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*牛市場と牛肉料理 | *牛市場と牛肉料理 | ||
| − | : | + | :近代に入って大邱市は牛市場が栄えた。1910年に当時の統監府が出版した『大日本帝国朝鮮写真帖 : 日韓併合紀念』には朝鮮半島全土のさまざまな写真が収録されているが、その中で大邱市を紹介するものは「大邱市場」「大邱牛市場」の2点である。大邱牛市場については説明書きもあり、「韓国有数の牛市場にして毎月例市を開きて盛に畜牛の売買を行ふ。牛は韓国名産の一なり。体躯偉大なるを以て其名あり」(原文に句点を追加、漢字は新字に変更)と記述されている<ref>[http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/766880/93?viewMode= 大日本帝国朝鮮写真帖 : 日韓併合紀念] 、国立国会図書館デジタルコレクション(コマ番号93)、2017年8月14日閲覧</ref>。また、1924年に朝鮮総督府が編纂した『朝鮮の市場』では、1年に2万頭以上を扱う最大規模の畜産市場を9ヶ所と記述しており、そのひとつが大邱市の牛市場である(9ヶ所のうち6ヶ所は現在の朝鮮民主主義人民共和国にあり、韓国は大邱市のほか[[水原市の料理|水原市]]と[[釜山市の料理|釜山市]]が2万頭以上となっている)<ref>[http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/983970/115?viewMode= 朝鮮の市場] 、国立国会図書館デジタルコレクション(コマ番号115)、2017年10月27日閲覧</ref>。現在も隣接する[[慶尚北道の料理|慶尚北道]]は韓牛([[한우]])の飼育頭数が全国1位であり(2018年7~9月期)<ref>[http://kosis.kr/statHtml/statHtml.do?orgId=101&tblId=DT_1EO200 축종별 시도별 가구수 및 마리수] 、統計庁「家畜動向調査」、2018年10月19日閲覧</ref>、後述する大邱市の代表的な料理にも牛肉や、牛の内臓を使ったものが多くある([[大邱市の料理#代表的な料理|代表的な料理]]参照)。 |
| − | * | + | *華僑と中国料理 |
| − | : | + | :1905年に京釜線が開通すると大邱には大勢の外国人が居住を始めた。中国人も多く含まれており、現在も中区の鍾路(チョンノ、종로)地区には小規模ながらもチャイナタウンがあって、華僑協会、華僑小学校、老舗の中華料理店などが点在する。こうした背景から大邱市では中国料理の人気が高く、1970年代にヤキウドン(辛口の海鮮焼きうどん、[[야끼우동]])という新たな料理が生まれて広まったほか([[大邱市の料理#ヤキウドン(야끼우동)|代表的な料理/ヤキウドン(야끼우동)]]参照)、チンギョス(蒸し餃子、[[찐교스]])、ケランパン(砂糖の入った中国パン、[[계란빵]] ※目玉焼き入りの今川焼きとは別物)といった、他地域では聞き慣れないメニューも見かける。韓国のインターネット上で話題になった全国5大[[チャンポン(激辛スープの海鮮麺/짬뽕)]]の一角、「チヌン飯店(진흥반점)」が南区梨泉洞(ナムグ イチョンドン、남구 이천동)にある。 |
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