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== 地域概要 ==
 
== 地域概要 ==
 
大田市は韓国の中西部に位置する広域市(韓国に6ヶ所ある上級地方自治体)。もともとは[[忠清南道の料理|忠清南道]]に属していたが、1989年より直轄市として独立し、1995年より広域市となった。北部から北東部にかけては[[忠清北道の料理|忠清北道]]の[[清州市の料理|清州市]]と[[報恩郡の料理|報恩郡]]、東部は[[忠清北道の料理|忠清北道]]の[[沃川郡の料理|沃川郡]]、南部から南西部にかけては[[忠清南道の料理|忠清南道]]の[[錦山郡の料理|錦山郡]]と[[論山市の料理|論山市]]、西部は[[忠清南道の料理|忠清南道]]の[[鶏竜市の料理|鶏竜市]]と[[公州市の料理|公州市]]、北西部は特別自治市の[[世宗市の料理|世宗市]]と接する。人口は149万4878人(2018年6月)で、韓国の都市としては[[ソウル市の料理|ソウル市]]、[[釜山市の料理|釜山市]]、[[仁川市の料理|仁川市]]、[[大邱市の料理|大邱市]]に次いで5番目に多い<ref>[http://www.mois.go.kr/frt/sub/a05/totStat/screen.do 주민등록 인구 및 세대현황] 、行政安全部ウェブサイト、2018年7月31日閲覧</ref>。市内は5つの行政区に分かれており、大徳区(テドック、대덕구)、東区(トング、동구)、西区(ソグ、서구)、儒城区(ユソング、유성구)、中区(チュング、중구)で構成される。大田市はかつて「ハンバッ(한밭、大きな田畑)」と呼ばれており、これを漢字語にして大田市という名前がついた<ref>[http://www.daejeon.go.kr/drh/DrhContentsHtmlView.do?menuSeq=1717 대전의지명] 、大田市ウェブサイト、2018年7月31日閲覧</ref>。市の中央部は広々とした平野が広がっており、四方は山々に囲まれた盆地型の地形である。市の北東部には[[忠清北道の料理|忠清北道]][[清州市の料理|清州市]]へとまたがってダム湖の大清湖(テチョンホ、대청호)があり、これが韓国四大河川のひとつ錦江(クムガン、錦江)の本流でもある。市の中心部にを流れる甲川(カプチョン、갑천)、柳等川(ユドゥンチョン、유등천)、大田川(テジョンチョン、대전천)といった河川が錦江へと注いでいる。代表的な観光地としては、北西部の儒城区(ユソング、유성구)地区にある儒城温泉(ユソンオンチョン、유성온천)や、1993年に大田世界博覧会を開催したエキスポ科学公園(엑스포과학공원)、ハンバッ樹木園(한밭수목원)などがある。[[ソウル市の料理|ソウル市]]から大田市までは、ソウル駅、龍山駅からKTXで約1時間の距離。また、東ソウル総合ターミナル、ソウル高速バスターミナルなどから市内の各バスターミナルまで高速バスで約2時間の距離である。
 
