「ドノッ(ドーナツ/도넛)」の版間の差分

 
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ドノッは英語の「Doughnut」を韓国語読みしたもの。ドノチュ([[도너츠]])とも呼ばれる。身近な間食として根付いており、「クリスピー・クリーム・ドーナツ(크리스피 크림 도넛)」、「ダンキンドーナツ(던킨도너츠)」といったフランチャイズのドーナツ専門店が各地にあるほか、2010年代後半以降は「Knotted(노티드)」などのドーナツカフェが人気を集めている。町中のベーカリーやコンビニなどでも購入できるほか、市場にはドノッや、生地にもち粉を加えたチャプサルドノッ(もち米ドーナツ、[[찹쌀도넛]])、[[クァベギ(ねじり揚げパン/꽈배기)]]、[[ハットグ(アメリカンドッグ/핫도그)]]などの揚げ物を専門とする店がある。
 
ドノッは英語の「Doughnut」を韓国語読みしたもの。ドノチュ([[도너츠]])とも呼ばれる。身近な間食として根付いており、「クリスピー・クリーム・ドーナツ(크리스피 크림 도넛)」、「ダンキンドーナツ(던킨도너츠)」といったフランチャイズのドーナツ専門店が各地にあるほか、2010年代後半以降は「Knotted(노티드)」などのドーナツカフェが人気を集めている。町中のベーカリーやコンビニなどでも購入できるほか、市場にはドノッや、生地にもち粉を加えたチャプサルドノッ(もち米ドーナツ、[[찹쌀도넛]])、[[クァベギ(ねじり揚げパン/꽈배기)]]、[[ハットグ(アメリカンドッグ/핫도그)]]などの揚げ物を専門とする店がある。
  
*ピジドノッ(おからドーナツ)
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== 地域 ==
[[ファイル:23100904.JPG|thumb|300px|ピジドノッ]]
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[[ファイル:23100904.JPG|300px|thumb|[[全羅北道の料理|全羅北道]][[完州郡の料理|完州郡]]のピジドノッ]]
:ピジドノッ([[비지도넛]])は、おからドーナツ。ピジ([[비지]])はおからを意味する。[[全羅北道の料理|全羅北道]][[完州郡の料理|完州郡]]では、郷土料理の[[スンドゥブチゲ(柔らかい豆腐の鍋/순두부찌개)]]専門店で、豆腐を作るときの副産物であるおからを用いてドーナツを作る。専門店ではピジドノッの店頭販売も行う。
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*大田市
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:[[大田市の料理|大田市]]には、有名ベーカリーの「聖心堂(ソンシムダン、성심당)」があり、あんこ入りの[[ソボロパン(ソボロパン/소보로빵)]]を揚げたティギムソボロ([[튀김소보로]])を看板商品としている。1980年5月25日に、当時「聖心堂」の主力商品であった[[タンパッパン(あんパン/단팥빵)]][[ソボロパン(ソボロパン/소보로빵)]]、ドノッを同時に味わえる商品として考案、発売された<ref>김태훈, 2016, 『우리가 사랑한 빵집 성심당』, 남해의봄날, P82-83</ref>。サクサクとしたソボロ生地の食感が揚げることでよりクリスピーになり、中に詰まったあんことも相まって濃厚な味わいに仕上がる。クッキー生地をコーティングしたあんドーナツのようなパンである。
  
*センガンドノッ(ショウガドーナツ)
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*慶尚北道・大邱市
:センガンドノッ([[생강도넛]])は、ショウガドーナツ。センガン([[생강]])はショウガを意味する。[[慶尚北道の料理|慶尚北道]][[栄州市の料理|栄州市]]では、もち米の生地で作ったドーナツにすりおろしたショウガや砕いたピーナッツをまぶしたセンガンドノッが郷土菓子として人気を集める。豊基邑山法里(プンギウプ サンボムニ、풍기읍 산법리)に本店を置く「情ドーナツ(정도너츠)」の看板商品で、現在はフランチャイズ化し、ソウル市や、釜山市などにも店舗を構える。なお、ドーナツの正式な韓国語表記は「도넛」であるが、「情ドーナツ」では「[[도너츠]]」を採用している。店舗におけるメニュー名も、正しくは「センガンドノチュ([[생강도너츠]])」である。
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:[[慶尚北道の料理|慶尚北道]][[大邱市の料理|大邱市]]には、温めた豆乳にチャプサルドノッ(もち米ドーナツ、[[찹쌀도넛]])などを入れて食べるコンクッ([[콩국]])という料理がある。中国料理の油条を豆乳につけて食べるのに似ており、[[大邱市の料理|大邱市]]に住む華僑が伝えたとの話もある。
  
