赤坂「張家」で張家の伝統家庭料理と郷土料理。

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3月27日に赤坂でオープンしたばかりの新店。

対談形式の取材ということでお邪魔してきたのですが、
ぜひブログでも、とのご要望だったので一足先にまとめます。

お店の名前は「張家」と書いて「チャンガ」。

文字通り、張(チャン)さんの家という意味なのですが、
その張家というのが、なんと俳優チャン・ドンゴンさんの実家。
お母さんの料理を、弟さんが受け継いで提供するという、
おそらくファンにとっては垂涎のコンセプトではないでしょうか。

そんな事前情報を頂いていたので、てっきり店の中は、

「チャン・ドンゴンさんの写真でいっぱい!」

なのかと思いましたが、まったく違いましたね。
言われなきゃ気付かない。むしろ、そのアピール自体が皆無。
赤坂らしく、高級感のある落ち着いた雰囲気の店でした。

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器、盛り付けを見て頂くとより雰囲気が伝わるかも。

手前の板皿に載った3つの皿がナムル盛り合わせ。
というか、前菜の盛り合わせという感じだったんですかね。

・コゴミのナムル
・トマトの浅漬けキムチ
・小カブと京菜のナムル

旬ごとにいろいろな素材で提供するそうです。
ワラビやゼンマイでなく、コゴミを使うのは珍しいですし、
小カブと京菜という組み合わせも斬新ですね。

後ろに見えている3品はパンチャン(副菜)で、

・干しダラの和え物
・韓国カボチャとシメジの和え物
・豆モヤシのナムル

といった感じ。

左の皿は、野菜チャプチェ(春雨炒め)で、
牛肉を使わず、野菜をふんだんに盛り込んであります。
こってりゴマ油を効かせ、甘味も強めでしたが、
野菜が多いので、重たさを感じさせません。

この後もそうでしたが、野菜の使い方が上手ですね。
こういう店に出合うと嬉しくなります。

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切干大根とエシャロットのキムチ。

韓国の切干大根は太めなので、ガリガリとした食感と、
エシャロットのシャクッとした食感の両方を楽しめます。

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古漬けのキムチを使った、キムチチヂミ。
厚めにふんわりもっちりと作ってありました。

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桜エビとニラとチーズのチヂミは香ばしさ満点。

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看板料理のひとつ、張家ポッサム。

お店のコンセプトが張家で食べている料理ですが、
全部が全部という訳ではなく、お母さんのレシピは看板料理の一部。
それらはメニューに、しっかり張家と明記されています。

大皿に盛られた茹で豚は、奥の葉野菜で包んで賞味。

韓国から空輸したサンチュ、エゴマの葉に、茹でキャベツと、
洗って薬味を流した古漬けキムチなどが用意されていました。
豚肉もバラと、肩ロースの2種類を合い盛りにしています。

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大きなジャガイモと豚肉のチム。

大きさにこだわって選んだ北海道産のメークインを、
豚肉と一緒に、ピリ辛の味付けで蒸し煮にしています。

これ、写真で見ると、さほど大きくは見えませんが、
実際に出てきたときは、歓声が上がるほどのサイズでした。
真ん中に置かれた赤唐辛子がかなり大きいんですよね。

店員さんがハサミを持ってきて、目の前でカットするようなサイズ。
このあたりは見せ方、盛り上げ方としても上手です。

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キムチと骨付き肉の蒸し煮。

いわゆる醤油味のカルビチム(牛カルビの蒸し煮)ではなく、
古漬けのキムチと一緒に煮込んで、酸味と辛味の味付けにしています。
キムチとブロックの豚肉を煮込むという料理はよく見ますが、
それを牛肉で作る、となると少し珍しさが出てきますね。

しかも話を聞いたら、カルビではなくTボーンの部位とか。
ということは、骨まわりはサーロインとヒレですか?

