「オデン(おでん/오뎅)」の版間の差分

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[[ファイル:17020503.JPG|thumb|300px|麺作りの様子]]
 
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オデンは魚の練り製品を串に刺し、煮干し、昆布、大根などを煮込んだスープで煮込んで作る。日本のおでんにルーツがあるが、韓国では主に屋台料理として発達し、[[キムパプ(海苔巻き/김밥)]]、[[トッポッキ(餅炒め/떡볶이)]]などとともに、小腹を満たすための軽食として定着している。日本料理のおでんに比べると具の種類が少なく、練り製品を主として、稀に餅やコンニャクが同じく串に刺した状態で加わる程度である。大根、卵、はんぺん、ちくわといった日本で定番の具はまず見かけない。
 
オデンは魚の練り製品を串に刺し、煮干し、昆布、大根などを煮込んだスープで煮込んで作る。日本のおでんにルーツがあるが、韓国では主に屋台料理として発達し、[[キムパプ(海苔巻き/김밥)]]、[[トッポッキ(餅炒め/떡볶이)]]などとともに、小腹を満たすための軽食として定着している。日本料理のおでんに比べると具の種類が少なく、練り製品を主として、稀に餅やコンニャクが同じく串に刺した状態で加わる程度である。大根、卵、はんぺん、ちくわといった日本で定番の具はまず見かけない。
 
=== オデンタン ===
 
[[オデンタン(おでん鍋/오뎅탕)]]は、鍋で提供する一品料理としてのオデン。串に刺した練り製品のオデンを春菊、豆腐などとともに鉄鍋、土鍋などで提供する。オデンタンのタンは漢字で「湯」と書いて鍋料理を意味する。主に居酒屋や、アルコールを販売する屋台などで提供されるメニューである。
 
  
 
=== 食べ方 ===
 
=== 食べ方 ===
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== 歴史 ==
 
== 歴史 ==
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オデンが日本から伝えられたのは19世紀後半から20世紀初頭にかけてと考えられる。
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*韓福眞の報告
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:韓福眞著『私たちの生活100年・飲食(우리 생활 100년-음식)』 には、19世紀後半頃の水産加工品についての記述があり、「日本の伝統食品であるカマボコを統営で作り始め」たとしている(原文1)。[[統営市の料理|統営市]]は[[慶尚南道の料理|慶尚南道]]に属し、南海岸に面する港町である。
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:【原文1】「일본의 전통 식품인 어묵(가마보코)을 통영에서 만들기 시작하였고」<ref>한복진, 2001, 『우리 생활 100년-음식』, 현암사, P31</ref>
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=== 文献上の記録 ===
 
=== 文献上の記録 ===
 
ネンミョンに関する文献上の記録は17世紀から見られ、19世紀以降にその数がぐっと増える。
 
ネンミョンに関する文献上の記録は17世紀から見られ、19世紀以降にその数がぐっと増える。
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== 種類 ==
 
== 種類 ==
ネンミョンには次のような種類がある。
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オデンには次のような種類がある。
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;パルガンオデン
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=== 派生料理 ===
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;オデンタン
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[[オデンタン(おでん鍋/오뎅탕)]]は、鍋で提供する一品料理としてのオデン。串に刺した練り製品のオデンを春菊、豆腐などとともに鉄鍋、土鍋などで提供する。オデンタンのタンは漢字で「湯」と書いて鍋料理を意味する。主に居酒屋や、アルコールを販売する屋台などで提供されるメニューである。
  
=== 基本形 ===
+
;オデンボックム
*ムルネンミョン([[물냉면]])
 
:冷たいスープに麺を入れたネンミョン
 
*ピビムネンミョン([[비빔냉면]])
 
:辛い薬味ダレを麺と和えて食べるネンミョン
 
  
=== 麺の種類 ===
 
*チンネンミョン([[칡냉면]])
 
:葛粉を麺に加えたネンミョン
 
*トトリネンミョン([[도토리냉면]])
 
:どんぐりのでんぷんを麺に加えたネンミョン
 
*ノクチャネンミョン([[녹차냉면]])
 
:緑茶を麺に練り込んだネンミョン
 
*ミルネンミョン([[밀냉면]])
 
:小麦粉を原料としたネンミョン。ミルミョン([[밀면]])とも呼ぶ。
 
  
=== 具の種類 ===
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;オデンウドン
*フェネンミョン([[회냉면]])
 
:エイやカレイ、スケトウダラなどの刺身を具としたネンミョン
 
*コダリネンミョン([[코다리냉면]])
 
:スケトウダラの生干しを薬味ダレと和えて具としたネンミョン。スケトウダラの刺身冷麺という意味で、ミョンテフェネンミョン([[명태회냉면]])とも呼ぶ。
 
  
 
== 日本における定着 ==
 
== 日本における定着 ==
29,495

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