「下書き用ページ」の版間の差分

21行目: 21行目:
  
 
== 代表的な料理 ==
 
== 代表的な料理 ==
=== ソンジョントッカルビ(松汀式の叩いたカルビ焼き/송정떡갈비) ===
+
=== 光州5味 ===
ソンジョントッカルビ([[송정떡갈비]])は、光山区松汀洞(クァンサング ソンジョンドン、광산구 송정동)の名物として知られる叩いたカルビ焼き(「[[トッカルビ(叩いた牛カルビ焼き/떡갈비)]]」の項目も参照)。鉄道での玄関口にあたる松汀洞に[[トッカルビ(叩いた牛カルビ焼き/떡갈비|トッカルビ]]の専門店が集まっており、一帯は地域の旧称から「松汀里郷土トッカルビ通り(ソンジョンニ ヒャント トッカルビゴリ송정리 향토 떡갈비거리)」と呼ばれる。その歴史は1950年代までさかのぼるとされ、1970年代後半から専門店が増えていった。この地域の[[トッカルビ(叩いた牛カルビ焼き/떡갈비)|トッカルビ]]は牛カルビだけを使用するのではなく、豚肉と混ぜて柔らかい味わいに仕上げているのが特徴である。これはIMF危機を迎えた1990年代後半に、景気の悪化から価格を抑えるために生まれた工夫であったが、豚肉を混ぜたトッカルビは味わいが柔らかいとして評判がよく、そのまま松汀式として定着している。また他地域と比べて薄く、四角く成型するのも特徴的だとされる。店舗によっては韓牛(ハヌ、[[한우]])やアヒル肉を用いた[[トッカルビ(叩いた牛カルビ焼き/떡갈비)|トッカルビ]]をメニューに載せているところもある。
+
==== ソンジョントッカルビ(松汀式の叩いたカルビ焼き/송정떡갈비) ====
 +
:ソンジョントッカルビ([[송정떡갈비]])は、光山区松汀洞(クァンサング ソンジョンドン、광산구 송정동)の名物として知られる叩いたカルビ焼き(「[[トッカルビ(叩いた牛カルビ焼き/떡갈비)]]」の項目も参照)。鉄道での玄関口にあたる松汀洞に[[トッカルビ(叩いた牛カルビ焼き/떡갈비|トッカルビ]]の専門店が集まっており、一帯は地域の旧称から「松汀里郷土トッカルビ通り(ソンジョンニ ヒャント トッカルビゴリ송정리 향토 떡갈비거리)」と呼ばれる。その歴史は1950年代までさかのぼるとされ、1970年代後半から専門店が増えていった。この地域の[[トッカルビ(叩いた牛カルビ焼き/떡갈비)|トッカルビ]]は牛カルビだけを使用するのではなく、豚肉と混ぜて柔らかい味わいに仕上げているのが特徴である。これはIMF危機を迎えた1990年代後半に、景気の悪化から価格を抑えるために生まれた工夫であったが、豚肉を混ぜたトッカルビは味わいが柔らかいとして評判がよく、そのまま松汀式として定着している。また他地域と比べて薄く、四角く成型するのも特徴的だとされる。店舗によっては韓牛(ハヌ、[[한우]])やアヒル肉を用いた[[トッカルビ(叩いた牛カルビ焼き/떡갈비)|トッカルビ]]をメニューに載せているところもある。
  
