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== 代表的な料理 == | == 代表的な料理 == | ||
[[ファイル:23031901.JPG|thumb|300px|テチュヨンヤンバプ。ごはんは山菜の[[ナムル(ナムル/나물)|ナムル]]と混ぜて味わう]] | [[ファイル:23031901.JPG|thumb|300px|テチュヨンヤンバプ。ごはんは山菜の[[ナムル(ナムル/나물)|ナムル]]と混ぜて味わう]] | ||
| − | === | + | === テチュヨンヤンバプ(ナツメ釜飯/대추영양밥) === |
テチュヨンヤンバプ([[대추영양밥]])は、ナツメ釜飯。テチュ([[대추]])はナツメ、ヨンヤンバプ([[영양밥]])は雑穀や豆の炊き込みごはんを意味する。店によっては、味付け用のコチュジャンにもナツメを混ぜたり、ごはんのおこげにナツメ湯を注ぎ、スンニュン(おこげ湯、[[숭늉]])としても味わう。 | テチュヨンヤンバプ([[대추영양밥]])は、ナツメ釜飯。テチュ([[대추]])はナツメ、ヨンヤンバプ([[영양밥]])は雑穀や豆の炊き込みごはんを意味する。店によっては、味付け用のコチュジャンにもナツメを混ぜたり、ごはんのおこげにナツメ湯を注ぎ、スンニュン(おこげ湯、[[숭늉]])としても味わう。 | ||
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;『屠門大嚼』(1611年)の記述 | ;『屠門大嚼』(1611年)の記述 | ||
| − | : | + | :1611年に許筠(ホギュン、허균)が地方の特産品と料理をまとめた「屠門大嚼([[도문대작]])」(『惺所覆瓿藁(성소부부고)』第26巻説部5に収録)には、ナツメ([[대추]])に関する記述があり、「報恩で産するものがもっともよい。大きくて種が小さい。赤くて水気が多く甘い。ほかはすべてこれに劣る」<ref>[http://db.itkc.or.kr/inLink?DCI=ITKC_BT_0292A_0270_020_0010_2000_003_XML 惺所覆瓿藁 / 第26巻説部5(屠門大嚼)] 、韓国古典総合DB、2025年2月10日閲覧</ref>【原文1】と評価している。 |
:【原文1】 | :【原文1】 | ||
:大棗 產報恩縣者最好 大而核尖 色紅津甘 他皆不逮 | :大棗 產報恩縣者最好 大而核尖 色紅津甘 他皆不逮 | ||
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| + | ;『芝峰類説』(1614年)の記述 | ||
| + | :1614年に朝鮮時代中期の学者、李睟光(イ・スグァン、이수광)が編纂した百科事典『芝峰類説([[지봉유설]])』「巻十九 食物部 果」の項目には、「我が国では[[居昌郡の料理|居昌]]の柿、報恩のナツメ、[[密陽市の料理|密陽]]の栗、[[忠州市の料理|忠州]]のスイカ、淮陽の松の実、安辺の梨がもっとも有名」<ref>[https://dl.ndl.go.jp/pid/945664/1/152 朝鮮古書刊行会編, 1915, 『朝鮮群書大系 續々第22輯 芝峰類説 下』, 朝鮮古書刊行会, P292] 、国立国会図書館デジタルコレクション(コマ番号152/171)、2025年9月7日閲覧</ref>【原文2】と記されている。淮陽と安辺は[[北朝鮮の料理|江原道(北)]]に位置する。 | ||
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| + | :【原文2】 | ||
| + | :我國居昌之柿 報恩之棗 密陽之栗 忠州之西瓜 淮陽之海松子 安邊之梨 最有名 | ||
=== コウタケ === | === コウタケ === | ||