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;チェジュフグ(済州黒牛/제주흑우)
 
;チェジュフグ(済州黒牛/제주흑우)
:済州道で飼育される黒毛種の韓牛。フグ([[흑우]])、またはフッカヌ([[흑한우]])とも呼ばれる。済州道の固有種として古くから飼育されてきたが、かつては黄牛と飼育上の区別がなく、1970~80年代にかけて頭数を大きく減らした。1990年代に入ってその希少さが知られるようになり、地元の畜産協同組合を中心に純血種の保護と育成に力が注がれるようになった(八田靖史の取材記録より、2011年4月5日)。その成果が実って、2010年8月には精肉店と焼肉店を兼ねた「西帰浦市畜協黒韓牛名品館(서귀포시축협흑한우명품관)」をオープンし、地域のブランド牛として広くPRされるようになった。2013年7月22日には、国の天然記念物第546号にも指定された<ref>[http://www.heritage.go.kr/heri/cul/culSelectDetail.do?pageNo=5_2_1_0&ccbaCpno=1363905460000# 천연기념물 제546호 제주 흑우 (濟州 黑牛)] 、文化財庁国家文化遺産ポータル、2018年3月25日閲覧</ref>。なお、天然記念物として畜産振興院で飼育される済州黒牛とは別途、食用とされるものは畜産農家にて飼育されている。主に焼肉、[[ユッケ(牛刺身/육회)]]などで味わう。
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:チェジュフグ(제주흑우)は、済州黒牛(済州道で飼育される黒毛種の韓牛)。フグ(黒牛、[[흑우]])、またはフッカヌ(黒韓牛、[[흑한우]])とも呼ばれる。済州道の固有種として古くから飼育されてきたが、かつては黄牛と飼育上の区別がなく、1970~80年代にかけて頭数を大きく減らした。1990年代に入ってその希少さが知られるようになり、地元の畜産協同組合を中心に純血種の保護と育成に力が注がれるようになった(八田靖史の取材記録より、2011年4月5日)。その成果が実って、2010年8月には精肉店と焼肉店を兼ねた「西帰浦市畜協黒韓牛名品館(서귀포시축협흑한우명품관)」をオープンし、地域のブランド牛として広くPRされるようになった。2013年7月22日には、国の天然記念物第546号にも指定された<ref>[http://www.heritage.go.kr/heri/cul/culSelectDetail.do?pageNo=5_2_1_0&ccbaCpno=1363905460000# 천연기념물 제546호 제주 흑우 (濟州 黑牛)] 、文化財庁国家文化遺産ポータル、2018年3月25日閲覧</ref>。なお、天然記念物として畜産振興院で飼育される済州黒牛とは別途、食用とされるものは畜産農家にて飼育されている。主に焼肉、[[ユッケ(牛刺身/육회)]]などで味わう。
  
 
==== 馬肉料理 ====
 
==== 馬肉料理 ====
 
韓国では一般的に馬肉を食べる習慣がなく、済州道でのみ日常的な食材として親しまれている。その背景として、高麗時代の13世紀に元の支配を受けた際、済州道に牧場が設けられたことがあげられる。1276年に160頭の馬が元から持ち込まれたことがきっかけとなり、本格的な馬の飼育が始まった<ref name="horse">[http://www.heritage.go.kr/heri/cul/culSelectDetail.do?pageNo=5_2_1_0&ccbaCpno=1363903470000 천연기념물 제347호 제주의제주마 (濟州의濟州馬)] 、文化財庁国家文化遺産ポータル、2018年3月25日閲覧</ref>。済州道の馬は済州馬([[제주마]])、またはチョランマル([[조랑말]])と呼ばれ、1986年2月8日に国の天然記念物第347号に指定された<ref name="horse"></ref>。
 
韓国では一般的に馬肉を食べる習慣がなく、済州道でのみ日常的な食材として親しまれている。その背景として、高麗時代の13世紀に元の支配を受けた際、済州道に牧場が設けられたことがあげられる。1276年に160頭の馬が元から持ち込まれたことがきっかけとなり、本格的な馬の飼育が始まった<ref name="horse">[http://www.heritage.go.kr/heri/cul/culSelectDetail.do?pageNo=5_2_1_0&ccbaCpno=1363903470000 천연기념물 제347호 제주의제주마 (濟州의濟州馬)] 、文化財庁国家文化遺産ポータル、2018年3月25日閲覧</ref>。済州道の馬は済州馬([[제주마]])、またはチョランマル([[조랑말]])と呼ばれ、1986年2月8日に国の天然記念物第347号に指定された<ref name="horse"></ref>。
  