*由来
+
:*由来
:1950年代に松汀5日市場の近くで食堂を営んでいたチェ・チョジャ(최처자)さんが松汀トッカルビの創始者として知られる<ref>[https://blog.naver.com/PostView.nhn?blogId=gwangsan242&logNo=221505262269&proxyReferer=https%3A%2F%2Fblog.naver.com%2Fgwangsan242%2F221505262269 옛 우시장의 기억이 담긴 송정동 향토떡갈비거리] 、光州光山区公式ブログ、2020年1月13日閲覧</ref><ref>[http://gjstory.or.kr/sub.html?pid=11&formtype=view&code=42 송정떡갈비거리] 、光州歴史文化資源ストーリーテリング、2020年1月13日閲覧</ref>。チェ・チョジャさんは1975年に店舗を移して[[トッカルビ(叩いた牛カルビ焼き/떡갈비)|トッカルビ]]の提供を本格的に始め、これを学んだ人たちが周囲に専門店を出したことで現在の「松汀里郷土トッカルビ通り」が形成された。チェ・チョジャさんの店は1990年代後半に閉店したが、1976年創業の「松汀トッカルビ(ソンジョントッカルビ、송정떡갈비)」や、1978年創業の「ファジョン食堂(ファジョンシクタン、화정식당)」などが代表的な老舗として知られる。
+
::1950年代に松汀5日市場の近くで食堂を営んでいたチェ・チョジャ(최처자)さんが松汀トッカルビの創始者として知られる<ref>[https://blog.naver.com/PostView.nhn?blogId=gwangsan242&logNo=221505262269&proxyReferer=https%3A%2F%2Fblog.naver.com%2Fgwangsan242%2F221505262269 옛 우시장의 기억이 담긴 송정동 향토떡갈비거리] 、光州光山区公式ブログ、2020年1月13日閲覧</ref><ref>[http://gjstory.or.kr/sub.html?pid=11&formtype=view&code=42 송정떡갈비거리] 、光州歴史文化資源ストーリーテリング、2020年1月13日閲覧</ref>。チェ・チョジャさんは1975年に店舗を移して[[トッカルビ(叩いた牛カルビ焼き/떡갈비)|トッカルビ]]の提供を本格的に始め、これを学んだ人たちが周囲に専門店を出したことで現在の「松汀里郷土トッカルビ通り」が形成された。チェ・チョジャさんの店は1990年代後半に閉店したが、1976年創業の「松汀トッカルビ(ソンジョントッカルビ、송정떡갈비)」や、1978年創業の「ファジョン食堂(ファジョンシクタン、화정식당)」などが代表的な老舗として知られる。
  
*ピョクッ
+
:*ピョクッ
:松汀トッカルビには、ピョクッ([[뼈국]]、豚の背骨のスープ)が添えられる。
+
::松汀トッカルビには、ピョクッ([[뼈국]]、豚の背骨のスープ)が添えられる。
  
=== オリタン(アヒル鍋/오리탕) ===
+
==== オリタン(アヒル鍋/오리탕) ====
オリタン([[오리탕]])は、アヒル鍋([[オリタン(アヒル鍋/오리탕)]]の項目も参照)。光州駅近くの北区柳洞(プック ユドン、북구 유동)に専門店が集まっており、一帯は「アヒル料理の通り(オリヨリエ ゴリ、오리요리의 거리)」と呼ばれている。この通りにオリタンの専門店ができ始めたのは1970年代からで、[[羅州市の料理|羅州市]]でアヒル農家を経営していた人物が、柳洞の食堂に卸し始めたのがきっかけとされる<ref>[http://gjstory.or.kr/sub.html?pid=11&formtype=view&code=41 오리탕거리] 、光州歴史文化資源ストーリーテリング、2020年1月13日閲覧</ref>。柳洞の専門店ではオリタンとともに生のセリが用意されるので、これを追加で煮込みながら味わう。アヒルの肉はチョコチュジャン(唐辛子酢味噌、초고추장)とエゴマの粉を混ぜたタレにつけて味わう。なお、光州市を囲む[[全羅南道の料理|全羅南道]]はアヒルの飼育が盛んであり、飼育数は全国1位(2019年7~9月期)を誇る<ref>[http://kosis.kr/statHtml/statHtml.do?orgId=101&tblId=DT_1EO111&vw_cd=MT_ZTITLE&list_id=F1A_020&seqNo=&lang_mode=ko&language=kor&obj_var_id=&itm_id=&conn_path=MT_ZTITLE 오리 시도/사육규모별 가구수 및 마리수] 、統計庁、畜産物品質評価院「家畜動向調査」、2020年1月13日閲覧</ref>。
+
:オリタン([[오리탕]])は、アヒル鍋([[オリタン(アヒル鍋/오리탕)]]の項目も参照)。光州駅近くの北区柳洞(プック ユドン、북구 유동)に専門店が集まっており、一帯は「アヒル料理の通り(オリヨリエ ゴリ、오리요리의 거리)」と呼ばれている。この通りにオリタンの専門店ができ始めたのは1970年代からで、[[羅州市の料理|羅州市]]でアヒル農家を経営していた人物が、柳洞の食堂に卸し始めたのがきっかけとされる<ref>[http://gjstory.or.kr/sub.html?pid=11&formtype=view&code=41 오리탕거리] 、光州歴史文化資源ストーリーテリング、2020年1月13日閲覧</ref>。柳洞の専門店ではオリタンとともに生のセリが用意されるので、これを追加で煮込みながら味わう。アヒルの肉はチョコチュジャン(唐辛子酢味噌、초고추장)とエゴマの粉を混ぜたタレにつけて味わう。なお、光州市を囲む[[全羅南道の料理|全羅南道]]はアヒルの飼育が盛んであり、飼育数は全国1位(2019年7~9月期)を誇る<ref>[http://kosis.kr/statHtml/statHtml.do?orgId=101&tblId=DT_1EO111&vw_cd=MT_ZTITLE&list_id=F1A_020&seqNo=&lang_mode=ko&language=kor&obj_var_id=&itm_id=&conn_path=MT_ZTITLE 오리 시도/사육규모별 가구수 및 마리수] 、統計庁、畜産物品質評価院「家畜動向調査」、2020年1月13日閲覧</ref>。
  
