西麻布「宮」で参鶏野菜鍋ランチコース。

11072101.jpg

今日、7月21日は土用の丑の日ですが、
それに先駆けて、先週の14日が初伏(チョボク)でした。
韓国ではこの日にサムゲタン(ひな鶏のスープ)を食べます。

日本におけるウナギと同様に、夏バテを防ぎ、
暑い夏を乗り越える滋養強壮の料理という意味があります。

ちょうど14日に六本木方面での仕事があったため、
4月にオープンしたばかりの「宮(KUNG)」にお邪魔してきました。
こちらの店長さん、料理長さんには前々からお世話になっており、
お声かけ頂きつつも、なかなか足を運べませんでした。

初伏という絶好のタイミングで、お店の自慢料理である、
サムゲタンを食べに行けたというのは幸せなことでしたね。

と、いいつつ厳密にはサムゲタンではなかったり。

冒頭の写真を見て頂くとわかるかと思いますが、
白菜、長ネギ、春菊といった野菜たっぷりのサムゲタンです。
これをコチラのお店では「参鶏(サムゲ)野菜鍋」と命名し、
サムゲタンとともに名物料理としてアピールしています。

サムゲタン自体も紅麹入りと一工夫が加えられており、
そこに野菜が加わることで、スープに自然な甘味が加わります。
かといって、鶏の味も決して薄まっておらず濃厚風味。

既存のサムゲタンを1歩進めたアレンジの一形態でしょう。

なお、この参鶏野菜鍋にはポン酢風の特製ソースがつき、
鶏肉や野菜は、それにつけて味わうこともできます。
水炊き風でもあり、和の要素を含んだサムゲタンという感じですね。

なお、ランチの野菜参鶏鍋はコース仕立てになっており、
1人前3000円、2人前からの注文可ということです。
僕はひとりだったので、本来であれば注文できなかったのですが、
特別にということで、ハーフサイズで出して頂いたものです。

11072102.jpg

コースはこんな感じの前菜からスタート。

・キムチ盛り合わせ
・ナムル盛り合わせ
・本日のサラダ(サンチュコッチョリ)

キムチは白菜、キュウリと、チョンガク大根(小さな大根)の3種。

ナムルは大根とニンジンのセンチェ(和え物)、ワラビのナムル、
エホバク(韓国カボチャ)のナムル、豆モヤシのナムルという4種。
中でもエゴマの粉でコクを出したワラビのナムルが美味でした。

11072103.jpg

続いて出てきたのはチャプチェ(春雨炒め)。
具だくさん、かつ具のひとつひとつに丁寧な下味がついています。

11072104.jpg

本日のチヂミは海鮮チヂミでした。

11072105.jpg

塩辛もサービスとして頂いちゃいました。
テナガダコ、ホタテのヒモ、チャンジャ(スケトウダラの内臓)の3種。
韓国からわざわざ仕入れたものだそうで、これもいい味でしたね。
ごはんが欲しくなる味。そしてお酒が恋しくなる味。

で、この後に参鶏野菜鍋が登場するという流れです。

11072106.jpg

そしてまたデザートが秀逸でした。

右上にあるのが黒ゴマのブランマンジェ。
黒蜜とミスカル(穀物粉)を振りかけてあります。

右下は柚子を巻き込んだ干し柿。
その左がエゴマの粉と実を使ったクッキー。
フルーツがサクランボとライチです。

もともと料理長さんはデザートへの意識が高い方でしたが、
ランチコースにもこれだけのものを用意するというのはさすが。
ミスカルや、エゴマで韓国要素をアピールしているのもいいですね。

どうしても韓国料理はデザートの部分が弱いので、
それを補う工夫が見えるというのは、嬉しいことです。

これで1人前3000円なら、ちょっと贅沢なランチにはいいかも。

もちろんランチはこのコース以外にもいろいろあり、
1000円ちょっとのメニューが中心となっていました。
西麻布という場所柄、ちょっと高めの設定ではありますが、
そのぶん落ち着いた雰囲気と手の込んだ工夫を楽しめます。

お店そのものが路地の中にあって目立つ場所ではないので、
いまのところ知る人ぞ知る隠れ家的なお店という感じ。

ディナーメニューもいろいろ魅力的な料理が揃っているので、
次回はランチだけでなく、夜にもお邪魔したいですね。

店名:宮(KUNG)
住所:東京都港区西麻布1-7-11霞ハイツ1階
電話:03-6459-2696
営業:11:30~15:00、17:00~翌4:00(月~土)、17:00~24:00(日)
定休:なし



2 Responses to 西麻布「宮」で参鶏野菜鍋ランチコース。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

 

 
 
previous next