ソクセプルコギ(牛肉の網焼き/석쇠불고기)
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ソクセプルコギ(석쇠불고기)は、牛肉の網焼き。
概要
ソクセ(석쇠)は網。プルコギ(불고기)は肉や魚介などをタレに漬け込んで焼いた料理を指す(「プルコギ(牛焼肉/불고기)の項目も参照」)。薄切りにした牛肉を甘い醤油ダレに漬け込み、網で焼いて作る(豚肉を用いる場合もある)。網は裏表の両面を焼ける手持ちの合わせ焼き網が多く用いられ、炭火、練炭などで香ばしく焼いたものを皿に盛り付けて提供する。または網ごと卓上に供する場合もある。主に専門店で提供されるほか、焼肉店のメニューに並ぶこともある。蔚山市の彦陽(オニャン、언양)地区や、慶尚南道昌原市の郷土料理としても知られる。料理の仕上がりとしてはトッカルビ(叩いた牛カルビ焼き/떡갈비)ともよく似るが、トッカルビが牛カルビを包丁で叩いて作るのに対し、ソクセプルコギは牛肉を薄切りにするとの違いがある。
地域
- 蔚山市
- 蔚山市蔚州郡の彦陽(オニャン、언양)地区は日本統治時代に牛市場が開かれて賑わい、周辺地域で飼育された牛が集ってきた。こうした背景から彦陽では牛肉料理が発達し、薄切りにした牛肉に醤油、ゴマ油、砂糖などで味付けをしてから網で焼いたソクセプルコギが名物となった。これが他地域でも有名になったことで、現在は彦陽プルコギ(彦陽式の牛焼肉、언양불고기)とも呼ばれることも多い。彦陽市外バスターミナルの近くにたくさんの焼肉店が集まっている。彦陽プルコギは、ソウル市のソウルプルコギ(ソウル式の牛焼肉、서울불고기)、全羅南道光陽市の光陽プルコギ(光陽式の牛焼肉、광양불고기)と並んで、韓国3大プルコギのひとつに数えられる。
- 慶尚南道昌原市
- 慶尚南道昌原市の義昌区(ウィチャング、의창구)ではソクセプルコギが名物料理として知られ、1970年代に南海高速道路を建設する際、作業員たちがスタミナ源として好んで食べたことから有名になった。ソクセプルコギでひとしきり焼酎を飲んだ後、ソクッパプ(牛肉のクッパ/소국밥)でシメるのが定番の流れとなっている。
脚注
外部リンク
- 制作者関連サイト
- 韓食生活(韓食ペディアの執筆者である八田靖史の公式サイト)
- 八田靖史プロフィール(八田靖史のプロフィール)