「旌善郡の料理」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
41行目: 41行目:
 
=== ファンギ(キバナオウギ/황기) ===
 
=== ファンギ(キバナオウギ/황기) ===
 
[[ファイル:17032808.JPG|thumb|300px|ファンテを干しているところ]]
 
[[ファイル:17032808.JPG|thumb|300px|ファンテを干しているところ]]
:ファンテ([[황태]])は漢字で「黄太」と書いて野外で自然乾燥させたスケトウダラのこと。一般的なスケトウダラの名称はミョンテ(明太、[[명태]])であるが、乾燥過程で黄色みを帯びることから名付けられた。また、その見た目がトドク(ツルニンジン、[[더덕북어]])に似ていることからトドクプゴ([[더덕북어]])とも呼ぶ。プゴ([[북어]])は漢字で「北魚」と書いて乾燥スケトウダラの総称。郡内の大関嶺地区で盛んに生産されており、トクチャン(덕장)と呼ばれる丸太を櫓のように組んだ干し場をあちこちに見かける。スケトウダラが水揚げされる12月から1月にかけて乾燥作業を始め、3月から4月にかけて出荷を行う。この間、トクチャンにかけられたスケトウダラは強風にさらされつつ、また昼夜の寒暖差から自然冷凍と自然解凍が繰り返される凍結乾燥によって水分が抜ける。手間と時間がかかることから、スケトウダラの加工品としては最高級の扱いを受ける。ただし近年は国産のスケトウダラが激減していることから、ファンテの原料もロシア産のスケトウダラが主流を占めている。
+
:ファンギは漢字で「黄耆」と書いてキバナオウギの根茎のこと。韓国では料理にもよく使用される韓方の一種である。旌善郡はファンギの主産地であり、2013年の統計によれば生産量は江原道が全国の32.3%を占めてもっとも多く、旌善郡はその中の44%を占める(全国の14.2%に相当)。また、旌善アリラン市場の関係者によれば、「旌善は水はけのよい石灰質の土壌がファンギの栽培に適しており、根が痛みにくいことから、より薬効に優れるとされる長期間の栽培が可能」と品質のよさを説明する(八田靖史の取材記録より、2017年3月17日)。ファンギは1年根から市場に出回るが、旌善アリラン市場では2、3年根や、長いものでは10年根まで販売されている。旌善ファンギは農林部が地域の名産品を認証する地理的表示農産物の第27号に指定される。
  
 
*ファンギの利用
 
*ファンギの利用
29,408

回編集

案内メニュー