「全州生マッコリ」日本市場に登場。

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マッコリの本場としてにわかに活気づく全羅北道全州市。
市内の至るところにマッコリタウンが形成され、
日本からの観光客からも、少しずつ注目を集めています。

そんな全州市でいちばんポピュラーなマッコリが、
冒頭の写真にある、酩歌(ミョンガ)という銘柄。

全州でいちばんのシェアを誇る全州酒造が製造しています……。

という書き方をすると間違いではないにしろ、
誤解を与える、という事実を先日全州で学んできました。

なんでも全州のマッコリメーカーって全州酒造だけなんだとか。
数年前までは3社ほどあったらしいのですが、
合併をして、いまは全州酒造が唯一の会社だそうです。
マッコリの本場だけに、ちょっと意外な事実でしたね。

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ただ、1社独占状態とはいえ、銘柄はいくつかあります。

こちらは「イェッチョン」という有名チェーンの独自銘柄。
ずんぐりとした見た目からもわかるかもしれませんが、
このマッコリ、なんと1.98リットルもあります。

なぜ、これを2リットルにしなかったのか不明ですが、
この店では、これ1本がひとヤカン分で1万3000ウォン。
そこに大皿料理が3品つくので、ずいぶん格安な値段設定です。

こういう迫力のあるボトルも日本で見たいですけどね。
たぶん、出てくるだけで座が盛り上がることと思います。

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ほかにもストレートな「全州生マッコリ」という銘柄や……。

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マッコリに漢方薬を入れて煮込んだ「母酒」という伝統飲料も生産。
こちらはアルコールが飛ぶので、ソフトドリンクに近いです。
2日酔いの朝に飲むと、迎え酒の効果があってよいとのこと。
冷たい状態でもいいですが、温めて飲むことも多いです。

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そして、こちらが日本に輸入されている銘柄。
現状、米マッコリと、黒豆マッコリの2種類が流通しています。

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……と、思っていたら何コレ!

先日、新大久保「美名家」の冷蔵庫に発見し、
大慌てで裏のラベルを見たところ……。

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なんと、いつの間にか輸入が始まっていました。
全州マッコリから、待望の「生!」が新登場です。

てことは、このラベル、そもそも輸出用だったんでしょうね。
先発隊の2銘柄で地盤を固め、満を持しての生出荷。
あるいは輸送、ボトリングの問題もあったのかもしれません。

「いつかは生も視野に入れています」

という話は聞いていたのですが、
正直、もっと先のことかと思っておりました。

なんか予想以上に生の普及が速いですね。

マッコリ業界の下半期、新規参入も増えていきそうですが、
既存メーカーが放つ、二の矢、三の矢も興味深いところです。

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「美名家」から1本頂いたので自宅飲み用にしました。
せっかく全州の生なので、1杯目はマルグンスルにしてみたり。
振らずに上澄みだけを飲む、全州ならではのスタイルです。
キンキンに冷やした上澄みは、すっきり感が強くていいですね。

その後は、よく振った状態でも飲んでみましたが、
全体的にすっきりライトな生マッコリとの印象でした。

発泡感もごく弱く、口当たりと香りが牛乳のようにミルキー。
生マッコリにしては、ちょっとパンチが弱いようにも思えますが、
すっきりとした後味が好きな方にはよいかと思います。
料理の邪魔をせず、なんにでも合いそうなマッコリですね。

ここ最近、外飲みを自粛しているので家飲みが増えました。
自宅でくつろぎながら飲むマッコリもいいものですね。
あちこちからまだ飲んでいない銘柄を取り寄せて飲んだりも。
どんどん新銘柄が出ているので、当面退屈せずにすみそうです。



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