ティギム(天ぷら/튀김)

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屋台のティギム

ティギム튀김)は、天ぷら。

概要

ティギムはティギダ(揚げる、튀기다)という動詞の名詞形。魚介、肉、野菜などに衣をつけて揚げた料理を総称する。日本の天ぷらと比べると衣がやや分厚く、西洋料理のフリッターにも近い。セウティギム(エビの天ぷら/새우튀김)や、オジンオティギム(スルメイカの天ぷら、오징어튀김)、コグマティギム(サツマイモの天ぷら、고구마튀김)などが代表的であるほか、春雨(당면)を海苔で巻いたキムマリティギム(春雨海苔巻きの天ぷら、김말이튀김)も定番である。主に屋台料理として販売され、トッポッキ(餅炒め/떡볶이)や、スンデ(韓国式の腸詰/순대)と並んで販売される。また、フグ料理の専門店ではポッティギム(フグの天ぷら、복튀김)が、ドジョウ料理の専門店ではミクラジティギム(ドジョウの天ぷら/미꾸라지튀김)がメニューに載るなど、魚介料理の専門店で提供されることも多い。日式料理店における日本料理の天ぷらもティギムと呼ばれる。

  • 食べ方
醤油ダレにつけて食べるほか、トッポッキのソースにつけて食べるのも一般的である。大きいものは食べやすいようにハサミで切って食べることもある。
  • ティギムウドン
ティギムをウドン(うどん/우동)に載せた料理を、ティギムウドン(天ぷらうどん、튀김우동)と呼ぶ。ウドンの専門店や粉食店で販売されるほか、カップ麺としても販売される。

種類

ティギムには次のような種類がある。

サンチュティギム(天ぷらのサンチュ包み/상추튀김)

サンチュティギム
光州市には、オジンオティギム(スルメイカの天ぷら、오징어튀김)やヤチェティギム(野菜の天ぷら、야채튀김)などをサンチュ(상추)で包む食べ方がある(「光州市の料理/サンチュティギム」参照)。これをサンチュティギム(상추튀김)と呼び、粉食店や屋台でメニューとして販売されているほか、これを専門とする店もある。

素材ごとのティギム

地域

  • ソウル市
ソウル市の麻浦区孔徳洞(マポグ コンドクトン、마포구 공덕동)に位置する孔徳市場(コンドクシジャン、공덕시장)には、ティギムとチョン(チヂミ/전)の専門店が集まった一画がある。惣菜としてテイクアウトをするほか、イートインスペースもあり、マッコリ(韓国式の濁酒/막걸리)を飲みながら味わうこともできる。
  • 江原道束草市
江原道束草市の大浦洞(テポドン、대포동)には、セウティギムの専門店の集まる「元祖ティギム通り(원조튀김골목)」がある。イートインスペースもあるが、テイクアウトでの販売を中心とする。店によってオジンオティギム(スルメイカの天ぷら、오징어튀김)や、ケサルティギム(カニの身の天ぷら、게살튀김)など、さまざまな種類のティギムも提供する。
  • 忠清南道錦山郡
忠清南道錦山郡の錦山邑中島里(クムサヌプ チュンドリ、금산읍 중도리)には、高麗人参専門の市場が集まっている。生の高麗人参(수삼)のうち、色が悪かったり、傷がついたりすると商品価値が落ちるため、これをインサムティギムとして市場内の軽食店で販売している。インサムティギムのつけダレはインサムチョングァ(高麗人参の蜜漬け、인삼정과)を作ったときに残った蜜を利用する。高麗人参をすりおろして混ぜたインサムマッコルリ(高麗人参マッコリ/인삼막걸리)を一緒に味わうのも相性がよい。
  • 慶尚北道栄州市
慶尚北道栄州市では、毎年10月に豊基邑の南院川(ナムォンチョン、남원천)沿いで豊基高麗人参祭りが開催され、祭りの名物料理にインサムティギムがある。
  • 済州道
済州道では、春から夏にかけての季節料理としてメルティギム(カタクチイワシの天ぷら、멜튀김)が好まれており、刺身店、居酒屋などの限定メニューとして人気が高い。

脚注


外部リンク

制作者関連サイト

関連項目