬間です。

3のケースはほとんどありません。4はたまにあります。
写真は残っているけれども、記憶がないのでどうにもならない。
フードコラムニストにあるまじき失態だといえましょう。

で、もうひとつあるのがこんなケース。

5、プライベートではなく仕事で食べているケース

ごくごく稀に取材で行って、ブログに書くこともありますが、
あくまでも仕事は仕事なので、きっちり線を引くようにしています。
まあ、ほとんどの取材先にはプライベートでも行っているので、
ブログにまったく出てこないということは少ないですけどね。
取材でしか行けないイレギュラーは「高矢禮」のような高級店とか。

そしてもうひとつありました。

前回の大阪出張時にスンドゥブチゲの取材を兼ねました。
スンドゥブチゲは押し固めずに作る柔らかな豆腐の鍋料理。
専門店のオープンは東京よりも大阪のほうが早かった経緯があります。
そんな大阪のスンドゥブチゲ事情を、より詳しく知りたかった。
取材自体は非常に有意義でしたが、仕事にしたのでブログには書けず。

こういう店こそブログでも紹介したいなぁ……。

という思いが、ひょんなことから今回実現しました。
大阪の市街地から電車に乗って30分ほど。
箕面市に位置する「soontubu OKKII箕面店」を再訪です。

と、店名を書くと微妙にわかりにくいんですけどね。
「OKK 2」にも見えますが、アルファベット大文字の「I」が2つ。
カタカナでは「スントゥブ オッキー」と読むのが正解です。

冒頭の写真は、和牛のスジ肉、スネ肉を加えたスンドゥブチゲ。
トッピングの珍しさからわかるように、「LA式」のスタイルです。

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スンドゥブチゲは純然たる韓国料理ではあるのですが、
アメリカに移民した韓国人によって、大きな進化を遂げました。

・辛さを選ぶことができる(まったく辛くないアレンジも可)
・具のトッピングを選べる(海鮮、肉、餃子、キノコなど)
・スープを濃厚な牛骨ベースにする(韓国ではアサリなど)
・ファミリーレストラン風のきれいな内観とサービス

といった工夫が代表的として語られている内容。
もちろん店によっても多少の違いはありますが、
こうしたスタイルは、現在の韓国にも逆輸入されています。

ロサンゼルスのコリアンタウンを中心に広がったことから、
その土地の名前を取って「LA式」と呼ばれるようになったとか。
日本で展開する専門店も、ほとんどがこの「LA式」です。

卵を自分の好みで割り入れる、というスタイルもLAっぽいですが、
古い専門店などを見るに、昔から韓国でもあったようです。
ソウルにあるほとんどの店が最初から割り入れていますけどね。
逆に釜山のような南部地域は卵を入れること自体稀だそうです。

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注文ごとに石釜で1人前ずつごはんを炊くスタイル。
料理を待つ時間はかかりますが、味は格段によくなります。
ごはんを茶碗に移したら、石釜には水かお茶を注いで粥状に。

味のないオコゲ湯という感じですが、食べると舌がさっぱりし、
また食後には消化を助ける働きをもっているといいます。

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食後には柚子茶がサービスで出てきました。
こういう細かな心配りが嬉しいですね。

「soontubu OKKII」は2003年10月に豊中市でオープン。
僕が取材でも行き、この日も訪れた箕面店は2店舗目です。
ほかにも福島店……といっても東北ではなく大阪市内の。
合計で3店舗が営業をしているそうです。

聞くところよると箕面や豊中はセレブな方が多いのだとか。
ほとんどのスンドゥブチゲが、ランチ1380円、ディナー1680円と、
やや高めの設定ですが、行列ができるほどの人気を博しております。

と、それだけ書くと富裕層の心をつかんだだけに聞こえますが、
実際は豆腐も手作りだし、和牛や広島産の牡蠣など高級食材も使用。
それだけの仕事をして、妥当であると判断されている気がします。
個人的な印象ですが、東京ではこの値段設定だと厳しいような。

これまでの記事で大阪の韓国料理事情をあれこれ書きましたが、
ひとつイレギュラーのように見えるのが、このスンドゥブチゲ人気。
ただこれも氷山の一角で、なにやら本質が眠っているように思います。
このあたりも含めつつ、考察をさらに進めてみたい大阪取材。
とりあえずこれで今回食べてきたお店の紹介は全部です。

最後になりましたが、この店に誘って頂いた皆様に感謝。
この店に来る前の交流会も含めて、貴重な経験になりました。
また、お邪魔できる機会があればと思います。

店名:soontubu OKKII箕面店
住所:大阪府箕面市坊島4-9-10
電話:072-725-0114
営業:11:00~23:00(月~金)、11:30~23:00(土、日、祝)
定休:なし
http://www.okkii.com/



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