「尚州市の料理」の版間の差分

 
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== 食文化の背景 ==
 
== 食文化の背景 ==
 
676年に新羅が半島を統一すると、687年に全国を9つの州に分割して統治を行った。その州のひとつが尚州(沙伐州)である。その当時から中東部の中心地域として栄え、高麗時代(918~1392年)にも地方行政組織である12牧(後に8牧)のひとつに尚州が含まれている。また高麗時代後期から現在に至るまで半島の南東部は慶尚道と呼ばれているが、この名称も[[慶州市の料理|慶州市]]と尚州市の頭文字から取られたものである。こうした歴史的な背景を踏まえ、尚州市の両班家に伝わった料理書『是議全書([[시의전서]])』の料理を再現することにも力を入れている。地理的には小白山脈のふもとで栽培されるリンゴ、ナシ、ブドウ、柿などの果物類や、洛東江流域で生産される米などが名産として知られ、「大韓民国農業の首都」を掲げている。また、古くから養蚕も盛んにおこなわれており、名産品である米、干し柿、カイコの3つを三白(サムベク、삼백)と総称して尚州市の象徴としている。
 
676年に新羅が半島を統一すると、687年に全国を9つの州に分割して統治を行った。その州のひとつが尚州(沙伐州)である。その当時から中東部の中心地域として栄え、高麗時代(918~1392年)にも地方行政組織である12牧(後に8牧)のひとつに尚州が含まれている。また高麗時代後期から現在に至るまで半島の南東部は慶尚道と呼ばれているが、この名称も[[慶州市の料理|慶州市]]と尚州市の頭文字から取られたものである。こうした歴史的な背景を踏まえ、尚州市の両班家に伝わった料理書『是議全書([[시의전서]])』の料理を再現することにも力を入れている。地理的には小白山脈のふもとで栽培されるリンゴ、ナシ、ブドウ、柿などの果物類や、洛東江流域で生産される米などが名産として知られ、「大韓民国農業の首都」を掲げている。また、古くから養蚕も盛んにおこなわれており、名産品である米、干し柿、カイコの3つを三白(サムベク、삼백)と総称して尚州市の象徴としている。
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*慶尚北道3大料理書
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:[[慶尚北道の料理|慶尚北道]]では、旧家に伝わる料理書として、尚州市の『是議全書(シウィジョンソ、[[시의전서]])』、[[安東市の料理|安東市]]の『需雲雑方(スウンジャプパン、[[수운잡방]])』、[[英陽郡の料理|英陽郡]]の『[[英陽郡の料理#ウムシクティミバン(飲食知味方/음식디미방)|飲食知味方(ウムシクティミバン/음식디미방)]]』が発見された。いずれも韓国料理の歴史をひも解くには欠かせないもので、3冊を総称して慶尚北道3大料理書と呼ぶ。
  
 
== 代表的な料理 ==
 
== 代表的な料理 ==
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*品種
 
*品種
:主にトゥンシ(둥시)と呼ばれる品種が用いられる。トゥンシとは「丸い(둥글다)」「柿(시)」という意味である。また、タンニンが表面に染み出て黒ずんだものをモッカム(墨柿、먹감)と呼び、これが干し柿を作るのにもっともよいと評価される。
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:主にトゥンシ([[둥시]])と呼ばれる品種が用いられる。トゥンシとは「丸い(둥글다)」「柿(시)」という意味である。また、タンニンが表面に染み出て黒ずんだものをモッカム(墨柿、[[먹감]])と呼び、これが干し柿を作るのにもっともよいと評価される。
  
 
*製造方法
 
*製造方法
:干し柿製造メーカーの「尚州コッカム名家(상주 곶감명가)」によれば皮を剥いた柿を専用のハンガーにかけ、45~60日程度乾燥させる。水分を5~60%程度まで減らしたものをパンゴンシ(半乾柿、반건시)と呼び、35~40%程度まで減らしたものをコンシ(乾柿、건시)と呼ぶ。また、種を取って食べやすい大きさに切って干したものをカムマルレンイ(切干柿、감말랭이)と呼ぶ(八田靖史の取材記録より、2016年10月30日)。
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:干し柿製造メーカーの「尚州コッカム名家(상주 곶감명가)」によれば皮を剥いた柿を専用のハンガーにかけ、45~60日程度乾燥させる。水分を5~60%程度まで減らしたものをパンゴンシ(半乾柿、[[반건시]])と呼び、35~40%程度まで減らしたものをコンシ(乾柿、건시)と呼ぶ。また、種を取って食べやすい大きさに切って干したものをカムマルレンイ(切干柿、감말랭이)と呼ぶ(八田靖史の取材記録より、2016年10月30日)。
 
:*尚州コッカム名家(상주 곶감명가)
 
:*尚州コッカム名家(상주 곶감명가)
 
::住所:慶尚北道尚州市仁坪1キル21-14(仁坪洞1-1)
 
::住所:慶尚北道尚州市仁坪1キル21-14(仁坪洞1-1)
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