「英陽郡の料理」の版間の差分

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*現代韓国料理との差異
 
*現代韓国料理との差異
 
:『飲食知味方』に収録された料理は現代でも共通するものが多い。ただし、料理のレシピを見るとだいぶ異なるものも多く、例えば現代の[[ピンデトク(緑豆のお焼き/빈대떡)]]は緑豆モヤシや白菜キムチ、豚肉などを具として作るが、『飲食知味方』のレシピでは蜂蜜を加えたアズキあんを入れる。
 
:『飲食知味方』に収録された料理は現代でも共通するものが多い。ただし、料理のレシピを見るとだいぶ異なるものも多く、例えば現代の[[ピンデトク(緑豆のお焼き/빈대떡)]]は緑豆モヤシや白菜キムチ、豚肉などを具として作るが、『飲食知味方』のレシピでは蜂蜜を加えたアズキあんを入れる。
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*マッチル方文
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:『飲食知味方』に掲載されているいくつかのレシピには「マッチル方文(맛질방문)」との付記がある。この場合のマッチルとは地名であり、その地域の料理法を紹介するという意味である。マッチルは近隣都市の醴泉や奉化を指すとの説が有力だが、はっきりとしたことはわかっていない。マッチル方文として紹介された料理には、スジュンゲ(鶏肉のあんかけ、수증계)、スンオマンドゥ(ボラ餃子、숭어만두)、ソンニュタン(ザクロのスープ、석류탕)などが16酒類がある。
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*酒造法
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:『飲食知味方』に掲載される146項目のうち、51項目が酒造法である。当時は酒造りというと家庭の主婦が日常の家事として行うもので、こうして造る酒を家醸酒(カヤンジュ、가양주)と呼ぶ。両班家庭では祖先の祭祀を行ったり、客を迎えたりすることが多く、酒造りはたいへん重要な家事のひとつであった。『飲食知味方』には今日伝統酒として知られる三亥酒([[삼해주]])、梨花酒([[이화주]])、甘香酒([[감향주]])といった名前が並ぶ。現在の韓国でトンドンジュ([[동동주]])と呼ばれている米粒を浮かせた酒も、浮蟻酒([[부의주]])という名前で掲載されている。
  
 
==== 代表的な料理 ====
 
==== 代表的な料理 ====
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