;マルコギ(馬肉/말고기)
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;マルコギヨリ(馬肉料理/말고기요리)
:済州道で食用とされる馬肉は、その多くが済州山馬([[제주산마]])、または漢拏馬([[한라마]])と呼ばれる交雑種である。済州山馬は競走馬としても、馬肉としても利用される。代表的な料理としては、マルコギグイ(馬肉の焼肉、[[말고기구이]])、マルコギユッケ(馬肉のユッケ、[[말고기육회]])、マルコギフェ(馬刺し、[[말고기회]])などがある。牛肉の調理法を応用して、[[カルビチム(牛カルビの煮物/갈비찜)]]、[[コムタン(牛スープ/곰탕)]]、あるいはハンバーグ([[햄버그]])などを馬肉で作ることもある。珍味のひとつとして腸を茹でたものをコムンジルム(馬の腸茹で、검은지름)と呼んで珍重する。コムンジルムとは黒い脂という意味である。
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:マルコギヨリ([[말고기요리]])は、馬肉料理。マルコギ([[말고기]])は馬肉。ヨリ([[요리]])は料理。済州道で食用とされる馬肉は、その多くが済州山馬([[제주산마]])、または漢拏馬([[한라마]])と呼ばれる交雑種である。済州山馬は競走馬としても、馬肉としても利用される。代表的な料理としては、マルコギグイ(馬肉の焼肉、[[말고기구이]])、マルコギユッケ(馬肉のユッケ、[[말고기육회]])、マルコギフェ(馬刺し、[[말고기회]])などがある。牛肉の調理法を応用して、[[カルビチム(牛カルビの煮物/갈비찜)]]、[[コムタン(牛スープ/곰탕)]]、あるいはハンバーグ([[햄버그]])などを馬肉で作ることもある。珍味のひとつとして腸を茹でたものをコムンジルム(馬の腸茹で、검은지름)と呼んで珍重する。コムンジルムとは黒い脂という意味である。
  
 
==== 鶏肉料理 ====
 
==== 鶏肉料理 ====
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;タッペクスクシャブシャブ(丸鶏の水煮と鶏しゃぶしゃぶ/닭백숙샤브샤브)
 
;タッペクスクシャブシャブ(丸鶏の水煮と鶏しゃぶしゃぶ/닭백숙샤브샤브)
:[[済州市の料理|済州市]]の朝天邑橋来里地区には地鶏料理の専門店が集まっている。もともとは丸鶏を茹でた[[タッペクスク(丸鶏の水煮/닭백숙)]]を専門としていたが、注文から時間がかかることから、忙しい観光客のために胸肉だけを薄切りにし、先にタッシャブシャブ(鶏しゃぶしゃぶ、[[닭샤브샤브]])として提供するようになった。これを合わせて現在はタッペクスクシャブシャブ(丸鶏の水煮と鶏しゃぶしゃぶ、닭백숙샤브샤브)と読んでいる。タッシャブシャブを食べ終えたころに、タイミングよく[[タッペクスク(丸鶏の水煮/닭백숙)|タッペクスク]]が茹で上がり、また煮汁で作ったノクトゥジュク(緑豆粥、[[녹두죽]])までを含めて一連のコースとなる。
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:タッペクスクシャブシャブ([[닭백숙샤브샤브]])は、丸鶏の水煮と鶏しゃぶしゃぶ。タッ([[닭]])は鶏。ペクスク([[백숙]])は水煮料理。シャブシャブ([[샤브샤브]])はしゃぶしゃぶ。[[タッペクスク(丸鶏の水煮/닭백숙)]]と、タッシャブシャブ(鶏しゃぶしゃぶ、[[닭샤브샤브]])を組み合わせた料理名である。[[済州市の料理|済州市]]の朝天邑橋来里地区には地鶏料理の専門店が集まっており、もともとは丸鶏を茹でた[[タッペクスク(丸鶏の水煮/닭백숙)]]を専門としていたが、注文から時間がかかることから、忙しい観光客のために胸肉だけを薄切りにし、先にタッシャブシャブとして提供するようになった。これを合わせて、現在はタッペクスクシャブシャブ(丸鶏の水煮と鶏しゃぶしゃぶ、닭백숙샤브샤브)と読んでいる。タッシャブシャブを食べ終えたころに、タイミングよく[[タッペクスク(丸鶏の水煮/닭백숙)|タッペクスク]]が茹で上がり、また煮汁で作ったノクトゥジュク(緑豆粥、[[녹두죽]])までを含めて一連のコースとなる。
  
 
==== キジ肉料理 ====
 
==== キジ肉料理 ====
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