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=== 大邱10味以外の料理 === | === 大邱10味以外の料理 === | ||
:大邱10味として選定された料理以外にも大邱名物とされる料理は多い。 | :大邱10味として選定された料理以外にも大邱名物とされる料理は多い。 | ||
| − | ; | + | ;タットンチプ |
| − | : | + | :タットンチプ([[닭똥집]])は、砂肝揚げ(「[[タットンチプ(砂肝炒め/닭똥집)]]」の項目も参照)。トンチプ([[똥집]])とも呼ぶ。東区新岩洞(トング シナムドン、동구 신암동)の平和市場(ピョンファシジャン、평화시장)を発祥とし、専門店の集まる一帯は「平和市場タットンチプ通り(평화시장 닭똥집 골목)」と呼ばれ、2017年6月現在、26軒の店がタットンチプを提供する(八田靖史の取材記録より、2017年6月25日)。1972年創業の元祖店「サマトンダク(삼아통닭)」によれば、当初は[[マッコリ(韓国式の濁酒/막걸리)|マッコリ]]を専門とする居酒屋を営んでおり、おつまみとして砂肝を揚げて出したところ好評だったため、そちらが専門になって広まったという。砂肝だけでなく拍子切りにしたサツマイモも一緒に揚げ、味付けは塩味のほか、ヤンニョム(辛味ダレ、[[양념]])味、醤油味、ニンニク味などのバリエーションがある。 |
| − | ; | + | ;ヤンニョムオデン |
| − | : | + | :ヤンニョムオデン([[양념오뎅]])は、辛口のオデン(「[[オデン(おでん/오뎅)]]」の項目も参照)。パルガンオデン(赤いオデン、[[빨간오뎅]])とも呼ぶ。ワタリガニなどを加えた魚介ダシで、串に刺したオムク(魚の練り物、[[어묵]])を煮込んで作る。このとき大量の大豆モヤシも一緒に煮込み、オムクと併せて皿に盛り付けて提供する。同様の料理は[[忠清北道の料理|忠清北道]][[堤川市の料理|堤川市]]でも名物として知られる。 |
| − | ; | + | ;ネンミョン |
| − | : | + | :ネンミョン([[냉면]])は、冷麺(「[[ネンミョン(冷麺/냉면)]]」の項目も参照)。大邱市内には老舗の[[ネンミョン(冷麺/냉면)|ネンミョン]]専門店が点在し、朝鮮戦争によって北部から避難してきた人たちによってその歴史が始まっている。1950年6月に朝鮮戦争が始まると、当初は北側が大きく南へと戦線を押し下げ、南側では大邱市の西方および北方を流れる洛東江を最終的な防御線と定めるに至る。[[ソウル市の料理|ソウル]]を失ったことから首都機能は一時、[[大田市の料理|大田市]]を経て大邱市へと移り、1950年7月16日~8月17日まで大邱市が臨時首都となった後、さらに[[釜山市の料理|釜山市]]へ移った。この前後、大邱市へは北部からの避難民が多く移り住んでおり、[[ネンミョン(冷麺/냉면)|ネンミョン]]の本場である[[北朝鮮の料理|平壌]]の出身者も多く含まれた。1951年に創業した中区校洞(チュング キョドン、중구 교동)の「江山麺屋(강산면옥)」と、1953年に[[釜山市の料理|釜山市]]で創業したのち1969年に大邱市へと移転した中区公平洞(チュング コンピョンドン、중구 공평동)の「釜山安麺屋(부산안면옥)」はいずれも創業者が[[北朝鮮の料理|平壌]]出身であり、これに「釜山安麺屋」から分かれて1960年代後半に創業した中区桂山洞(チュング ケサンドン、중구 계산동)の「大同麺屋(대동면옥)」を加えて、3店舗を「大邱3大冷麺」と称することも多い。 |
== 代表的な特産品 == | == 代表的な特産品 == | ||