=== ナムドハンジョンシク(南道韓定食/남도한정식) ===
+
==== ナムドハンジョンシク(南道韓定食/남도한정식) ====
ナムドハンジョンシク([[남도한정식]])は、[[全羅南道の料理|全羅南道]]の特産品や郷土料理を集めて作る韓定食(「[[ハンジョンシク(韓定食/한정식)]]」の項目も参照)。ナムド(남도)は漢字で「南道」と書いて[[全羅南道の料理|全羅南道]]のこと。[[霊光郡の料理|霊光郡]]の名産である[[クルビグイ(イシモチの干物/굴비구이)]]や、[[木浦市の料理|木浦市]]や[[新安郡の料理|新安郡]]一帯で祝いの料理として親しまれる[[ホンオフェ(ガンギエイの刺身/홍어회)]]など、周辺地域の代表的な料理がコース形式、あるいは大きなテーブルに載せられて登場する。
+
:ナムドハンジョンシク([[남도한정식]])は、[[全羅南道の料理|全羅南道]]の特産品や郷土料理を集めて作る韓定食(「[[ハンジョンシク(韓定食/한정식)]]」の項目も参照)。ナムド(남도)は漢字で「南道」と書いて[[全羅南道の料理|全羅南道]]のこと。[[霊光郡の料理|霊光郡]]の名産である[[クルビグイ(イシモチの干物/굴비구이)]]や、[[木浦市の料理|木浦市]]や[[新安郡の料理|新安郡]]一帯で祝いの料理として親しまれる[[ホンオフェ(ガンギエイの刺身/홍어회)]]など、周辺地域の代表的な料理がコース形式、あるいは大きなテーブルに載せられて登場する。
  
=== ナムドキムチ(南道キムチ/남도김치) ===
+
==== ナムドキムチ(南道キムチ/남도김치) ====
ナムドキムチ([[남도김치]])は、[[全羅南道の料理|全羅南道]]式のキムチ。ナムド(남도)は漢字で「南道」と書いて全羅南道のこと。光州市を含む[[全羅南道の料理|全羅南道]]地域のキムチを総称している。名産である[[新安郡の料理|新安郡]]の天日塩や、西海岸、南海岸でとれる魚介の塩辛をふんだんに用い、濃厚な味付けに仕上げるのが特徴である。1994年より毎年11~12月頃に「光州世界キムチ祭り(クァンジュ セゲ キムチ チュクチェ、광주세계김치축제)」が開催されている<ref>[https://kimchi.gwangju.go.kr/ 광주세계김치축제] 、光州世界キムチ祭りウェブサイト、2020年1月14日閲覧</ref>。
+
:ナムドキムチ([[남도김치]])は、[[全羅南道の料理|全羅南道]]式のキムチ。ナムド(남도)は漢字で「南道」と書いて全羅南道のこと。光州市を含む[[全羅南道の料理|全羅南道]]地域のキムチを総称している。名産である[[新安郡の料理|新安郡]]の天日塩や、西海岸、南海岸でとれる魚介の塩辛をふんだんに用い、濃厚な味付けに仕上げるのが特徴である。1994年より毎年11~12月頃に「光州世界キムチ祭り(クァンジュ セゲ キムチ チュクチェ、광주세계김치축제)」が開催されている<ref>[https://kimchi.gwangju.go.kr/ 광주세계김치축제] 、光州世界キムチ祭りウェブサイト、2020年1月14日閲覧</ref>。
 +
 
