三河島で飲みませんか? という魅力的なお誘いを頂きました。
数年前までは三河島にも頻繁に通っていたのですが、
ここ最近は行きつけの店もなくなり、とんとご無沙汰でした。
新大久保や上野、赤坂などとはまた違う雰囲気のある町なんですよね。
古きよきコリアンタウンの姿が今も残っている町です。
三河島の特徴は済州島出身者の方が多く住んでいるということ。
新大久保はおろか、ソウルでも珍しい済州島料理が食べられます。
ここ「山田屋」はホルモン類が豊富な焼肉店として有名ですが、
創業者の方が済州島出身であり、わずかですが済州島料理もあります。
ホルモンと済州島料理の両方を目当てに行ってまいりました。
本来は7時頃の入店を目指したのですが、土曜日でもあり予約で満員。
なんとか席が確保できたのは開店時間5時からの2時間半でした。
「明るいうちから飲むなんて幸せですな!」
なんて浮かれていましたが、その時間でもお客さんは続々。
口開けの客だと浮かれていたのはわずか数分たらずで、
開店から10分もしないうちに、店は喧騒の世界へと変わりました。
そんな賑やかさの中での1品目が冒頭の牛レバ刺し。
上に見えるゴマ油とニンニク醤油の皿がさりげなく太極旗でした。
レバ刺しの味はプリプリのあまあま。1品目から悶絶です。
続いて「なんちゃってエンガワ」の別称がついているガツ刺し。
豚の胃袋を刺身にしたものですが、食感は確かにエンガワ似です。
ワサビ醤油で食べる、といったあたりもよりエンガワらしさを演出。
さっぱりとした味わいですが、コリコリとした食感の中から、
徐々にほのかなうまみがにじみ出てくるあたりもそっくりです。
そんな刺身類をやっつけながらビールを飲んでいると、
次第に注文したホルモン類が、ザクザクと運ばれてきます。
まず出てきたのはテッチャン(牛の大腸)と、
豚レバーです。
鉄板の上で少しずつ焼けていく姿がまたたまりません。
テッチャンは脂のりまくり。豚レバーの甘さも素晴らしいです。
そのほかコブクロ刺し(豚の子宮)、ヤン(牛の第1胃)なども注文。
コプチャン(牛の小腸)も頼んだ……んだったかな。
いい気持ちで百歳酒などを飲んでいたので記憶が曖昧です。
珍しいなと思ったのは、こちら豚の面脂(めんあぶら)。
名前からして、豚の頭でしょうね。その脂の乗った部分と見ました。
サムギョプサル(バラ肉)やモクサル(首肉)にも負けない脂具合。
脂が口の中でパチンと弾ける瞬間がたまりません。
他テーブルに運ばれていくのを見て、反射的に頼んだのがコチラ。
生ニンニクを鉄の器に乗せ、油でこんがりと焼いていきます。
写真はすでに焼けた状態ですが、この段階ではもうホクホクです。
韓国の焼肉店でも定番ですが、こうして食べるニンニクはうまいです。
最後のシメが、お待ちかね済州島料理のモムククです。
店の表記では「モンク」となっておりましたね。
モムがホンダワラという海藻の済州島方言。ククはスープです。
さすがにホンダワラと書いてもピンとこないとは思いますが、
ホンダワラは日本語で、韓国の標準語ではモジャバンと呼ばれます。
僕も過去済州島で1度食べたことがあるだけの珍しい料理。
それでも三河島界隈などでは意外に出している店も多いようです。
豚肉でとったスープにホンダワラを加えて作る料理なのですが、
この店で食べたモムククにはホンダワラのほか豚の小腸が入ります。
海藻の香りと豚のうまみが、とろっとしたスープに溶け込んでいます。
あったかいスープを胃に収めて、ちょうどいいシメとなりました。
済州島で食べたときは、もう少しさらっとしていた気もしますが、
何しろ1度しか食べたことがないので、比較しようにもできません。
三河島にある他店や、上野あたりをもう少し巡ってみたいですね。
この界隈、もう少し本腰を入れて探索してみたいと思います。
店名:山田屋
住所:東京都荒川区東日暮里3-18-10
電話:03-3807-6787
営業:12:00~14:00、17:00~22:00(火~土)、12:00~20:00(日)
定休:月曜日、第3火曜日
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