*クルパン(蜜ドーナツ)
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*慶尚北道栄州市
[[ファイル:23102004.JPG|300px|thumb|クルパン]]
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:[[慶尚北道の料理|慶尚北道]][[栄州市の料理|栄州市]]では、もち米の生地で作ったドーナツにすりおろしたショウガや砕いたピーナッツをまぶしたセンガンドノッが郷土菓子として人気を集める。これをセンガンドノッ(ショウガドーナツ、[[생강도넛]])と呼ぶ。センガン([[생강]])はショウガを意味する。豊基邑山法里(プンギウプ サンボムニ、풍기읍 산법리)に本店を置く「情ドーナツ(정도너츠)」の看板商品で、現在はフランチャイズ化し、[[大邱市の料理|大邱市]]などにも店舗を構える。なお、ドーナツの正式な韓国語表記は「[[도넛]]」であるが、「情ドーナツ」では「[[도너츠]]」を採用している。店舗におけるメニュー名も、正しくは「センガンドノチュ([[생강도너츠]])」である。
:クルパン([[꿀빵]])は、蜜ドーナツ。クル([[]])は蜜、パン([[]])は焼き菓子を指す。[[慶尚南道の料理|慶尚南道]][[統営市の料理|統営市]]では、球状に仕立てたあんドーナツに水飴の蜜を絡めたクルパンが郷土菓子になっており、濃厚な甘さと重厚なボリューム感が持ち味である。表面にはゴマをまぶしてある。港南洞(ハンナムドン、항남동)に本店のある1963年創業の「オミサクルパン(오미사꿀빵)」が元祖店として知られる。アズキあんがレギュラーだが、サツマイモあんや、カボチャあんを入れたもの、全体にナッツをまぶしたものなどもある。
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*慶尚南道統営市
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:[[慶尚南道の料理|慶尚南道]][[統営市の料理|統営市]]では、球状のあんドーナツに水飴を絡めたクルパン(蜜ドーナツ、[[꿀빵]])が郷土菓子になっている。濃厚な甘さと重厚なボリューム感が持ち味で、表面にはゴマをまぶしてある。港南洞(ハンナムドン、항남동)に本店のある1963年創業の「オミサクルパン(오미사꿀빵)」が元祖店として知られる。アズキあんがレギュラーだが、サツマイモあんや、カボチャあんを入れたもの、全体にナッツをまぶしたものなどもある。
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*全羅北道完州郡
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:[[全羅北道の料理|全羅北道]][[完州郡の料理|完州郡]]では、郷土料理の[[スンドゥブチゲ(柔らかい豆腐の鍋/순두부찌개)]]専門店で、豆腐を作るときの副産物であるおからを用いてドーナツを作る。これをピジドノッ(おからドーナツ、[[비지도넛]])と呼ぶ。ピジ([[비지]])はおからを意味する。専門店ではピジドノッの店頭販売も行う。
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ファイル:19091814.JPG|[[大田市の料理|大田市]]「聖心堂」のティギムソボロ(写真上)
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ファイル:22122523.JPG|[[慶尚北道の料理|慶尚北道]]や[[大邱市の料理|大邱市]]のコンクッ
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== 脚注 ==
 
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*[[クァベギ(ねじり揚げパン/꽈배기)]]
 
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*[[タンパッパン(あんパン/단팥빵)]]
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*[[スンドゥブチゲ(柔らかい豆腐の鍋/순두부찌개)]]
 
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*[[大田市の料理]]
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*[[慶尚北道の料理]]
 
