タッカルビの考察。

毎月1日、15日にメールマガジンを配信しております。
5月15日号のテーマはテジカルビ(豚カルビの焼肉)でした。
4月29日5月10日の日記で書いた内容を織り込みつつ、
テジカルビの現状を憂慮し、また昔の少しほろ苦い思い出を語りました。

そのメールマガジンを書きながら、ふと考えたのですが、
同じような立場の韓国料理というのが、他にもあるのではないかと。
知名度のある料理でありながら、なぜか妙に注目を集めない。
そんな料理のひとつとして、タッカルビが思い浮かびました。
タッカルビはぶつ切りにした鶏肉を野菜とともに辛く炒めた料理。
日本でもそれなりに知名度のある料理ではないかと思います。

タッカルビはもともと洪川(ホンチョン)という町が発祥。
それが車で1時間ほどの春川(チュンチョン)に伝わってブレイクし、
今では洪川よりも春川の郷土料理として広く知られています。
現在のような形でソウルに運ばれてきたのは90年代頃でしょうか。
一時期は街中にたくさん見かけたタッカルビ専門店でしたが、
2001年からのチムタク(丸鶏と野菜の醤油煮)ブーム、
2004年からのプルタク(激辛に味付けた鶏焼き)ブームという、
2つの新しい鶏肉料理に押され、現在はやや影が薄くなっています。
といってもテジカルビよりは、まだ頑張っている印象も。
さまざまな形にアレンジされ、生き残りの道を模索しているようです。

印象的だったのは、慶州で食べたカレー味のスパイシーなタッカルビ。
また、タッカルビは最後にごはんを入れて炒めて食べるのが定番ですが、
ソウルの某店では、炒めた後にチーズを乗せピザのように調理してくれました。
朝鮮人参を入れて栄養価を高めたり、海産物を具に加えて目先を変えてみたり。
店ごとにずいぶんと色々な工夫がなされている料理だと思います。

他の料理を食べるのに忙しく、もうずいぶん食べてないですけどね。
このタッカルビもテジカルビ同様、食べればきっと美味しいはず。
そんな気分が心の底からふつふつと沸いてきました。

でも東京でタッカルビ食べるとするとどこに行けばいいんですかね。
新大久保にあった専門店も、すでに閉店して久しいですし。
んー、無性にタッカルビが食べたくなってまいりました……。



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