 +
=== ムドゥンサンポリパプ(麦飯の定食/무등산보리밥) ===
 +
:ムドゥンサンポリパプ([[무등산보리밥]])は、無等山(ムドゥンサン、무등산)地域で親しまれている麦飯の定食(「[[ポリパプ(麦飯の定食/보리밥)]]」)。無等山のふもとで芝山遊園地(チサンユウォンジ、지산유원지)にも近い東区芝山洞(トング チサンドン、동구 지산동)一帯に専門店が集まっている。もともとは無等山に出かけるハイキング客らが立ち寄ったことから有名になった。大きな器に盛られた麦飯とともに、季節ごとの山菜、野草料理を中心とする10数種類の副菜が添えられて出てくる。定食として食べるほか、[[ピビムパプ(ビビンバ/비빔밥)]]として食べてもよい。ごはんを包んで食べる葉野菜として、ヨルム(大根の間引き菜、[[열무]])の葉が添えられており、これもひとつの特徴となっている。
  
 
=== ユッチョン(牛肉のチヂミ/육전) ===
 
=== ユッチョン(牛肉のチヂミ/육전) ===
 
ユッチョン([[육전]])は、牛肉のチヂミ。ユッ([[육]])は漢字で「肉」と書いて牛肉のこと。チョン([[전]])は漢字では「煎」と書いて、野菜、魚介、肉などに、小麦粉や溶き卵の衣をつけて鉄板で焼いたものを表す(「チョン(チヂミ/전)」の項目も参照)。高級部位であるアロンサテ(牛の後足のモモ肉、[[아롱사태]])などを薄切りにし、小麦粉、溶き卵の衣をつけて鉄板で焼く。好みで醤油ダレにつけて食べるか、パジョリ(白髪ネギの和え物、[[파절이]])を包んで食べてもよい。専門店では卓上に鉄板を置いて、その場で店員が焼いてくれる店もある。市場では焼いたものが販売されている。
 
ユッチョン([[육전]])は、牛肉のチヂミ。ユッ([[육]])は漢字で「肉」と書いて牛肉のこと。チョン([[전]])は漢字では「煎」と書いて、野菜、魚介、肉などに、小麦粉や溶き卵の衣をつけて鉄板で焼いたものを表す(「チョン(チヂミ/전)」の項目も参照)。高級部位であるアロンサテ(牛の後足のモモ肉、[[아롱사태]])などを薄切りにし、小麦粉、溶き卵の衣をつけて鉄板で焼く。好みで醤油ダレにつけて食べるか、パジョリ(白髪ネギの和え物、[[파절이]])を包んで食べてもよい。専門店では卓上に鉄板を置いて、その場で店員が焼いてくれる店もある。市場では焼いたものが販売されている。
 
=== ムドゥンサンポリパプ(麦飯の定食/무등산보리밥) ===
 
ムドゥンサンポリパプ([[무등산보리밥]])は、無等山(ムドゥンサン、무등산)地域で親しまれている麦飯の定食(「[[ポリパプ(麦飯の定食/보리밥)]]」)。無等山のふもとで芝山遊園地(チサンユウォンジ、지산유원지)にも近い東区芝山洞(トング チサンドン、동구 지산동)一帯に専門店が集まっている。もともとは無等山に出かけるハイキング客らが立ち寄ったことから有名になった。大きな器に盛られた麦飯とともに、季節ごとの山菜、野草料理を中心とする10数種類の副菜が添えられて出てくる。定食として食べるほか、[[ピビムパプ(ビビンバ/비빔밥)]]として食べてもよい。ごはんを包んで食べる葉野菜として、ヨルム(大根の間引き菜、[[열무]])の葉が添えられており、これもひとつの特徴となっている。
 
  
 
=== エジョタン(子豚の丸ごと鍋/애저탕) ===
 
=== エジョタン(子豚の丸ごと鍋/애저탕) ===
49行目: 50行目:
 
=== サンチュティギム(天ぷらのサンチュ包み/상추튀김) ===
 
=== サンチュティギム(天ぷらのサンチュ包み/상추튀김) ===
  
*ナムドハンジョンシク(南道韓定食/남도한정식)
+
=== サンチュティギム(天ぷらのサンチュ包み/상추튀김) ===
*トッカルビ(叩いたカルビ焼き/떡갈비)松汀洞
 
*ムドゥンサンポリパプ(麦飯の定食/무등산보리밥)
 
*サンチュティギム(天ぷらのサンチュ包み/상추튀김)
 
*エジョタン(子豚の丸ごと鍋/애저탕)
 
*オリタン(アヒル鍋/오리탕)柳洞
 
*ユッチョン(牛薄切り肉の衣焼き/육전)不老洞
 
  
 
== 代表的な特産品 ==
 
== 代表的な特産品 ==
29,495

回編集