コリアうめーや!!第240号

コリアうめーや!!第240号

<ごあいさつ>
3月になりました。
毎年この時期のごあいさつでは、
花粉についての話をするのが習わしです。
過去のごあいさつを確認したところ、
2005年以降は毎年きちんと触れていました。
逆にそれ以前の年は語っていないので、
僕の花粉症は2005年以降に深刻化。
このようにデータで裏付けられています。
ええ、はい、データは嘘をつかないのです。
なんてことを理屈っぽく書いているのには、
やはり理由があって、これが今号のメインテーマ。
え、花粉が? と思った方は大間違いです。
花粉ではなくデータであり、また場でもあり。
何を言っているのか意味不明かもしれませんが、
当然のごとく読み進めばその謎は解けます。
まあ、解けたところで、というような話ですけどね。
コリアうめーや!!第240号。
ここに注目を集める、スタートです。

<10年間のごあいさつを振り返って!!>

えーーと、まず初めに一言。

「悩みました!」

ここ数号でずっと書いてきたことだが、
今月21日で、コリアうめーや!!は創刊10年。
いよいよ11年目に突入することになる。

ただ、このメルマガは1日、15日配信で、
創刊号の21日配信はイレギュラーとなっている。
公式的には3月15日号が記念号の配信日だ。

なので、普通に考えれば第241号が記念号だが、
それを考えたとき、ふと疑問が生じた。
それは……。

第24「1」号って微妙じゃない?

ということ。

100号記念、200号記念があるように、
ここは240号でキリよく記念するのがよいのでは。
そんな思考ループにハマり、抜けられなくなった。
実はこれを書いているいまも悩んでいる。

すでに10周年を記念するイベントも告知し、
それは3月20日の夜に富山で開催される。

富山オフ会について
http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-1248.html

なので、それを後々の号に書くとすれば、
それが記念号であるとの見方もできる。
実際の号数では、第242、243号が濃厚だろう。

でも、積み重ねてきた数字のボリュームを見ると、
僕の中では240という数字が大きく見える。

月2回配信×12ヵ月×10年=240号

これを祝わずして、何が記念号なのか。
だが、そう思いつつも、真なる記念日である21日までに、
もうひとつ間に挟まるというのも気持ち悪い。

両方とも記念号にするという扱いもあるのだが、
これまでの流れからも、同系統の話題が多すぎる。
ここはスパッとどちらかひとつに決めて、
残りひとつは、いつものメルマガに戻したい。

では、どっちだ。

と、そこで僕は重大な事実を思い出す。
熱心な読者であれば、ご存知かと思うが、
このメルマガにはいくつか定番の企画がある。

25号刻みで行う、タイムスリップ的昔話企画。
年末に行う、その年に食べたベスト10企画。
101号、201号で行った究極の韓国料理企画。

そして、60号刻みで行う、フィクション話企画。

これは過去に第60号、第120号、第180号で実施し、
次があるとすれば、今号がまさに該当号となる。

では、それを持ってくるべきか。

だが、そうすると第240号が10周年企画から外れ、
第241号で、また記念企画を立てる必要がある。
これまた企画物の連続でよろしくない。

どうする、どうする、どうする。

思案の末、導き出されたのはこんな結論。

第240号を、10年に1度引っ張り出してくる、
超長期スパンの企画物にしてみるのはどうか。

ヒントとなったのはうるう年である。

うるう年は4年に1度やってくるものだが、
誤差を修正するため、00年のみ除外するルールがある。
1996年と、2004年はうるう年であったが、
2000年はうるう年ではなかった。

これと同様にフィクション話企画に例外を設け、
10周年と重なるときだけ、別企画を行うのである。
そうすると10周年を第240号で行っても違和感がなく、
次号で新たな1歩を、一般記事で踏み出せる。

