ソモリクッパプ(牛頭部のスープごはん/소머리국밥)
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ソモリクッパプ(소머리국밥)は、牛頭部のスープごはん。
概要
ソ(소)は牛、モリ(머리)は頭、クッパプ(국밥)はスープごはん(クッパ)を意味する(「クッパプ(クッパ/국밥)」の項目も参照)。韓国語では牛のことを「セ(쇠)」とも呼ぶため、セモリクッパプ(쇠머리국밥)と表記する場合もある。牛の頭部を長時間煮込んでスープを作り、ごはんを盛った器に注いで具を載せる。具には食べやすい大きさに切った頭部の肉(皮付近のゼラチン質の部分など)を用い、薬味として刻みネギなどを加える。素麺や春雨が入る場合もある。味付けはごく薄い塩味にとどめ、食べる人が好みによって卓上の塩、アミの塩辛、タデギ(唐辛子ペースト、다대기)などを加える。主に専門店や市場内の食堂で食べられる料理である。京畿道広州市の昆池岩(コンジアム、곤지암)地区にはソモリクッパプの店が集まっており、郷土料理のひとつとして有名である。また、江原道江陵市や東海市、忠清南道洪城郡、慶尚北道浦項市などでは市場に専門店通りがあって名物として親しまれている。牛の各部位を煮込んだスープ料理としては、ほかにカルビタン(牛カルビのスープ/갈비탕)、コムタン(牛スープ/곰탕)、コリコムタン(牛テールスープ/꼬리곰탕)、トガニタン(牛膝肉のスープ/도가니탕)、ソルロンタン(牛スープ/설렁탕)、ウジョクタン(牛の足のスープ/우족탕)などがある。
地域
- 京畿道烏山市
- 京畿道広州市
- 京畿道広州市の昆池岩(コンジアム、곤지암)地区にはソモリクッパプの店が集まっており、郷土料理のひとつとして有名である。昆池岩は朝鮮時代に漢陽(現在のソウル)を目指すソンビ(儒学者)たちが最後の宿場として利用した町で、ソモリクッパプはそのソンビたちが好んで食べた料理であったと伝えられる。
- 江原道江陵市
- 江原道江陵市の江陵中央市場(カンヌンチュンアンシジャン、강릉중앙시장)には、ソモリクッパプの専門店が集まる一画がある。元祖格の「クァンドク食堂(광덕식당)」は1950年創業と歴史があり、店舗は1930年代に建てられたものをそのまま利用している。
- 江原道東海市
- 江原道東海市の北坪民俗市場(プッピョンミンソクシジャン、북평민속시장)には、ソモリクッパプの専門店通りがあって名物となっている。1967年創業の「トゥッコビクッパプチプ(두꺼비국밥집)」が古株店として知られ、粉唐辛子を加えた赤いスープを特徴とする。
- 忠清南道洪城郡
- 忠清南道洪城郡の洪城伝統市場(ホンソンチョントンシジャン、홍성전통시장)には、ソモリクッパプの専門店が立ち並ぶ一画があり、市場の名物として知られる。洪城郡の名産品であるアミの塩辛(새우젓)を加えて味わう。
- 慶尚北道浦項市
脚注
外部リンク
- 制作者関連サイト
- 韓食生活(韓食ペディアの執筆者である八田靖史の公式サイト)
- 八田靖史プロフィール(八田靖史のプロフィール)