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'''三陟市'''(サムチョクシ、삼척시)は[[江原道の料理|江原道]]の南東部に位置する地域。本ページでは三陟市の料理、特産品について解説する。
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'''楊口郡'''(ヤンググン、양구군)は[[江原道の料理|江原道]]の北部に位置する地域。本ページでは楊口郡の料理、特産品について解説する。
  
 
== 地域概要 ==
 
== 地域概要 ==
三陟市は[[江原道の料理|江原道]]の南東部に位置する地域。市の北部は[[江原道の料理|江原道]][[東海市の料理|東海市]]と接し、東部は東海岸に面する。南部は[[慶尚北道の料理|慶尚北道]]の[[蔚珍郡の料理|蔚珍郡]]、[[奉化郡の料理|奉化郡]]と、西部は[[江原道の料理|江原道]][[太白市の料理|太白市]][[旌善郡の料理|旌善郡]]とそれぞれ接する。人口は6万6088人(2020年3月)<ref>[http://27.101.213.4/ 주민등록 인구 및 세대현황] 、行政安全部ウェブサイト、2020年4月3日閲覧</ref>。市の西部は太白山脈(テベクサンメク)の一角を成す山岳地域で1000~1400m級の山々が連なり、東部は東海岸に面する西高東低の地形である。市の中西部から北東部にかけては主要河川の五十川(オシプチョン、오십천)が流れ、市中心部を経て三陟港(サムチョカン、삼척항)へと注ぐ。市の中心部は北東部にあって、[[東海市の料理|東海市]]の中心部とも近接する。代表的な観光地としては、韓国でもっとも規模の大きな鍾乳洞である幻仙窟(ファンソングル、환선굴)や、関東八景のひとつに数えられる楼閣の竹西楼(チュクソル、죽서루)、長さ874mの三陟海上ケーブルカー(サムチョク ヘサンケイブルカ、삼척해상케이블카)などがある。[[ソウル市の料理|ソウル市]]から東海市までのアクセスは、東ソウル総合ターミナルから三陟総合バスターミナルまで高速バスで約3時間5分の距離である。
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楊口郡は[[江原道の料理|江原道]]の北部に位置する地域。市の北部は[[北朝鮮の料理|北朝鮮]]との軍事分界線に面し、東部から南東部にかけては[[江原道の料理|江原道]]の[[麟蹄郡の料理|麟蹄郡]]、南西部は[[春川市の料理|春川市]]、西部は[[華川郡の料理|華川郡]]、北西部は[[鉄原郡の料理|鉄原郡]]とそれぞれ接する。人口は2万2378人(2020年5月)<ref>[http://27.101.213.4/ 주민등록 인구 및 세대현황] 、行政安全部ウェブサイト、2020年6月16日閲覧</ref>で、[[江原道の料理|江原道]]ではもっとも少ない。郡の東部は太白山脈(テベクサンメク)の一角を成し、そこから南西方向に伸びる山々が地域全体にまたがる山岳地形である。地域の中心部は中央部にあって、その周囲を楊口西川(ヤングソチョン、양구서천)が流れ、隣接する[[華川郡の料理|華川郡]]にまたがる人工湖の破虜湖(パロホ、파로호)へと注ぐ。[[北朝鮮の料理|北朝鮮]]も含めた国土の中心点が南面桃村里山48(ナムミョン トチョンニ サン サシプパル、남면 도촌리 산 48)の位置にあり、一帯は人体のへそに例えてペコプマウル(배꼽마을、直訳はへその村)と呼ばれる。周辺には天文台やキャンプ場があって観光地として賑わうほか、夏にはペコプ祭り(배꼽축제、直訳はへそ祭り)が開かれる。そのほか代表的な観光地として、民間人統制線区域内に位置する美しい渓谷の頭陀淵(トゥタヨン、두타연)や、朝鮮戦争において激しい戦闘があったことでも知られるパンチボウル (펀치볼)地区などがある。[[ソウル市の料理|ソウル市]]から楊口郡までのアクセスは、高速バスで東ソウル総合ターミナルから楊口市外バスターミナルまで約1時間50分の距離である。
  
