「クンゴグマ(焼き芋/군고구마)」の版間の差分

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*サツマイモの種類
 
*サツマイモの種類
 
:クンゴグマに用いるサツマイモは「[[밤고구마]](直訳は栗サツマイモ)」と「[[호박고구마]](直訳はカボチャサツマイモ)」に大別され、「[[밤고구마]]」は栗のようなホクホクとした食感の品種を指し、「[[호박고구마]]」はカボチャのように黄色くねっとりとした食感の品種を指す。
 
:クンゴグマに用いるサツマイモは「[[밤고구마]](直訳は栗サツマイモ)」と「[[호박고구마]](直訳はカボチャサツマイモ)」に大別され、「[[밤고구마]]」は栗のようなホクホクとした食感の品種を指し、「[[호박고구마]]」はカボチャのように黄色くねっとりとした食感の品種を指す。
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== 歴史 ==
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=== サツマイモの伝来 ===
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:朝鮮半島にサツマイモ([[고구마]])が伝来、普及した時期は18世紀後半とみられ、1763年に朝鮮通信使の正使として日本にやってきた趙曮(チョ・オム、조엄)が対馬から持ち帰ったのが始まりとされる。道中の記録『海槎日記(ヘサイルギ、해사일기)』に、「島には食べられる根菜がある。名を甘藷または孝子麻という。日本では古貴為麻と呼ぶ」【原文1】<ref name="kaikousousai">[https://dl.ndl.go.jp/pid/945655/1/166 朝鮮群書大系 續々第6輯 海行摠載. 4] 、国立国会図書館デジタルコレクション(コマ番号166/250)、2025年8月8日閲覧</ref><ref name="kaisanikki">[https://dl.ndl.go.jp/pid/13207317/1/152 海槎日記 : 江戸時代第十一次(宝暦・明和)朝鮮通信使の記録 日記篇] 、国立国会図書館デジタルコレクション(コマ番号152/169)、2025年8月8日閲覧</ref>との記述があり、この「古貴為麻(コグィウィマ、고귀위마)」が韓国語でサツマイモを意味する「コグマ([[고구마]])」の語源になったとされる。古貴為麻は対馬での呼び名「孝行芋」を記したものと見られ、栽培がたやすく、たびたび飢饉を救ったことから孝行な芋を意味している。『海槎日記』には栽培方法や、食べ方についても記述があり、「生でも焼いても煮てもよく、穀物と混ぜて粥にしたり、蜜に絡めてチョングァ(蜜漬け、[[정과]])にしてもよい。餅を作ったり、飯に混ぜたり、可ならざるものがない」【原文2】<ref name="kaikousousai"></ref><ref name="kaisanikki">と幅広い用途を示している。
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:【原文1】「島中有草根可食者 名曰甘藷 或謂孝子麻 倭音古貴為麻」
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:【原文2】「生可食也 炙可食也 烹亦可食也 和穀而作糜粥可也 拌清而為正果可也 或作餅 或和飯 而無不可」
  
 
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
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