「タッカルビ(鶏肉の鉄板焼き/닭갈비)」の版間の差分

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2014年にチーズタッカルビが登場し、日本にも伝わって大きなブームとなった。
 
2014年にチーズタッカルビが登場し、日本にも伝わって大きなブームとなった。
 
*チーズタッカルビの登場
 
*チーズタッカルビの登場
:韓国では2014年にチーズブームが到来。2014年5月に[[ソウル市の料理|ソウル]]の弘大で1号店をオープンした「ジェームスチーズトゥンカルビ(제임스치즈등갈비)」は、辛い味付けの[[トゥンカルビ(豚バックリブの焼肉/등갈비)]]を溶けたチーズにつけて味わうチーズトゥンカルビで爆発的な人気を集め、わずか半年で全国に100店舗超を展開した(八田靖史の取材記録より、2014年11月28日)。この人気によって後発店が続々と誕生したほか、同様のスタイルで辛い料理をチーズに絡めて食べる他の料理も人気を集めた。その代表格と言えるのがチーズタッカルビ(チーズに絡める鶏肉の鉄板焼き、[[치즈닭갈비]])であり、ほかには[[チュクミボックム(イイダコ炒め/주꾸미볶음)|チーズチュクミ(チーズに絡めるイイダコ炒め、[[치즈주꾸미]])]]、[[タッパル(鶏足焼き/닭발)|チーズタッパル(チーズに絡める鶏足焼き、[[치즈닭발]])]]などがあった。このチーズタッカルビは2015年夏以降に日本へと伝わり、2016年に入って大きなブームへと拡大した([[タッカルビ(鶏肉の鉄板焼き/닭갈비)#日本における定着|日本における定着 チーズタッカルビのブーム]]参照)。
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:韓国では2014年にチーズブームが到来。2014年5月に[[ソウル市の料理|ソウル市]]の弘大で1号店をオープンした「ジェームスチーズトゥンカルビ(제임스치즈등갈비)」は、辛い味付けの[[トゥンカルビ(豚バックリブの焼肉/등갈비)]]を溶けたチーズにつけて味わうチーズトゥンカルビで爆発的な人気を集め、わずか半年で全国に100店舗超を展開した(八田靖史の取材記録より、2014年11月28日)。この人気によって後発店が続々と誕生したほか、同様のスタイルで辛い料理をチーズに絡めて食べる他の料理も人気を集めた。その代表格と言えるのがチーズタッカルビ(チーズに絡める鶏肉の鉄板焼き、[[치즈닭갈비]])であり、ほかには[[チュクミボックム(イイダコ炒め/주꾸미볶음)|チーズチュクミ(チーズに絡めるイイダコ炒め/치즈주꾸미)]]、[[タッパル(鶏足焼き/닭발)|チーズタッパル(チーズに絡める鶏足焼き/치즈닭발)]]などがあった。同年に人気を集めたドラマ『ミセン -未生-』の第11話(2014年11月21日放送)、第13話(同28日放送)では、登場人物らが韓国の有名タッカルビチェーン「ユガネタッカルビ(유가네 닭갈비)」に足を運び、新商品のチーズポンダク(チーズフォンデュタッカルビ、[[치즈퐁닭]])を食べるシーンがPPL(間接広告)として挿入されている。このチーズタッカルビは2015年夏以降に日本へと伝わり、2016年に入って大きなブームへと拡大した([[タッカルビ(鶏肉の鉄板焼き/닭갈비)#日本における定着|日本における定着 チーズタッカルビのブーム]]参照)。
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*チーズタッカルビの起源
 
*チーズタッカルビの起源
 
:チーズタッカルビのブームは2014年以降に拡大したが、タッカルビにチーズを加える工夫自体はそれ以前からあった。当初はタッカルビそのものではなく、タッカルビの後に食べる[[ポックムパプ(チャーハン/볶음밥)]]にチーズをかけるトッピングから始まっており、韓食ペディアの執筆者である八田靖史は2004年7月5日に[[ソウル市の料理|ソウル]]の新村で初めて食べた。このときの経験は親しい友人らに送っていた非公開のメールマガジン「週刊サメガレイ第175号」に記録があり、その中で「タッカルビのさらなる可能性を感じた」と感動を綴っている。このポックムパプへのトッピングが、やがてタッカルビ本体へのトッピングへと移行していった。鉄板に大量のチーズを溶かし、タッカルビを絡めて食べるスタイルもチーズトゥンカルビのブーム以前からあり、ネット検索でさかのぼる限り、少なくとも2011年1月に[[全羅北道の料理|全羅北道]][[全州市の料理|全州市]]でオープンした「コスタッカルビ(고수닭갈비)」の例が見られる<ref>[http://www.jjn.co.kr/news/articleView.html?idxno=527421 전주 한옥마을 '고수 닭갈비'] 、全州中央新聞、2017年3月23日閲覧</ref>。
 