 
== 食文化の背景 ==
 
== 食文化の背景 ==
東海岸に面した地域では刺身や海鮮料理が発達しており、中でもコムチクッ(クサウオのスープ、[[곰치국]])は地域を代表する料理として親しまれている。特産品としては、イチゴやブドウといった果物や、山菜類、韓方材などがあり、遠徳邑(ウォンドクウプ、원덕읍)地区などで生産される寒地型のニンニクはウォンドクワンマヌル(원덕왕마늘、遠徳王ニンニク)の名で農林畜産食品部が地域の名産品を認証する地理的表示農産物の第58号として登録されている。道渓邑新里(トゲウプ シルリ、도계읍 신리)のノワマウル(ノワ村、너와마을)では、ヤマブドウ([[머루]])の生産が盛んであり、これを利用したモルワイン(ヤマブドウワイン、[[머루와인]])も生産される。
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東海岸に面した港町で、海岸部ではスルメイカ([[오징어]])、カレイ([[가자미]])、ベニズワイガニ([[홍게]])、クサウオ([[곰치]])などが名産であるほか、干物や塩辛などの生産も盛んであり、[[センソンフェ(刺身/생선회)]]、[[センソングイ(焼き魚/생선구이)]]などの魚介料理を提供する飲食店も多い。青湖洞(チョンホドン、청호동)地区のアバイ村には朝鮮戦争によって非難をしてきた咸鏡道の出身者が多く住んでおり、[[アバイスンデ(大腸を使った太い腸詰/아바이순대)]]や、ミョンテスンデ(スケトウダラの印籠蒸し、[[명태순대]])、[[シッケ(韓国式の馴れ寿司/식해)|カジャミシッケ(カレイの馴れ寿司/가자미식해)]]といった咸鏡道料理が味わえるほか、それらをアレンジした[[オジンオスンデ(詰め物をした蒸しイカ/오징어순대)]]が名物となっている。市中心部の束草観光水産市場(ソクチョ クァングァン スサンシジャン、속초관광수산시장)では、[[タッカンジョン(鶏の蜜揚げ/닭강정)]]や[[シアッホットク(ナッツ入りのお焼き/씨앗호떡)]]が観光客の人気を集める。蘆鶴洞(ノハクトン)地区の鶴沙坪コンコッ村(ハクサピョン コンコッマウル、학사평 콩꽃마을)には、にがりのかわりに海水を用いたスンドゥブ(おぼろ豆腐、[[순두부]])の専門店が集まっている。
  
 
== 代表的な料理 ==
 
== 代表的な料理 ==
*コムチクッ(クサウオのスープ/곰치국)
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*コムチィチンパン(オタカラコウの蒸しパン/곰취찐빵)
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*オゴルゲスップルグイ(烏骨鶏の炭火焼き/오골계숯불구이)
  
 
== 代表的な特産品 ==
 
== 代表的な特産品 ==
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*シレギ(干した大根の葉/시래기)亥安面
  
 
== 代表的な酒類・飲料 ==
 
== 代表的な酒類・飲料 ==
*モルワイン(ヤマブドウワイン/머루와인)道渓邑新里
 
  
 
== 飲食店情報 ==
 
== 飲食店情報 ==
 
以下は韓食ペディアの執筆者である八田靖史が実際に訪れた店を列挙している。
 
以下は韓食ペディアの執筆者である八田靖史が実際に訪れた店を列挙している。
 
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*ノワマウル(너와마을)
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*シレウォン(시래원)
:住所:江原道三陟市道渓邑ムニジェ路1113(新里221)
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:住所:江原道楊口郡南面烽火山路457(桃村里192-13)
:住所:강원도 삼척시 도계읍 문의재로 1113(신리 221)
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:住所:강원도 양구군 남면 봉화산로 457(도촌리 192-13)
:電話:033-552-1659
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:電話:033-481-4200
:料理:宿泊施設の朝食メニュー
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:料理:シレギジョンシク(干し大根葉の定食)
 
 
*ノワマウル営農組合(너와마을영농조합)
 
:住所:江原道三陟市道渓邑ムニジェ路1274(新里412)
 
:住所:강원도 삼척시 도계읍 문의재로 1274(신리 412)
 
:電話:033-552-3560
 
:料理:モルワイン
 
  
 
== エピソード ==
 
== エピソード ==
韓食ペディアの執筆者である八田靖史は2012年8月に初めて東海市を訪れた。早朝から墨湖港に繰り出し、名物のコムチクッを食べたところ、ゼラチン質のぷるぷるした食感と上品な白身の味わい、一緒に煮込まれた古漬けキムチの深い酸味が絶妙にマッチしており、いたく感動したのであった。
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韓食ペディアの執筆者である八田靖史は2012年11月に初めて三陟市を訪れた。グルメツアーの一環として三陟駅から観光列車の海列車(パダヨルチャ、바다열차)に乗るのが目的であったが、乗車までに時間があったため、映画『四月の雪』のロケ地である江原道三陟医療院やサムフンモーテルにも立ち寄った。予定にはない行程ではあったが、韓流ファンの参加者らがおおいに喜ぶ横で、八田靖史は劇中のシーンを思い出して無性にカップ麺が食べたくなった。
  
 
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
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== 外部リンク ==
 
== 外部リンク ==
 
;関連サイト
 
;関連サイト
*[http://www.samcheok.go.kr/tour.web 삼척문화관광]
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*[https://www.sokchotour.com/ 속초관광]
 
;制作者関連サイト
 
;制作者関連サイト
 
*[http://kansyoku-life.com/ 韓食生活](韓食ペディアの執筆者である八田靖史の公式サイト)
 
*[http://kansyoku-life.com/ 韓食生活](韓食ペディアの執筆者である八田靖史の公式サイト)
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== 関連項目 ==
 
== 関連項目 ==
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[[Category:韓食ペディア]]
 
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[[Category:江原道の料理]]
 
[[Category:江原道の料理]]
*[[カムジャジョン(ジャガイモのチヂミ/감자전)]]
 
*[[メミルジョン(そば粉のチヂミ/메밀전)]]
 
