「ムッパプ(ムクのスープごはん/묵밥)」の版間の差分

 
(同じ利用者による、間の1版が非表示)
1行目: 1行目:
 
{{Notice}}
 
{{Notice}}
 
[[ファイル:23010806.JPG|thumb|400px|トトリムク(ドングリ寒天)入りのムッパプ]]
 
[[ファイル:23010806.JPG|thumb|400px|トトリムク(ドングリ寒天)入りのムッパプ]]
'''ムッパプ'''([[묵밥]])は、ムクの冷製スープ。ムッ(=ムク、[[묵]])は緑豆、ドングリ、そばなどのでんぷんを固めた食品。パプ([[밥]])はごはんの意。丼状の大きな器にごはんを盛りつけ、ドングリのでんぷんを用いたトトリムク(ドングリ寒天、[[도토리묵]])や、そば粉を固めたメミルムク(そば寒天、[[메밀묵]])を拍子切りに切って載せ、そこへ煮干しなどでとったダシ汁を注いで作る。ダシ汁は冷やしたものでも、温かなものでもよい。刻んだキムチや、刻み海苔、ゴマなどを入れることも多く、薬味醤油、ゴマ油などをかけても味わう。ごはんは器を別にすることもあり、ごはん抜きのムッパプはムクサバル(ムクのスープ、[[묵사발]])とも呼ぶ。ムク自体に味はないものの、特有の柔らかな食感を楽しむ料理であり、特に夏場の食欲が落ちる時期には最適とされる。家庭料理として作られるほか、ムク料理の専門店や、郷土料理店などでも提供される。類似の料理として、トトリムクを生野菜と和え物にした[[トトリムクムチム(ドングリ寒天の和え物/도토리묵무침)]]がある。
+
'''ムッパプ'''([[묵밥]])は、ムクの冷製スープ。
 +
 
 +
== 概要 ==
 +
ムッ(=ムク、[[묵]])は緑豆、ドングリ、そばなどのでんぷんを固めた食品。パプ([[밥]])はごはんの意。丼状の大きな器にごはんを盛りつけ、ドングリのでんぷんを用いたトトリムク(ドングリ寒天、[[도토리묵]])や、そば粉を固めたメミルムク(そば寒天、[[메밀묵]])を拍子切りに切って載せ、そこへ煮干しなどでとったダシ汁を注いで作る。ダシ汁は冷やしたものでも、温かなものでもよい。刻んだキムチや、刻み海苔、ゴマなどを入れることも多く、薬味醤油、ゴマ油などをかけても味わう。ごはんは器を別にすることもあり、ごはん抜きのムッパプはムクサバル(ムクのスープ、[[묵사발]])とも呼ぶ。ムク自体に味はないものの、特有の柔らかな食感を楽しむ料理であり、特に夏場の食欲が落ちる時期には最適とされる。家庭料理として作られるほか、ムク料理の専門店や、郷土料理店などでも提供される。類似の料理として、トトリムクを生野菜と和え物にした[[トトリムクムチム(ドングリ寒天の和え物/도토리묵무침)]]がある。
 +
 
 +
== 地域 ==
 +
*大田市
 +
:[[大田市の料理|大田市]]の儒城区九則洞(ユソング クジュクトン、유성구 구즉동)では、トトリムクが郷土料理となっており、ムッパプや[[トトリムクムチム(ドングリ寒天の和え物/도토리묵무침)]]として味わう。地名を冠してクジュクトトリムク(九則地区のドングリ寒天、[[구즉도토리묵]])と呼ばれ、地域の代表的な料理を総称する大田6味(テジョンユンミ、[[대전6미]])のひとつに数えられる。1980年代初めに農家の副業として料理を提供する店が増えていった。
  
 
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
14行目: 21行目:
 
{{DEFAULTSORT:むくはふ}}
 
{{DEFAULTSORT:むくはふ}}
 
*[[トトリムクムチム(ドングリ寒天の和え物/도토리묵무침)]]
 
*[[トトリムクムチム(ドングリ寒天の和え物/도토리묵무침)]]
 +
*[[大田市の料理]]
 
[[Category:韓食ペディア]]
 
[[Category:韓食ペディア]]
 
[[Category:ごはん料理の一覧]]
 
[[Category:ごはん料理の一覧]]
 
[[Category:野菜料理の一覧]]
 
[[Category:野菜料理の一覧]]
 +
[[Category:忠清南道・大田市・世宗市の料理]]

2025年10月9日 (木) 13:19時点における最新版

この記事はウィキペディアではありません。「韓食ペディア」はコリアン・フード・コラムニストの八田靖史が作る、韓国料理をより深く味わうためのWEB百科事典です。以下の内容は八田靖史の独自研究を含んでいます。掲載されている情報によって被った損害、損失に対して一切の責任を負いません。また、内容は随時修正されます。

ムッパプ묵밥)は、ムクの冷製スープ。

トトリムク(ドングリ寒天)入りのムッパプ

概要

ムッ(=ムク、)は緑豆、ドングリ、そばなどのでんぷんを固めた食品。パプ()はごはんの意。丼状の大きな器にごはんを盛りつけ、ドングリのでんぷんを用いたトトリムク(ドングリ寒天、도토리묵)や、そば粉を固めたメミルムク(そば寒天、메밀묵)を拍子切りに切って載せ、そこへ煮干しなどでとったダシ汁を注いで作る。ダシ汁は冷やしたものでも、温かなものでもよい。刻んだキムチや、刻み海苔、ゴマなどを入れることも多く、薬味醤油、ゴマ油などをかけても味わう。ごはんは器を別にすることもあり、ごはん抜きのムッパプはムクサバル(ムクのスープ、묵사발)とも呼ぶ。ムク自体に味はないものの、特有の柔らかな食感を楽しむ料理であり、特に夏場の食欲が落ちる時期には最適とされる。家庭料理として作られるほか、ムク料理の専門店や、郷土料理店などでも提供される。類似の料理として、トトリムクを生野菜と和え物にしたトトリムクムチム(ドングリ寒天の和え物/도토리묵무침)がある。

地域

  • 大田市
大田市の儒城区九則洞(ユソング クジュクトン、유성구 구즉동)では、トトリムクが郷土料理となっており、ムッパプやトトリムクムチム(ドングリ寒天の和え物/도토리묵무침)として味わう。地名を冠してクジュクトトリムク(九則地区のドングリ寒天、구즉도토리묵)と呼ばれ、地域の代表的な料理を総称する大田6味(テジョンユンミ、대전6미)のひとつに数えられる。1980年代初めに農家の副業として料理を提供する店が増えていった。

脚注


外部リンク

制作者関連サイト

関連項目