有楽町「まだん」でソルロンタン豆腐鍋。

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以前より情報を頂いていた有楽町の「まだん」に行ってきました。
有楽町から新橋へと抜ける、線路下の不思議な通路に位置するお店です。
通路の存在を知らなければ、絶対に見つけることはない場所ですね。
でもネットで検索すると、それなりに情報は出てくるのが不思議。
近所で働く方々にとっては、有名な通路だということでしょう。

ひとりだったので、ランチ時のド真ん中を避け、
少し早めの11時15分過ぎ頃に足を運んでみました。
さすがに今日いちばんの客。店内はガラガラです。

ランチメニューは複数のビビンバを中心として意外に豊富。
日替わりランチもあり、この日はニラチヂミとミニビビンバのセットでした。
値段は800~1000円という価格帯でほとんどが900円。
サムゲタンチャジャンミョンが両方900円というのはすごいですよね。
これらの料理がランチのレギュラーメンバーというのも驚きですが。

何を頼もうかと悩んだところ、ひとつ不思議なメニューを発見。

「ソルロンタン豆腐鍋 900円」

これはソルロンタンに豆腐が入っているということでしょうか。
ホールのお姉さんに聞いてみたところ、

「これはどうな料理なんですか?」
「味噌味の豆腐チゲです」
「へ? じゃソルロンタンは?」
「テールスープです」

余計に訳がわからなくなりました。
もしかしたら2つのメニューが混在表記されてしまったのでは、
とも思いましたが、出てきたのが上記の写真料理。
牛肉ベースのスープを味噌味に仕立てた不思議なチゲです。

韓国ではソルロンタンと言えば、牛肉や牛骨、内臓などを煮込んだスープ。
味噌で味付けることはなく、普通は塩だけを加えて食べる料理です。
また牛テールが入るのであれば、それはコリコムタンですしね。

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ただ、食べてみると、これはこれで美味しいです。
豆腐だけでなく、牛肉、シイタケ、大根、タマネギなども入って具だくさん。
韓国式に呼ぶならソゴギテンジャンチゲあたりが妥当ですかね。
ただ、そうしてしまうと、この近辺のお客さんは訳がわからないはず。
といったあたりから、この不思議な料理名が開発されたのではないでしょうか。

パンチャンはチャプチェ(春雨炒め)、ケランチム(韓国式の茶碗蒸し)、
カクトゥギ(大根の角切りキムチ)、レタスサラダと4品がつきました。
日本人客に合わせつつ、韓国らしさも残しているという感じでしょうか。

おそらく場所的にも来るお客さんは日本人が多いでしょうからね。
ランチにも箸置きを用意しているあたりは日本人を意識したサービスでしょう。
味噌味の豆腐鍋も韓国人なら青唐辛子あたりを刻んで入れたくなるはず。
それをしないのは日本人の味覚に合わせる工夫なのだと思います。
逆に韓国の味に慣れた人には、物足りなく感じるかもしれません。

あるいはディナーメニューだとまた違うのかもしれませんね。
聞いてみたところ、厨房のお母さんは済州島出身とのこと。
ホールのお姉さんが、お母さんは海鮮料理が得意とおっしゃっていました。
仲良くなって、韓国式で作ってもらうのも手かもしれません。

そういえばホール担当のお姉さんも、

「サムゲタンエー」

と済州島方言で注文を通しておりました。
お姉さんもたぶん済州島出身の方なのでしょうね。
済州島は語尾の「~ヨ」が、「~エ」に変わります。

沖縄の人が「~さぁ」と言っているのと同じように、
この語尾を聞くだけで、なんだか済州島の風景が思い出されます。
島独特の柔らかい語り口、という印象でけっこう好きです。
済州島に行くと、妙にそれを真似してみたくなったり。

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ちなみにお店の外観はこんな感じ。
居酒屋チックな風景がまた有楽町、新橋らしいですよね。
韓国料理の赤提灯。次は夜に行ってみたいお店です。

店名:まだん
住所:東京都千代田区内幸町1-7-24西銀座JRセンター内47号
電話:03-3580-8633
営業:11:00~14:00、17:00~23:00
定休:土、日曜日、祝日

<過去の関連日記>
(06月05日)東京駅から有楽町方面にガード下行脚。
(06月29日)有楽町「漢喜苑」で石焼きチーズビビンバ。



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