新大久保「武橋洞」で発売前の済州マッコリ。

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とどまるところを知らないマッコリブーム。
これまで僕は韓国語の子音表記を忠実に書くという自己原則から、
原稿でもブログでも「マッコルリ」と書いておりました。
でも、時代はほとんど「マッコリ」で統一されてきましたね。
僕もしばらく前から、「マッコリ」表記で統一しようかと悩んでおりました。

「ドライな味わいが人気の『虎マッコリ』というマッコルリ……」とか、
「新宿の『マッコリバーてじまぅる』では、40種類のマッコルリが……」とか。

固有名詞が「マッコリ」の場合はそちらを尊重し、
一般的な表記として使用する場合は「マッコルリ」と書く。
そんな気持ち悪い表記の揺れを、これまで感じていました。

マッコルリと「マッコリ」と書くなら、ソルロンタン(牛スープ)も、
「ソロンタン」と書かなきゃ、統一が取れないじゃないか!

というのが「ル」に固執してきたいちばんの理由ですが、
僕も日本語として採用されている「ビビンバ」は普通に使います。
韓国語としての料理名を強調するときだけ「ピビムパプ」。
文章に「チヂミ」という日本での呼び名を使うのも同じ理由ですね。

「マッコリ」もそろそろ日本語化した、という解釈で、
僕もこれから、「マッコリ」をデフォルトで使いたいと思います。

という言い訳を踏まえて。

冒頭の写真は、これから発売になる済州マッコリ。
手前の緑色ラベルがもともと韓国で流通しているもので、
ピンク色のラベルは、今後日本で流通するもののサンプルです。

「生搾り」という文字が見えるように非加熱の生が売り。
いまのところ「武橋洞」と「てじまぅる」にしか置かれていないそうですが、
生っぽさを残した、すっきり味のマッコルリ……いやマッコリです。

「武橋洞」はほかにも二東の生マッコリを常時置くなど、
あまり知られていませんが、マッコリにこだわりを持つ1店です。

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最近、この「武橋洞」を多く利用しているのですが、
その大きな理由のひとつに、お父さんの接客があります。
韓国家庭料理店のよさって、接客でかなり変わると思うのですよ。
狭い店ではありますが、行き届いた目配りが嬉しいお店です。

上の写真、キムチ盛り合わせと……。

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ナムル盛り合わせ。
これらをつつきながら待っていると……。

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名物料理のひとつ、ケジャンが登場します。
ワタリガニを生の状態で辛い薬味ダレに漬けた料理。
いまでこそあちらこちらの店で見かけますが、
1981年の創業当時からの人気料理だそうです。

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醤油色に染まっていない白いチャプチェ(春雨炒め)。

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ここ3度ぐらい頼んでは品切れだったスジ煮込み。
どちらかというと在日寄りの韓国料理だと思いますが、
こういう料理があるのも、歴史ある店の証拠かと。

ニューカマーの家庭料理店として先駆的立場にある店ですが、
その当時の韓国料理事情が反映されている気もします。

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チョンガッキムチ(小さい大根のキムチ)や……。

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チョングッチャン(納豆鍋)も頂きました。
小さな土鍋で1人前ずつ出てくるのもいい感じ。

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ちなみに名物のサムゲタンは大きな土鍋で出てきます。
4~5人で分けて充分な量なので、シメに最適。
これも店のお父さんが、きれいに解体し、取り分けてくれます。

気持ちよく飲んだら東新宿駅から解散。
大江戸線の開通で、すごく便利になったエリアでしょうね。
古い常連さんの話を聞くと、新宿から歌舞伎町を抜けて、
やっと薄暗がりの中に見えてくる知る人ぞ知る店だったとのこと。

その頃に来られなかったのは非常に残念ですけどね。
諸先輩方の話とともに、今の「武橋洞」を楽しみたいと思います。

店名:武橋洞(むぎょどん)
住所:東京都新宿区大久保1-1-9
電話:03-3209-8162
営業:17:00~翌2:00
定休:第1、3日曜日



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