「ヨンポタン(テナガダコのスープ/연포탕)」の版間の差分

 
(同じ利用者による、間の1版が非表示)
4行目: 4行目:
  
 
== 名称 ==
 
== 名称 ==
 +
[[ファイル:23102404.JPG|thumb|300px|1人前のヨンポタン]]
 
ヨンポ([[연포]])は漢字で「軟泡」と書いて豆腐のこと。タン([[탕]])は漢字で「湯」と書いては鍋料理、スープの意。ヨンポタンとは本来豆腐と鶏肉を煮込んだスープを指す料理名であったが、時代の流れとともに鶏肉が牛肉、そしてテナガダコへと変化し、また豆腐も入れなくなって、いつしかテナガダコのスープをヨンポタンと呼ぶようになったと説明される。テナガダコのことをナクチ([[낙지]])と呼ぶことから、ナクチヨンポタン([[낙지연포탕]])、あるいはナクチタン([[낙지탕]])とも呼ぶ。ヨンポタンの発音表記は〔연포탕〕。
 
ヨンポ([[연포]])は漢字で「軟泡」と書いて豆腐のこと。タン([[탕]])は漢字で「湯」と書いては鍋料理、スープの意。ヨンポタンとは本来豆腐と鶏肉を煮込んだスープを指す料理名であったが、時代の流れとともに鶏肉が牛肉、そしてテナガダコへと変化し、また豆腐も入れなくなって、いつしかテナガダコのスープをヨンポタンと呼ぶようになったと説明される。テナガダコのことをナクチ([[낙지]])と呼ぶことから、ナクチヨンポタン([[낙지연포탕]])、あるいはナクチタン([[낙지탕]])とも呼ぶ。ヨンポタンの発音表記は〔연포탕〕。
  
22行目: 23行目:
 
=== 文献上の記録 ===
 
=== 文献上の記録 ===
 
;『茲山魚譜』(1814年)の記述
 
;『茲山魚譜』(1814年)の記述
:丁若銓の書いた 魚類学書『茲山魚譜(자산어보)』には、テナガダコについての記述があり、名称を「石距(석거)」、俗称を「낙제어(絡蹄魚)」と紹介している。その項目内では、テナガダコについて「色は白く甘味があり、刺身やチゲ、干物によく、人に元気を与える」(原文1)とあり、また「疲れた牛にテナガダコを4~5匹食べさせるとすこぶる健康になる」(原文2)とも書かれている<ref>[https://library.korea.ac.kr/detail/?cid=CAT000000733434&ctype=o 玆山魚譜 / 筆寫本(P60-62)] 、高麗大学校図書館、2023年2月20日閲覧</ref>。
+
:丁若銓の書いた魚類学書『茲山魚譜(자산어보)』には、テナガダコについての記述があり、名称を「石距(석거)」、俗称を「낙제어(絡蹄魚)」と紹介している。その項目内では、テナガダコについて「色は白く甘味があり、刺身やチゲ、干物によく、人に元気を与える」(原文1)とあり、また「疲れた牛にテナガダコを4~5匹食べさせるとすこぶる健康になる」(原文2)とも書かれている<ref>[https://library.korea.ac.kr/detail/?cid=CAT000000733434&ctype=o 玆山魚譜 / 筆寫本(P60-62)] 、高麗大学校図書館、2023年2月20日閲覧</ref>。
  
 
:【原文1】色白甘美宣鱠及羹腊人元気
 
:【原文1】色白甘美宣鱠及羹腊人元気
29,495

回編集