「明洞で美味しい店を教えてください」という質問に僕ならこう答える12軒。

14122202

 多少、ソウルに通い詰めた人であれば、身近なビギナーの方から……。

「今度ソウルに行くので、明洞で美味しい店を教えてください!」

 という質問を受けたことがあるのではないかと思います。頼られるのは嬉しいことですし、ここはひとつビシッと答えてカッコいいところを見せたいものですが、ソウルに通えば通うほど「明洞で」という条件に首の絞まる思いをするのではないでしょうか。

 もちろん明洞に美味しい店がない訳ではないですが、明洞を出ればもっとオススメできる店がたくさんあるのは厳然たる事実。やたらと長い言い訳とともにビギナーを他の繁華街に送り込むか、百万言を飲み込んでリクエスト通りに明洞のお店をいくつか紹介するか。どれが正解とも言いにくい悩ましい問題です。

 僕自身もできれば「明洞を出る」方向で語りたいクチですが、それでも明洞の利便性や、旅行者ごとの目的を考えると、そればかりを言う訳にはいきません。むしろ明洞をもっと楽しむためにオススメできる飲食店はないものか。これまで考えてきた結果を少しまとめてみます。

 まず、方向性のその1。

「ちょっとベタだけども超有名店をオススメする」

 冒頭の写真は「河東館(ハドングァン)」という店のコムタン(牛スープ、곰탕)。1939年創業という韓国では指折りの老舗店です。

 ガイドブックを見れば必ず出ているほどに有名なので、改めて紹介するのには抵抗があったりしますよね。誰しもオススメ店を尋ねられれば、ちょっと気の利いた穴場店を紹介したくなるもの。そんな見栄をかなぐり捨てることで、一定の道が見えてくるというのが最初の方向性です。

店名:河東館(하동관)
住所:ソウル市中区明洞9キル12(明洞1街10-4)
住所:서울시 중구 명동9길 12(명동1가 10-4)
電話:02-776-5656

14122203

 その気になれば明洞って有名店は多いじゃないですか。

 こちらは1964年創業(公式には1966年)の「明洞餃子(ミョンドンギョジャ)」。濃厚な鶏骨スープをベースに、ニンニクを効かせて炒めた鶏ひき肉をトッピングしたカルグクス(韓国うどん、칼국수)と、ひだひだの皮が特徴的なマンドゥ(餃子、만두)が自慢の店です。

店名:明洞餃子1号店(명동교자 1호점)
住所:ソウル市中区明洞10キル10(明洞2街33-4)
住所:서울시 중구 명동10길 10(명동2가 33-4)
電話:02-776-3424

14122204

 そして、1969年創業の「チョンウォンスンドゥブ」。

 本店は市庁駅が最寄りの西小門(ソソムン)エリアにありますが、明洞内にも家族経営の支店があります。石釜で炊いたごはんと、どろっと濃厚なスープ、フルフルの豆腐を、野菜、ゴマ油、刻み海苔の入ったボコボコの器に投入して混ぜ、ガシガシかき混ぜながら食べるというのはなんとも韓国らしい喜びです。

店名:チョンウォンスンドゥブ明洞店(정원순두부 명동점)
住所:ソウル市中区明洞9カキル12(乙支路2街199-77)
住所:서울시 중구 을지로2가 199-77(명동9가길 12)
電話:02-508-7913

14122205

 方向性その2は、すでにちょっと逃げですが……。

「明洞からちょっと歩いてもらうけどいいかな?」

 というもの。

 例えば、新刊「八田靖史と韓国全土で味わう 絶品!ぶっちぎり108料理」でも紹介した「イナムジャン乙支路本店」は、明洞の「ロイヤルホテル」を基準として徒歩9分(daumの地図ページを参照、以下同)。48時間煮込んだ濃厚スープのソルロンタン(牛スープ、설렁탕)を朝9時から味わえます。

店名:イナムジャン乙支路本店(이남장 을지로본점)
住所:ソウル市中区三一大路12キル16(乙支路2街101-32)
住所:서울시 중구 삼일대로12길 16(을지로2가 101-32)
電話:02-2267-4081

14122206

 あるいは、こちらも超有名店ですが、やはり「ロイヤルホテル」基準で徒歩16分の「プゴクッチプ」。ひところ美容によいということでも話題になったプゴクッ(干しダラのスープ、북어국)の専門店です。牛骨と干しダラを煮込んだスープに、豆腐や溶き卵を入れたあっさりテイストがメインですが、刻みネギとゴマ油を混ぜたアミの塩辛も絶妙にごはんを進ませます。朝7時のオープンなので朝食にもぴったり。

店名:プゴクッチプ(북어국집)
住所:ソウル市中区乙支路1キル38(茶洞173)
住所:서울시 중구 을지로1길 38(다동 173)
電話:02-777-3891

14122207

 はたまた、「ロイヤルホテル」基準で徒歩13分の「トンウォンチプ」は朝から(7時~)晩までオススメできる店です。専門は鍋料理のカムジャタン(豚の背骨とジャガイモの鍋、감자탕)ですが、写真のような1人前メニューがあるので朝からでも、ひとりででも利用できるのが嬉しいところです。

 あと僕はまだ食べたことがないのですが、先日足を運んだというhimeさんが「スンデも美味しい」とおっしゃっていましたので、いずれ飲みに行くときはそちらも試してみたいですね。