確かに脂はとろとろだし、赤身はしっとりでした。

そして地味に効いていたのが、丸ごとのニンジンとタマネギ。
こちらもやはりハサミで豪快にカットしていくのですが、
ちょうどいい箸休めであり、野菜そのものも実に甘いです。

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白い土鍋で出てきたのは、鶏とナスの蒸し煮。
張家に代々伝わる料理だそうです。

縦に切れ目を入れたナスの中に鶏の手羽元を詰め、
ヤンニョム(薬味ダレ)とともに、じっくり2時間蒸し煮にしてあります。
水は一切使用せず、素材から出た水分で煮詰める感じ。

ヤンニョムといっても塩気はごく控えめにしてあるので、
ナスの甘味をそのまま、鶏肉と一緒に楽しめるのがいいですね。

……と美味しく味わいつつも、ひとつ気になったのが、

「この料理、どこの料理なんだろう?」

ということ。
どんな家庭料理でも、ある程度、元になった料理というか、
系統ぐらいは想像つくのですが、こういう感じの料理は正直初めて。
地域が気になったので尋ねてみると、

「もともとはおじいさんが咸鏡北道の出身」

との答えでした。なるほど、納得。
要するに北朝鮮のいちばん東北部にお住まいだったということですね。
調べてみたら、確かにこれ、咸鏡道の郷土料理でした。

するとそれは、朝鮮戦争を経て南に移り住んで、これだけの年月が経過し、
なお、故郷の味を代々受け継いで守っているということ。

なんというか、いまブログを書きながら目頭が熱くなる思いですね。
それを赤坂で食べられる、というのはすごいことです。

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そしてもうひとつ、のけぞるほど驚いたのがコレ。

知らないと、ひからびた魚にしか見えないかもしれませんが、
霊光郡の法聖浦という漁港で作られているイシモチの干物です。
韓国語ではクルビと呼ばれますが、その中でもしっかり乾燥させた後、
麦と一緒に熟成、発酵させたものをポリ(麦)クルビと呼びます。

ブランド価値の高い霊光クルビの中でも希少な存在。
しかも地元の名人が作っているのをわざわざ取り寄せているとか。

僕もソウルのクルビ専門店で、1度食べたっきりですが、
これをメニューに載せている、というのも尋常ではありません。

「なぜこれがココにある!?」

と驚嘆するにふさわしい干物です。

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ポリクルビは、その身をほぐして、ごはんに載せ、
冷茶を注いでお茶漬け風に食べるのが地元のスタイル。

もとは保存食なので、そのままでは塩気が強いんですよね。
また、発酵による独特の風味があって、それも好みが分かれるところ。
希少なものではありますが、いわゆる珍味の類です。

とはいえ、噛み締めるとじんわり脂がにじみ出てきて、
お酒が好きな人にとっては、このうえない一品になるはず。
ひとしきり飲んだ後のシメにも、この冷茶漬けはぴったりです。

なお、この料理のみ、仕込みに時間がかかるので、
前日までに要予約ということでした。食べたい人はご注意を。

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ちなみにこの日はウリスルジャパンの社長夫妻も同席。
扱っているマッコリをずらりと試飲させて頂きました。

この日のメインは手前右側にある2本の銘柄。

左にある「3」と書かれたボトルはユズ風味のマッコリで、
アルコール度数を控えめに抑えた「3%」を意味しています。
昨年の下半期から、韓国では低アルコールマッコリが続々と発売され、
スポーツドリンクがわりの感覚でヒットをしました。

その右にある「本生マッコリ」はラベルをこのほどリニューアル。
こちらはアルコール度数8%という本格派の飲みごたえが自慢です。

また、中央から左には梨、木イチゴ、リンゴといったフレーバーマッコリ、
右奥には米マッコリ、おこげ、黒豆のスタンダード銘柄もご用意頂きました。
フレーバー系をまとめて試飲するというのも久しぶりでしたが、
ひと通り飲んだ中では、リンゴの酸味がよく出ていて好印象でしたね。

「張家」&「ウリスル」のコラボイベントも現在企画中とのことなので、
いずれまたもろもろ確定したら、ブログでもお伝えしたいと思います。

店名:張家(チャンガ)
住所:東京都港区赤坂3-13-6国際天野ビル3階
電話:03-6441-2080
営業:11:30~14:30、17:00~23:00(月~金)、17:00~23:00(土)
定休:日曜日、祝日
http://jangga.jp/
※ランチは準備中なので開始時期は確認を



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