:チーズタッカルビのブームは2014年以降に拡大したが、タッカルビにチーズを加える工夫自体はそれ以前からあった。当初はタッカルビそのものではなく、タッカルビの後に食べる[[ポックムパプ(チャーハン/볶음밥)]]にチーズをかけるトッピングから始まっており、韓食ペディアの執筆者である八田靖史は2004年7月5日に[[ソウル市の料理|ソウル]]の新村で初めて食べた。このときの経験は親しい友人らに送っていた非公開のメールマガジン「週刊サメガレイ第175号」に記録があり、その中で「タッカルビのさらなる可能性を感じた」と感動を綴っている。このポックムパプへのトッピングが、やがてタッカルビ本体へのトッピングへと移行していった。鉄板に大量のチーズを溶かし、タッカルビを絡めて食べるスタイルもチーズトゥンカルビのブーム以前からあり、ネット検索でさかのぼる限り、少なくとも2011年1月に[[全羅北道の料理|全羅北道]][[全州市の料理|全州市]]でオープンした「コスタッカルビ(고수닭갈비)」の例が見られる<ref>[http://www.jjn.co.kr/news/articleView.html?idxno=527421 전주 한옥마을 '고수 닭갈비'] 、全州中央新聞、2017年3月23日閲覧</ref>。
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== 地域 ==
 
== 地域 ==
 
[[ファイル:17032310.JPG|thumb|300px|ファンギタッカルビ]]
 
[[ファイル:17032310.JPG|thumb|300px|ファンギタッカルビ]]
*[[江原道の料理|江原道]][[春川市の料理|春川市]]
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*江原道旌善郡
:全国的にタッカルビ発祥の地として有名。明洞や楽園洞、江原大学の周辺などにタッカルビの専門店通りがある。
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:[[江原道の料理|江原道]][[旌善郡の料理|旌善郡]]は、韓方材のファンギ(キバナオウギ、[[황기]])が名産であり、ファンギを煮込んだ汁を薬味ダレに混ぜたファンギタッカルビを提供する飲食店がある。
*[[江原道の料理|江原道]][[洪川郡の料理|洪川郡]]
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:[[江原道の料理|江原道]][[春川市の料理|春川市]]とともにタッカルビ発祥地のひとつと考えられている。
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*江原道春川市
*[[江原道の料理|江原道]][[太白市の料理|太白市]]
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:[[江原道の料理|江原道]][[春川市の料理|春川市]]はタッカルビの発祥地として知られ、市中心部の朝陽洞(チョヤンドン、조양동)に「明洞タッカルビ通り(명동닭갈비골목)」があるほか、楽園洞(ナグォンドン、낙원동)や温衣洞(オニドン、온의동)には昔ながらの老舗が多く、江原大学校(강원대학교)の裏手に当たる後坪洞(フピョンドン、후평동)には地元民に愛されるローカルな店が並び、昭陽湖(ソヤンホ、소양호)沿いにはタップルコギ(鶏肉の網焼き、[[닭불고기]])と呼ばれる網焼き方式の店が集まる。タップルコギは現在、主流となっている鉄板焼き方式に至る前のスタイルとして知られる。
[[ファイル:19121404.JPG|thumb|300px|ムルタッカルビ]]
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:鍋料理風に仕立てるムルタッカルビが郷土料理として有名。ムルタッカルビ、テベクタッカルビとも呼ぶ。
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*江原道太白市
*[[江原道の料理|江原道]][[旌善郡の料理|旌善郡]]
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:[[江原道の料理|江原道]][[太白市の料理|太白市]]では、鍋料理として仕立てたムルタッカルビ(鶏肉と野菜の鍋、[[물닭갈비]])が郷土料理として親しまれている。クンムルタッカルビ([[국물닭갈비]])、またはテベクタッカルビ([[태백닭갈비]])とも呼ばれる。ぶつ切りにして味付けをした鶏肉をピリ辛の煮汁で煮込みながら味わうが、店によってナズナ、エゴマの葉、セリ、春菊など香りの強い野菜を加えて作るのが特徴である。ムルタッカルビが誕生した背景としては、炭鉱で働く人たちが仕事終わりに食べる際、喉に絡んだ粉塵を洗い流す意味から汁気を求めたのが始まりとされる。太白市内には数多くのムルタッカルビ専門店があり、黄池洞(ファンジドン、황지동)に位置する「太白タッカルビ(태백닭갈비)」と「金書房ネタッカルビ(김서방네닭갈비)」の2軒が有名店として知られる。
:韓方材のファンギ(キバナオウギ、[[황기]])を煮込んだ汁を薬味ダレに混ぜたファンギタッカルビが有名。ファンギは旌善郡の特産品である(「[[旌善郡の料理#ファンギ(キバナオウギ/황기)|旌善郡の料理/ファンギ]]」の項目も参照)。
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*江原道洪川郡
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:[[江原道の料理|江原道]][[洪川郡の料理|洪川郡]][[春川市の料理|春川市]]とともにタッカルビ発祥地のひとつと考えられている。[[春川市の料理|春川市]のタッカルビが網焼きから始まったのに対し、[[洪川郡の料理|洪川郡]]では鍋料理風のスタイルから発展していったとされる。1969年創業の「オクスタッカルビ(옥수닭갈비)」が老舗店として有名で、店主によれば洪川郡では同店が初めてタッカルビを提供し、創業当初はドラム缶に練炭を使って調理をする方式だったという。また、創業当初は地元客のみならず行楽客でも賑わったが、1975年に嶺東高速道路が東海岸まで伸びると、客足が鈍ったと語っている(八田靖史の取材記録より、2003年1月14日)。
  
 
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
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