コリアうめーや!!第29号

コリアうめーや!!第29号

<ごあいさつ>
さあ、いよいよワールドカップまで秒読み段階となりました。
5月31日の開幕に向けて期待感も徐々に高まりつつあります。
日本は、韓国は、悲願の予選突破を果せるのか。
ドキドキしてハラハラしてワクワクしております。
全世界が日韓両国に注目する夢の祭典ワールドカップ。
うちのおばあちゃんは「フリーガン」がやってくると騒いでおりましたが、
フリーガンではなくてフーリガンです。
ともかく無事に終わることを祈ります。
さて、今回は済州島特集の第2回。
前回海産物をさんざん褒めちぎりましたが、
今回はもうひとつのメイン、黒豚を褒めちぎります。
コリアうめーや第29号、ヨダレまみれにスタートです。

<黒豚のうまい島、済州島!!>

済州島は「ウンコ」がうまい!!

あ、いや……。ゴメン、間違った。
手が滑って1文字抜けてしまった。
ウンコじゃなくて「ウンコ豚」。通称トンテジ。
ゴメン、ゴメン。

済州島を代表する黒豚は韓国語でトンテジと呼ばれる。
日本語訳するとウンコ豚。とんでもないネーミングだが、
これはかつて人糞をエサに黒豚を育てていたからである。

済州島の伝統的なトイレは家屋の外にあり、石で出来た囲いのような形をしている。
囲いの中では黒豚が飼われており、人間はその囲いの上で用を足す。
すると黒豚がやってきてわっせわっせと食べてしまうのだ。
水で流す必要もないし、バキュームカーで汲み取る必要もない。
さすがに今はそんなことはしていないが、なんとも便利なシステムである。

そんな済州島の黒豚は味がよいことで有名。
済州島の黒豚といえば、聞いた瞬間にヨダレがたれるというパブロフの豚なのだ。

その絶品の黒豚を済州島で食べて来た。
2回続けて自慢話をするようで本当に申し訳ないが、
うまくてうまくて気絶しそうな至福の黒豚体験をレポートしてみたい。

八田氏が黒豚を食べたのは城邑(ソンウプ)民俗村にある食堂。
城邑民俗村とは済州島の昔の姿をそのまま残した村のこと。
藁葺きの屋根に丸木の門。そして石垣を囲った昔のトイレ。
それらを現代にそのまま残し、今も維持し続けているのが城邑民俗村だ。

国家重要民俗資料第188号にも指定されており、
稲垣吾郎の交通違反により延期になった
ドラマ「結婚の条件」のロケ地としても有名である。

その城邑民俗村で黒豚のプルコギというのを食べて来た。
アルミホイルを敷き詰めた鉄板の上に、念願の黒豚が乗せられている。
黒豚と細切りにしたキャベツ、長ネギ。これを目の前の鉄板で炒めて食べる。

前日、トンベコギという茹で豚料理を友人と食べた際に、

「いやあ、おいしかった。さすが済州島の黒豚だねえ」
「あ、ゴメン。これは普通の豚なんだ。」
「え! 黒豚じゃないの?」
「違う違う。黒豚は皮のところが黒いんだよね。これは違うでしょ。」
「ありゃ? ほんとだ。」

というマヌケな会話を交わしていたので、まず何よりも先に皮の部分を確認する。
うん、確かに皮が黒い。なんか生なのに皮だけ焦がしたような感じだ。

ジリジリと焼けたところでおもむろに黒豚をパクリ。
噛みしめた途端に、豚肉の脂が舌の上にジュッ、トロッと溶ける。
続いて外側の皮がクニクニッ、肉の部分がサクサクッ。

ジュッ、トロッ、クニクニッ、サクサクッ。
ジュッ、トロッ、クニクニッ、サクサクッ。
噛めば噛むほど、ジュッ、トロッ、クニサクッ。
あはは、こりゃあうめーや。ほんとうまい。

皮の歯触り、肉の旨み、脂のとろけ具合。
この3つが1度に味わえる、まさに豚肉三重奏。
普通の豚肉じゃあこれは味わえない。

口の中をヤケドするくらいあわてて食べてしまった。
この黒豚プルコギに、ごはん、スープ、おかず類がついて6000ウォン。
日本円にしたら600円程度。
いやはや、素晴らしい食事になった。

で、これで話は終わらない。
実はあまりのうまさに、もう1回黒豚を食べてしまった。
しかもその日のうちにもう1回だ。
昼食に黒豚。夕食も黒豚。食べすぎて自分も黒豚。
それでも飽きないくらい黒豚はうまい。

夕食に食べたのは黒豚のオギョプサル。

オギョプサルをご存知だろうか?
サムギョプサルは日本でもだいぶ有名になってきたが、
オギョプサルを食べたことのある人はまだあまりいないのではないかと思う。

韓国では豚バラ肉の焼肉のことをサムギョプサルという。
サムギョプサルのサムは数字の3、ギョプは層、サルは肉という意味で、
脂肪と肉が3層に折り重なった肉という意味だ。日本では3枚肉とも呼ばれる。

それに対しオギョプサルの「オ」は数字の5である。
5つの層になった肉という意味。すなわち5枚肉だ。

3枚肉よりも肉と脂肪の層が1層ずつ多く、
よりジューシーで、より濃厚な旨みを、より堪能できて、よりうまい。
オギョプサルは現在ソウルにも徐々に進出を始めており、
ワインに漬けたサムギョプサルの後継者として静かに注目を浴びている。
この秋くらいに、どーんとブレイクが来るかもしれない。

そのサムギョプサルを凌駕するオギョプサルで、しかも黒豚。
まずかろうはずがない。もうトロトロもトロトロ。
クセになるのを通り越して中毒になる味。脱帽の一品だった。

最後に済州島の豚は魚の塩辛で食べるのがうまい。
済州島で豚を食べるとつけダレとして塩辛が出てくる。
イワシの塩辛、スズメダイの塩辛。

塩辛はそのまま食べたら生臭くて塩辛くて食べられたものではないが、
豚肉の脂と組み合わさると、えもいわれる旨みを醸し出す。
済州島に行ったら絶対に黒豚。そして塩辛を合わせて試して欲しい。

<おまけ>
【トンベコギ】……トンベとは済州島方言でまな板のこと。まな板に茹で豚をのせ一口大
に切ったものをタレや味噌につけて食べる。済州島の代表料理のひとつ。
【スズメダイ】……韓国語ではチャリドム。済州島の夏の味覚として有名。金魚ほどの小
さな鯛で、頭とエラだけとって骨ごと刺身で食べる。また器にスズメダイの刺身と野菜を
入れ、水を張って氷を浮かべたムルフェも有名。

<お知らせ>
黒豚料理の写真がホームページで見られます。
済州島特集も現在トップページで公開中。
よかったらのぞいてみてください。
http://www.koparis.com/~hatta/

<八田氏の独り言>
おかげで5段腹になりました。

コリアうめーや!!第29号
2002年5月15日
発行人 八田 靖史
hachimax@hotmail.com



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

 

 
 
previous next