ピビムパプ(ビビンバ/비빔밥)
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この記事はウィキペディアではありません。「韓食ペディア」はコリアン・フード・コラムニストの八田靖史が作る、韓国料理をより深く味わうためのWEB百科事典です。以下の内容は八田靖史の独自研究を含んでいます。掲載されている情報によって被った損害、損失に対して一切の責任を負いません。また、内容は随時修正されます。 |
ピビムパプ(비빔밥)は、韓国式の混ぜごはん。
概要
ピビム(비빔)は混ぜるという単語の名詞形。パプ(밥)はごはんの意。日本ではビビンバと呼ばれることが多い。かつてはコルトンバン(骨董飯、골동반)とも呼ばれた。ごはんの上に牛肉や野菜などの具を載せ、コチュジャンをベースにした薬味ダレを全体に混ぜて食べる。具は店によって5~20種類ほどが盛り付けられ、炒めた牛肉、またはユッケ(牛刺身/육회)のほか、ワラビ、大豆モヤシ、ホウレンソウ、ニンジン、キキョウの根(도라지)などの野菜類、卵(目玉焼き、生の卵黄、薄焼き卵など)、シイタケなどのキノコ類、緑豆のでんぷんを寒天状に固めたチョンポムク(청포묵)など、よく用いられる材料だけでも多岐に渡る。家庭料理としても作られるほか、専門店も多く存在し、食堂や、フードコートなど幅広い飲食店でメニューに載る。アレンジの幅も広く、トルソッピビムパプ(石焼きビビンバ/돌솥비빔밥)、ユッケピビムパプ(牛刺身載せビビンバ/육회비빔밥)、サンチェピビムパプ(山菜ビビンバ/산채비빔밥)、テンジャンピビムパプ(味噌ビビンバ/된장비빔밥)、ケアルピビムパプ(カニ卵ビビンバ/게알비빔밥)などがある。
- 朝鮮3大ビビンバ(韓国3大ビビンバ)
- 全羅北道全州市のチョンジュピビムパプ(全州式のビビンバ、전주비빔밥=20種類前後の具材を用いたビビンバ)と、慶尚南道晋州市のチンジュピビムパプ(晋州式のビビンバ、진주비빔밥=ユッケピビムパプ(牛刺身載せビビンバ/육회비빔밥))はほぼ確定で入り、朝鮮3大ビビンバとした場合は残りのひとつに黄海南道海州市のヘジュピビムパプ(海州式のビビンバ、해주비빔밥=鶏肉とワラビ、海苔などを具材としたビビンバ)が入ることが多い。韓国だけに限定する場合は、語り手によって慶尚北道安東市のアンドンピビムパプ(安東式のビビンバ、안동비빔밥=ホッチェサバプ(祭祀風定食/헛제사밥))や、慶尚南道統営市のトンヨンピビムパプ(統営式のビビンバ、통영비빔밥=野菜や海藻、貝と豆腐のスープなどを具材としたビビンバ)、全羅北道益山市のファンドゥンピビムパプ(黄登市場式のビビンバ、황등비빔밥=コチュジャン味のごはんを使用)などのいずれかが選ばれる。
- 朝鮮3大料理
- 20世紀初頭の新聞記者で歴史家、独立運動家の文一平(ムン・イルピョン、문일평)は、1936年8月27日の『朝鮮日報(조선일보)』紙面で「朝鮮人と飲食物」[1]というコラムを書き、地方の代表的な名物料理として「ケソンタンバン(開城湯飯=開城式のクッパ、개성탕반)」「ピョンヤンネンミョン(平壌式の冷麺、평양냉면)」「チョンジュコルトンバン(全州骨董飯=全州式のビビンバ、전주골동반)」の3種をあげた。この評価は現代まで継承されており、今日では「朝鮮3大料理(조선3대음식)」と称される。
名称
ピビムパプは混ぜごはんのこと。ピビムは混ぜるという動詞の名詞形で、パプはごはんを意味する。かつてはコルドンバン(骨董飯、골동반)とも呼ばれた。日本語においては「ビビンバ」「ピビンバ」「ビビンパ」「ピビンパ」「ピビンパッ」「ビビンパッ」「ピビムパッ」「ビビムパッ」など多様な表記が混在している。本辞典ではピビムパプを用いる。
歴史
種類
ピビムパプには次のような種類がある。
- ケアルピビムパプ(게알비빔밥):カニの卵とご飯を混ぜた料理。
- トルソッピビムパプ(돌솥비빔밥):石焼きビビンバ。
- テンジャンピビムパプ(된장비빔밥):テンジャンチゲ(된장찌개)を麦飯にかけて食べるピビムパプ。
- サンチェピビムパプ(산채비빔밥):山菜を具にしたピビムパプ。
- ヤンプンピビムパプ(양푼비빔밥):調理器具のボール、またはそれに類する大きな器に盛り付けたピビムパプ。
- ユッケピビムパプ(육회비빔밥):ユッケ(牛刺身/육회)を載せたピビムパプ。
脚注
外部リンク
- 制作者関連サイト
- 韓食生活(韓食ペディアの執筆者である八田靖史の公式サイト)
- 八田靖史プロフィール(八田靖史のプロフィール)