以上の思考経過を経て。

やはり今号が10年置きの記念企画。
正直、この裏話を書く必要があったか自分でも疑問だが、
光の速さでスルーして、本題へと進みたい。

では、10周年企画として何をするのか。
おそらく大半の読者諸氏は、

・これまで食べた料理のベスト10
・反響の大きかったメルマガベスト10
・印象に残るメルマガベスト10

といった企画を想像するのではないかと思う。
もちろんこれらの企画でもよかったのだが、
途中でちょっと天の邪鬼な考えが頭をよぎった。

すでに10周年のイベント企画は作った。
その企画立案には、多くの読者諸氏から協力を得て、
10周年にふさわしい企画として進行中である。

「なら、少し遊んでもいいんじゃない?」

ということで冒頭のタイトルに戻る。

<10年間のごあいさつを振り返って!!>

はい、そこの人、呆然としない!
読むのをやめてページを閉じようともしない!
しっかりと説明をさせて頂くので、
もう少しだけ、付き合って読み進めて欲しい。

通常、このメルマガは、

「○月になりました」
「○月15日なりました」

といった冒頭の<ごあいさつ>で始まる。
ここでは通常、天気の話、季節の話などを振って、
自身の近況や、その号のテーマについて語る。

本文に入る前の、準備運動的な部分であり、
ここにスポットライトが当たることはまずなかった。
おそらく読み飛ばしている読者もいるだろう。

でも、僕は思う。

僕はこの<ごあいさつ>も頑張って書いている。
あまり要素を入れず、さらりと流し読めるようにしつつも、
本文へのイメージを膨らませる努力をしている。

もちろん、それを評価して欲しいとは思わないし、
今後も流し読んでもらってこその真価だと思う。

だが、たまにはそれを振り返ってもよいのではないか。
僕自身が詰め込んだ<ごあいさつ>のエッセンスを、
10年分いっぺんに振り返ってみるのも一興ではないか。

つまるところは、そんな企画である。
鼻で笑われてもいい。話はどんどん進んでいく。

まず、このご挨拶でいちばん思い入れ深い部分。
それはごく稀に登場する「位置情報」である。

僕はこのメルマガを1日、15日に配信しているが、
そのほとんどを当日ギリギリになって書いている。

事前に少しずつ書いていれば当日苦しまないで済むが、
小学校時代から、それができないのは諦めている。
夏休みの宿題を泣きながら8月末に片付ける派だ。

要するに、毎月1日、15日はパソコンの前に座り、
数時間かけてメルマガと格闘しているのだ。

だが、それが自宅のパソコン前とは限らず、
場合によっては出張中のPCバンであったりする。
メルマガの本文にはまったく関係ない話だが、
頑張って書く僕の姿が、<ごあいさつ>に透けて見える。

例えば、以下のような事例が当てはまる。

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<コリアうめーや!!第45号>
このメルマガは旅先のネットカフェで書かれています。
隣では韓国の若者がゲームに興じており、
あたりは爆音混じりの機械音とタバコの煙でいっぱい。
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<コリアうめーや!!第165号>
数日前から取材仕事で韓国に来ており、
いまは済州島内のネットカフェです。
まわりはすべて韓国人で、韓国語の会話。
オンラインゲームの音が飛び交っています。
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<コリアうめーや!!第178号>
このメルマガも明洞という繁華街のネットカフェで書いています。
深夜なので、オンラインゲームに興じる若者たちに囲まれつつ、
ひたすら日本語の文章を打ち込む作業は妙な感じですね。
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旅行中でも、出張中でも、1日、15日が重なれば、
僕は深夜のPCバンにこもってメルマガを配信し続けた。
最近はノートパソコンがあるのでホテルでも書くが、
あるいは移動中の高速バス内で書いていたこともある。

ちなみに僕が過去にメルマガを配信した都市は、
ソウル、釜山、慶州、済州島、全州、春川と幅広い。
土地ごとのPCバンで、キーボードを叩き続けた。

それが<ごあいさつ>に凝縮されている。

そして、もうひとつ印象深いのはこんな事例。

このメルマガは1日、15日に配信と決めたため、
うかつなことに、元旦にも配信日がある。
僕は第140号の独り言でこんなことを書いた。

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早起きして雑煮を食べてメルマガを書く。
僕の新年は毎年こんな感じです。
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普通、1月1日といえばコタツでのんびり、
テレビでも見ながら、昼酒を楽しむのが正しい姿。
だが、僕は元旦からメルマガと格闘し、
1月1日配信号をコツコツと書いているのだ。

中でも印象に残っているのが第212号。

2010年1月1日号で、僕はこの時、
妻の実家である、愛知県某市に帰省していた。
義理の両親、義兄と楽しく過ごしつつも、
隙間を縫うようにしてメルマガを配信したのである。

