「鳳雛チムタク」で開催された出版記念会を夕方に終え、
そのまま2次会ということで、何人かが集まって移動しました。
場所は東新宿駅から、若松河田方面に10分ほど歩いた「南陽屋」。
新大久保界隈のメインエリアからは多少外れていますが、
ある意味、コリアンタウンのルーツともいえるお店です。
新大久保にある韓国料理店はほとんどが最近出来たもので、
2000年以前からある店というのは、ごく少数しかありません。
古株というと「松屋」「ハレルヤ」「オムニ食堂」などが有名ですが、
中でも伝説的な名前を誇るのが、職安通りの「武橋洞」です。
7、80年代の韓国を知る、いまや大御所といわれる方たちが通い、
マッコルリを飲みながら熱く語っていた店だそうです。
現在もその「武橋洞」は同じ場所に店が残っていますが、
店そのものはオーナーが変わって、別の店になっています。
その頃のママさんも国に帰って、数年前にお亡くなりになっており、
唯一その縁を残すのが、娘さんの経営する「南陽屋」だそうです。
ずっと行こう行こうと思っていたのですが、なかなか機会がなく、
そうこうしているうちに、昨年末、12月8日でいったんは閉店。
ショックを受けていたのですが、今年に入って喜びの営業再開。
新大久保のルーツを引く店に、初めて行くことができました。
冒頭の写真は、「南陽屋」名物のひとつというスジ煮込み。
この手の料理があること自体、歴史を感じますね。
とろっと柔らかいスジが美味でしたが、これがおいおい大変身。
お店の方が江原道出身とのことで、そちらの料理が多いのだとか。
一見、普通のチゲにも見えますが……。
中にはぶつ切りにしたトンテ(冷凍スケトウダラ)がたっぷり。
そういえば、久しくトンテチゲなんて食べていませんでしたね。
トンテのうまみがにじみ出ていて、なかなかに好評でした。
んで、最後のシメがこれ。
最初のスジ煮込みにごはんを投入して温め直したもの。
見た目はよくありませんが、これがまずいわけがありません。
スジ肉のうまみを、じっくりと堪能することができました。
全体的に、昨今の韓国料理とは方向が違います。
どちらかといえば、在日系の料理に近いのでしょう。
ひと昔前の家庭料理店にある、懐かしい感じの味付け。
そういう雰囲気の店が好きな方には、オススメしたいお店です。
新大久保からだと、微妙に遠い場所ですけどね。
店名:南陽屋
住所:東京都新宿区新宿7-1-4
電話:03-3202-6888
営業:11:30~14:00、17:00~翌2:00(月~金)、17:00~24:00(土、日、祝)
定休:第2、4日曜日
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