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*[[大邱市の料理]]
 
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2025年10月9日 (木) 23:58時点における最新版

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ドノッ도넛)は、ドーナツ。

チャプサルトク(大福)とチャプサルドノッ(もち米ドーナツ)

概要

ドノッは英語の「Doughnut」を韓国語読みしたもの。ドノチュ(도너츠)とも呼ばれる。身近な間食として根付いており、「クリスピー・クリーム・ドーナツ(크리스피 크림 도넛)」、「ダンキンドーナツ(던킨도너츠)」といったフランチャイズのドーナツ専門店が各地にあるほか、2010年代後半以降は「Knotted(노티드)」などのドーナツカフェが人気を集めている。町中のベーカリーやコンビニなどでも購入できるほか、市場にはドノッや、生地にもち粉を加えたチャプサルドノッ(もち米ドーナツ、찹쌀도넛)、クァベギ(ねじり揚げパン/꽈배기)ハットグ(アメリカンドッグ/핫도그)などの揚げ物を専門とする店がある。

地域

 
全羅北道完州郡のピジドノッ
  • 大田市
大田市には、有名ベーカリーの「聖心堂(ソンシムダン、성심당)」があり、あんこ入りのソボロパン(ソボロパン/소보로빵)を揚げたティギムソボロ(튀김소보로)を看板商品としている。1980年5月25日に、当時「聖心堂」の主力商品であったタンパッパン(あんパン/단팥빵)ソボロパン(ソボロパン/소보로빵)、ドノッを同時に味わえる商品として考案、発売された[1]。サクサクとしたソボロ生地の食感が揚げることでよりクリスピーになり、中に詰まったあんことも相まって濃厚な味わいに仕上がる。クッキー生地をコーティングしたあんドーナツのようなパンである。
  • 慶尚北道・大邱市
慶尚北道大邱市には、温めた豆乳にチャプサルドノッ(もち米ドーナツ、찹쌀도넛)などを入れて食べるコンクッ(콩국)という料理がある。中国料理の油条を豆乳につけて食べるのに似ており、大邱市に住む華僑が伝えたとの話もある。
  • 慶尚北道栄州市
慶尚北道栄州市では、もち米の生地で作ったドーナツにすりおろしたショウガや砕いたピーナッツをまぶしたセンガンドノッが郷土菓子として人気を集める。これをセンガンドノッ(ショウガドーナツ、생강도넛)と呼ぶ。センガン(생강)はショウガを意味する。豊基邑山法里(プンギウプ サンボムニ、풍기읍 산법리)に本店を置く「情ドーナツ(정도너츠)」の看板商品で、現在はフランチャイズ化し、大邱市などにも店舗を構える。なお、ドーナツの正式な韓国語表記は「도넛」であるが、「情ドーナツ」では「도너츠」を採用している。店舗におけるメニュー名も、正しくは「センガンドノチュ(생강도너츠)」である。
  • 慶尚南道統営市
慶尚南道統営市では、球状のあんドーナツに水飴を絡めたクルパン(蜜ドーナツ、꿀빵)が郷土菓子になっている。濃厚な甘さと重厚なボリューム感が持ち味で、表面にはゴマをまぶしてある。港南洞(ハンナムドン、항남동)に本店のある1963年創業の「オミサクルパン(오미사꿀빵)」が元祖店として知られる。アズキあんがレギュラーだが、サツマイモあんや、カボチャあんを入れたもの、全体にナッツをまぶしたものなどもある。
  • 全羅北道完州郡
全羅北道完州郡では、郷土料理のスンドゥブチゲ(柔らかい豆腐の鍋/순두부찌개)専門店で、豆腐を作るときの副産物であるおからを用いてドーナツを作る。これをピジドノッ(おからドーナツ、비지도넛)と呼ぶ。ピジ(비지)はおからを意味する。専門店ではピジドノッの店頭販売も行う。

脚注

  1. 김태훈, 2016, 『우리가 사랑한 빵집 성심당』, 남해의봄날, P82-83

外部リンク

制作者関連サイト

関連項目