「そういうときは事前に書いておけ!」

というお叱りの声が聞こえてきそうだが、
それがどうしてもできないのだから仕方がない。

ちなみに僕はその号の<ごあいさつ>で……。

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なんのご利益も、加護もない一個人ではありますが、
皆様の幸せを祈りつつ、メルマガに「念」を込めておきますね。
今年1年が、皆様にとって最高の年でありますように!
満面の笑顔で2010年を過ごせますように!
金運、恋愛運、商売運などもろもろすべて向上しますように!
僕からの精一杯の気持ちとして受け取ってください。
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と殊勝なことを書いている。

だがおそらくこの時、僕の目は血走っており、
一刻も早く書きあげねばとテンパっていたに違いない。
書いている文章は決して言葉だけのものではないが、
裏事情を見るとちょっと様相が違ったりする。

すべての裏事情を知っている僕にとっては、
なんでもない挨拶でも、感慨深かったりするのだ。

そして、<ごあいさつ>の最後も語ろう。

創刊の頃から、<ごあいさつ>には定型句があり、
最後は「スタートです」で固定されている。
直近、20号ぐらいをずらっと並べてみると……。

「風向きを見つめる、スタートです」
「よだれを拭って、スタートです」
「思わず財布をのぞく、スタートです」
「時代の最先端に切り込む、スタートです」
「地に足をつけての、スタートです」
「少し目を細めて、スタートです」
「ダイジェストでの、スタートです」
「千尋の谷に飛び込む、スタートです」
「波に揉まれる、スタートです」
「嗜好を超越する、スタートです」
「首をかしげながらの、スタートです」
「足元の定まらない、スタートです」
「眉間にしわを寄せて、スタートです」
「視点をかえる、スタートです」
「基本の大切さを学ぶ、スタートです」
「年末進行真っ只中の、スタートです」
「号令高らかに、スタートです」
「10にこだわる、スタートです」
「スポットライトを絞り、スタートです」
「外の雪景色を眺めつつ、スタートです」

といった感じ。

中には日本語として微妙におかしいものもあるが、
その時々の気分と、本文の内容によって書く。
創刊号で書いた、

「3行下からいよいよスタートです」

というのが始まりで、それ以来、一部の例外を除き、
同じスタイルで、本文に弾みをつけている。

そして、この部分には大きなこだわりがあり、
1度使った表現は、一切使わないということだ。
この部分こそ、ライターとしての真骨頂。
回を重ねるほど大変になるが、ここが腕の見せどころだ。

……。
……。
……。

と、ここまで書いて不安になった。

重複しないよう、個性的な文章にする努力はしたが、
実のところ、過去の事例を逐一チェックはしていない。
一切使わなかったはずだが、偶然重なることはある。

ちょっと調べてみるか……。

・1年を総括する(第91号)
・1年をざざっと振り返る(第187号)
→内容は同じだが表現が違うのでOK

・眉間にしわを寄せながら張り切って(第3号)
・眉間にしわを寄せて(第232号)
→片方は張り切っているのでOK

・スポットライトを1点に絞る(第131号)
・スポットライトを絞り(第238号)
→「1点に」があるのでOK

・少し遠い目をして(第75号)
・少し目を細めて(第225号)
→たぶん同じ目だろうけどOK

よく似た表現はあったりするものの、
100%まったく同じ表現はないようである。

と思った瞬間……。

・戦い前夜の(第16号)
・戦い前夜の(第69号)

・運命に翻弄される(第143号)
・運命に翻弄される(第213号)

ゴメン、2個もあった。

<ごあいさつ>にも力を入れているといいつつ、
その実、やっぱり適当に書いていたのがバレた次第。
無念ではあるが、これは10周年の反省点である。

今後はきちんと、唯一無二の文章を考え、
本文に向けてのスタートを切りたいと思う。

ということで、やっぱりグダグダになった記念号。

冒頭の<ごあいさつ>も一生懸命読んで欲しい、
と思って始めたが、これでは到底胸を張れない。

次回、この企画をもし実現するとしたら、
2021年3月に配信される第480号。
それまでにしっかりした<ごあいさつ>を書けるよう、
今後も精進していきたいと思う。

みなさん、2021年までしっかり付き合ってね。

<お知らせ>
仕事が忙しくHPの更新ができません。
落ち着いたら、まとめて更新したいと思います。
http://www.koparis.com/~hatta/

<八田氏の独り言>
240号分の<ごあいさつ>をまとめるのに、
6時間以上もかかったのは内緒です。

コリアうめーや!!第240号
2011年3月1日
発行人 八田 靖史
hachimax@hotmail.com



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