*[[サンチェピビムパプ(山菜ビビンバ/산채비빔밥)]]
 
*[[ソモリクッパプ(牛頭部のスープごはん/소머리국밥)]]
 

2020年7月19日 (日) 02:16時点における版

この記事はウィキペディアではありません。「韓食ペディア」はコリアン・フード・コラムニストの八田靖史が作る、韓国料理をより深く味わうためのWEB百科事典です。以下の内容は八田靖史の独自研究を含んでいます。掲載されている情報によって被った損害、損失に対して一切の責任を負いません。また、内容は随時修正されます。

楊口郡(ヤンググン、양구군)は江原道の北部に位置する地域。本ページでは楊口郡の料理、特産品について解説する。

地域概要

楊口郡は江原道の北部に位置する地域。市の北部は北朝鮮との軍事分界線に面し、東部から南東部にかけては江原道麟蹄郡、南西部は春川市、西部は華川郡、北西部は鉄原郡とそれぞれ接する。人口は2万2378人(2020年5月)[1]で、江原道ではもっとも少ない。郡の東部は太白山脈(テベクサンメク)の一角を成し、そこから南西方向に伸びる山々が地域全体にまたがる山岳地形である。地域の中心部は中央部にあって、その周囲を楊口西川(ヤングソチョン、양구서천)が流れ、隣接する華川郡にまたがる人工湖の破虜湖(パロホ、파로호)へと注ぐ。北朝鮮も含めた国土の中心点が南面桃村里山48(ナムミョン トチョンニ サン サシプパル、남면 도촌리 산 48)の位置にあり、一帯は人体のへそに例えてペコプマウル(배꼽마을、直訳はへその村)と呼ばれる。周辺には天文台やキャンプ場があって観光地として賑わうほか、夏にはペコプ祭り(배꼽축제、直訳はへそ祭り)が開かれる。そのほか代表的な観光地として、民間人統制線区域内に位置する美しい渓谷の頭陀淵(トゥタヨン、두타연)や、朝鮮戦争において激しい戦闘があったことでも知られるパンチボウル (펀치볼)地区などがある。ソウル市から楊口郡までのアクセスは、高速バスで東ソウル総合ターミナルから楊口市外バスターミナルまで約1時間50分の距離である。

食文化の背景

東海岸に面した港町で、海岸部ではスルメイカ(오징어)、カレイ(가자미)、ベニズワイガニ(홍게)、クサウオ(곰치)などが名産であるほか、干物や塩辛などの生産も盛んであり、センソンフェ(刺身/생선회)センソングイ(焼き魚/생선구이)などの魚介料理を提供する飲食店も多い。青湖洞(チョンホドン、청호동)地区のアバイ村には朝鮮戦争によって非難をしてきた咸鏡道の出身者が多く住んでおり、アバイスンデ(大腸を使った太い腸詰/아바이순대)や、ミョンテスンデ(スケトウダラの印籠蒸し、명태순대)、カジャミシッケ(カレイの馴れ寿司/가자미식해)といった咸鏡道料理が味わえるほか、それらをアレンジしたオジンオスンデ(詰め物をした蒸しイカ/오징어순대)が名物となっている。市中心部の束草観光水産市場(ソクチョ クァングァン スサンシジャン、속초관광수산시장)では、タッカンジョン(鶏の蜜揚げ/닭강정)シアッホットク(ナッツ入りのお焼き/씨앗호떡)が観光客の人気を集める。蘆鶴洞(ノハクトン)地区の鶴沙坪コンコッ村(ハクサピョン コンコッマウル、학사평 콩꽃마을)には、にがりのかわりに海水を用いたスンドゥブ(おぼろ豆腐、순두부)の専門店が集まっている。

代表的な料理

  • コムチィチンパン(オタカラコウの蒸しパン/곰취찐빵)
  • オゴルゲスップルグイ(烏骨鶏の炭火焼き/오골계숯불구이)

代表的な特産品

  • シレギ(干した大根の葉/시래기)亥安面

代表的な酒類・飲料

飲食店情報

以下は韓食ペディアの執筆者である八田靖史が実際に訪れた店を列挙している。

  • シレウォン(시래원)
住所:江原道楊口郡南面烽火山路457(桃村里192-13)
住所:강원도 양구군 남면 봉화산로 457(도촌리 192-13)
電話:033-481-4200
料理:シレギジョンシク(干し大根葉の定食)

エピソード

韓食ペディアの執筆者である八田靖史は2012年11月に初めて三陟市を訪れた。グルメツアーの一環として三陟駅から観光列車の海列車(パダヨルチャ、바다열차)に乗るのが目的であったが、乗車までに時間があったため、映画『四月の雪』のロケ地である江原道三陟医療院やサムフンモーテルにも立ち寄った。予定にはない行程ではあったが、韓流ファンの参加者らがおおいに喜ぶ横で、八田靖史は劇中のシーンを思い出して無性にカップ麺が食べたくなった。

脚注

  1. 주민등록 인구 및 세대현황 、行政安全部ウェブサイト、2020年6月16日閲覧

外部リンク

関連サイト
制作者関連サイト

関連項目