店名:トンウォンチプ(동원집)
住所:ソウル市中区乙支路11キル22(乙支路3街96-2)
住所:서울시 중구 을지로11길 22(을지로3가 96-2)
電話:02-2265-1339

14122208

 昼食、夕食でしたらこんな店もオススメ。

 冷麺の専門店「平来屋(ピョンネオク)」は「ロイヤルホテル」基準で徒歩8分。看板料理の冷麺は牛肉にキジ肉を加えてスープを作るのが特徴で、平壌式に蕎麦粉中心の麺と一緒に味わいます。

 そのほか上の写真にある平壌名物のチョゲタン(鶏肉の冷製スープ麺、초계탕)や、オボクチェンバン(平壌式の寄せ鍋、어복쟁반)なども珍しさ、豪華さを兼ね備えていていいですね。

店名:平来屋(평래옥)
住所:ソウル市中区マルンネ路21-1(苧洞2街18-1)
住所:서울시 중구 마른내로 21-1(저동2가 18-1)
電話:02-2267-5892

14122209

 そして、最後の方向性3は珍しさを強調しての勝負。

 ビギナーに韓国料理ではなく、いきなり韓国式中華料理を薦めるのはどうかとも思いますが、もうそろそろチャジャンミョン(韓国式のジャージャー麺、짜장면)も有名になったので、ラーメン的な国民食として提案してみるのもアリかもしれません。

 明洞駅の5番出口を出てすぐのところにある「東宝城(トンボソン)」は本格的なコース料理も揃える高級中華料理店ですが、ランチタイムには単品の麺料理を頼む人でも賑わいます。チャジャンミョンも、3種の海鮮が入ったサムソンチャジャンミョン(삼선짜장면)と、エビ入りのユニチャジャンミョン(유니짜장면)という具の豪華なものを用意。お会計にはサービス税10%がかかるのでご注意ください。

店名:東宝城(동보성)
住所:ソウル市中区退渓路18キル5(南山洞2街6-1)
住所:서울시 중구 퇴계로18길 5(남산동2가 6-1)
電話:02-754-8002

14122210

 路地裏の穴場店ですが、実は山ほどチェーン展開している「明洞ハルモニグクス」の本店。

 写真はキムチチャーハンですが、本来の看板メニューは右上にあるトゥブグクス(豆腐麺、두부국수)です。韓国式にゅう麺のチャンチグクス(잔치국수)に豆腐を入れたというのが店ならではのオリジナリティなのですが、ごはん系の料理を頼むとミニサイズがサービスでついてきます。

 シンプルに米と麺のセットが食べたいときにはいいかなと。さっと麺だけでもいいですし、朝7時からの営業なので朝食にも使えます。

店名:明洞ハルモニグクス(명동할머니국수)
住所:ソウル市中区明洞9キル17-3(明洞1街43)
住所:서울시 중구 명동9길 17-3(명동1가 43)
電話:02-778-2705

14122211

 こちらはちょっと珍しいテイストのキムパプ(海苔巻き、김밥)。

 一般的に韓国のキムパプといえば酢飯を使わず、ゴマ油と塩でごはんを味付けします。ところが明洞にある「ミョンファダン」では酢飯を使ったキムパプを出しており、韓国的には一風変わった味を楽しめます……というところまで書いて気付きましたが、よく考えたらこれはビギナー向けにはなり得ないですね。

 脳みそがショートするほど考えすぎると、裏の裏が表になって失敗するという典型的な例かもしれませんが、こういう韓国的に珍しい料理もありますということで紹介しておきます。

店名:ミョンファダン(명화당)
住所:ソウル市中区明洞4キル30、2階(明洞2街55-3)
住所:서울시 중구 명동4길 30, 2층(명동2가 55-3)
電話:02-777-7317

 
 といった感じで頑張ってひねり出した「明洞縛り」に応える10軒。リピーターであればあるほどよくご存じの情報ばかりかもしれませんが、まとめてみると多少の使い道は出てくるのではないかと思います。

「明洞で美味しい店を教えてください」

 という首の絞まるような質問に対し、

「ここ見るといいよ」

 と使っていただければ何より。あるいはここにご自身のオススメ店なども加えつつ(むしろ、いらねーよ的な店があったら抜きつつ)、活用していただくのもいいんじゃないかと思います。

 といったところで……。

「あれ、タイトルは12軒じゃなかったっけ?」

 と思ったアナタ鋭いです。

 わざわざ年末にこんな唐突な記事を書いたのにはワケがあり……。

「残りの2軒は下記のサイトをご覧ください!」

それでも旅を明洞から始めるべき理由 ~至福の朝ごはんとともに
http://tabiisara.com/feature/korea_special_01.html

 ということですね。

 このほど新たに「地球の歩き方 旅いさら」という旅行サイトで新連載を始めましたので、今回の10軒と併せてご覧いただければと思います。新年から月2度のペースで韓国料理の話題を中心としたコラムを書いていく予定です。

 韓国だけでなく世界が対象なので、例えばイギリスに関心のある方はコチラの記事なんかもオススメです。

 ぜひあちこち眺めまわしてください。

※商品へのリンクはamazonアソシエイトリンクが使用されています。

 

→韓食生活のトップページに戻る

→最新記事の一覧を見る



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

 

 
 
previous next