大田市は韓国の中西部に位置する広域市(韓国に6ヶ所ある上級地方自治体)。もともとは[[忠清南道の料理|忠清南道]]に属していたが、1989年より直轄市として独立し、1995年より広域市となった。北部から北東部にかけては[[忠清北道の料理|忠清北道]]の[[清州市の料理|清州市]]と[[報恩郡の料理|報恩郡]]、東部は[[忠清北道の料理|忠清北道]]の[[沃川郡の料理|沃川郡]]、南部から南西部にかけては[[忠清南道の料理|忠清南道]]の[[錦山郡の料理|錦山郡]]と[[論山市の料理|論山市]]、西部は[[忠清南道の料理|忠清南道]]の[[鶏竜市の料理|鶏竜市]]と[[公州市の料理|公州市]]、北西部は特別自治市の[[世宗市の料理|世宗市]]と接する。人口は149万4878人(2018年6月)で、韓国の都市としては[[ソウル市の料理|ソウル市]]、[[釜山市の料理|釜山市]]、[[仁川市の料理|仁川市]]、[[大邱市の料理|大邱市]]に次いで5番目に多い<ref>[http://www.mois.go.kr/frt/sub/a05/totStat/screen.do 주민등록 인구 및 세대현황] 、行政安全部ウェブサイト、2018年7月31日閲覧</ref>。市内は5つの行政区に分かれており、大徳区(テドック、대덕구)、東区(トング、동구)、西区(ソグ、서구)、儒城区(ユソング、유성구)、中区(チュング、중구)で構成される。大田市はかつて「ハンバッ(한밭、大きな田畑)」と呼ばれており、これを漢字語にして大田市という名前がついた<ref>[http://www.daejeon.go.kr/drh/DrhContentsHtmlView.do?menuSeq=1717 대전의지명] 、大田市ウェブサイト、2018年7月31日閲覧</ref>。市の中央部は広々とした平野が広がっており、四方は山々に囲まれた盆地型の地形である。市の北東部には[[忠清北道の料理|忠清北道]][[清州市の料理|清州市]]へとまたがってダム湖の大清湖(テチョンホ、대청호)があり、これが韓国四大河川のひとつ錦江(クムガン、錦江)の本流でもある。市の中心部にを流れる甲川(カプチョン、갑천)、柳等川(ユドゥンチョン、유등천)、大田川(テジョンチョン、대전천)といった河川が錦江へと注いでいる。代表的な観光地としては、北西部の儒城区(ユソング、유성구)地区にある儒城温泉(ユソンオンチョン、유성온천)や、1993年に大田世界博覧会を開催したエキスポ科学公園(엑스포과학공원)、ハンバッ樹木園(한밭수목원)などがある。[[ソウル市の料理|ソウル市]]から大田市までは、ソウル駅、龍山駅からKTXで約1時間の距離。また、東ソウル総合ターミナル、ソウル高速バスターミナルなどから市内の各バスターミナルまで高速バスで約2時間の距離である。
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*大田訪問の年
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:大田市は2019年が市制施行70周年、広域市昇格30周年という節目の年であることから、これを記念し2019年から2021年までの3年間を「大田訪問の年(대전 방문의 해)」として観光客の誘致に力を入れている。
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== 食文化の背景 ==
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大田市では2000年に地域を代表する料理6品を「大田6味(テジョンユンミ、대전6미」として選定している。また、地元では古くから[[カルグクス(韓国式の手打ちうどん/칼국수)]]、[[トゥブトゥルチギ(豆腐の炒め煮/두부두루치기)]]が郷土料理として親しまれており、こちらも大田の代表料理として支持が厚い。中でも[[カルグクス(韓国式の手打ちうどん/칼국수)|カルグクス]]の専門店は市内に多く、どろっとした辛口のスープに生春菊をトッピングとして提供するオルクニカルグクス(辛口うどん、[[얼큰이칼국수]])が大興洞(テフンドン、대흥동)地区に集まるなど、大田市ならではの特色も見られる。なお、大田市において[[カルグクス(韓国式の手打ちうどん/칼국수)|カルグクス]]が広まった理由は諸説あるが、朝鮮戦争後に外国からの救援物資として大量に輸入された小麦粉が、物流の拠点であった大田市に多く入ってきたことによって、これがきっかけとなったとの説がよく語られる。
  
 
*京釜線と湖南線
 
*京釜線と湖南線
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*大田駅とカラッククス
 
*大田駅とカラッククス
 
:かつてはソウルから鉄道で全羅道地方に行く場合、分岐駅である大田駅で方向転換をするため機関車の付け替え作業を行う必要があった。この時間を利用して乗客が駅のホームに出て、[[ウドン(うどん/우동)|カラッククス(うどん、가락국수)]]を立ち食いしたことから、駅の名物として知られるようになった。なお、ホーム内のカラッククス店は1998年に店を閉じたが、2013年に駅構内の飲食店として「大田駅カラッククス(대전역가락국수)」がオープンしている。また、大田駅前にもカラッククスを提供する飲食店や屋台が集まる。屋台には日本語のかけうどんが転化したカッキウドン(각기우동)との表記も見られる。
 
:かつてはソウルから鉄道で全羅道地方に行く場合、分岐駅である大田駅で方向転換をするため機関車の付け替え作業を行う必要があった。この時間を利用して乗客が駅のホームに出て、[[ウドン(うどん/우동)|カラッククス(うどん、가락국수)]]を立ち食いしたことから、駅の名物として知られるようになった。なお、ホーム内のカラッククス店は1998年に店を閉じたが、2013年に駅構内の飲食店として「大田駅カラッククス(대전역가락국수)」がオープンしている。また、大田駅前にもカラッククスを提供する飲食店や屋台が集まる。屋台には日本語のかけうどんが転化したカッキウドン(각기우동)との表記も見られる。
 
*大田訪問の年
 
:大田市は2019年が市制施行70周年、広域市昇格30周年という節目の年であることから、これを記念し2019年から2021年までの3年間を「大田訪問の年(대전 방문의 해)」として観光客の誘致に力を入れている。
 
 
== 食文化の背景 ==
 
大田市では2000年に地域を代表する料理6品を「大田6味(テジョンユンミ、대전6미」として選定している。また、地元では古くから[[カルグクス(韓国式の手打ちうどん/칼국수)]]、[[トゥブトゥルチギ(豆腐の炒め煮/두부두루치기)]]が郷土料理として親しまれており、こちらも大田の代表料理として支持が厚い。中でも[[カルグクス(韓国式の手打ちうどん/칼국수)|カルグクス]]の専門店は市内に多く、どろっとした辛口のスープに生春菊をトッピングとして提供するオルクニカルグクス(辛口うどん、[[얼큰이칼국수]])が大興洞(テフンドン、대흥동)地区に集まるなど、大田市ならではの特色も見られる。なお、大田市において[[カルグクス(韓国式の手打ちうどん/칼국수)|カルグクス]]が広まった理由は諸説あるが、朝鮮戦争後に外国からの救援物資として大量に輸入された小麦粉が、物流の拠点であった大田市に多く入ってきたことによって、これがきっかけとなったとの説がよく語られる。
 
  
 
== 代表的な料理 ==
 
== 代表的な料理 ==
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