東新宿「南陽屋」で季節外れのコングクス。

09020201.jpg

1月下旬。師匠と訪れたのはいつもの「南陽屋」です。
東新宿駅と若松河田駅の中間に位置する家庭料理店。
江原道横城郡出身のママさんが切り盛りしています。

席について飲み物も頼まないうちから、
ひょいっと運ばれてきたのが、冒頭の写真。
これを説明なしに、なんという料理か当てられる方は、
おそらく無類の江原道通ではないかと思います。

事実、この日はそうそうたる韓国通が集まっており、
それぞれがあれやこれやと料理名を挙げましたが、正解はなし。
江原道の特産品である蕎麦粉で包まれているのはわかりましたが、

「メミルジョン(蕎麦粉のチヂミ)ですか?」
「いや、メミルトク(蕎麦餅)というんじゃなかったかな」
「済州島のピントクに似てますよね」

と答えが出ません。
結局、ママさんが教えてくれましたが、

「わたしらはチョントクっていったけどね」

とのセリフに反応できたのは師匠だけ。
僕もまるで聞いたことのない料理名でした。
いやはや知らない料理、まだまだたくさんありますね。

ちなみにチョントクを直訳すると「銃の餅」。

その形状が銃床に似ていることから、
チョントクと呼ばれるようになったそうです。
蕎麦粉という意味を加えて、メミルチョントクとも呼ぶようですね。

蕎麦粉の生地で大根や白菜キムチを巻いており、
この日はキムチのほかにモヤシなども入っていました。
素朴な味わいですが、これがなんともいえず美味しい。
たぶんママさんが子どもの頃から食べていた料理なんでしょうね。

たまたま作ったから出してくれたのでしょうが、
こういう料理こそメニューに載せたらいいのに、と思います。
江原道料理が食べられる店って、本当に少ないですから。

09020202.jpg

さて、その他の料理は「南陽屋」名物をずらり。
かつて師匠が風邪を引くたびに食べていたニンニク焼き。

09020203.jpg

コンニャク入りのスジ煮込み。
残った煮汁にはごはんを入れて食べると美味です。

09020204.jpg

カムジャジョン(ジャガイモのチヂミ)と……。

09020205.jpg

トンテチゲ(スケトウダラ鍋)は立派な江原道料理。
この写真では見えませんが、ぶつ切りにしたスケトウダラが、
赤いスープの下にたっぷりと沈んでおります。

09020207.jpg

こちらはナクチボックム(テナガダコ炒め)。
この店で食べたのはたぶん初めてだったと思います。

09020206.jpg

びっくりしたのはこれですか。

夏季限定で発売される翡翠色のコングクス(豆乳麺)。
通常は大豆で作るところを、この店では枝豆にアレンジしています。
従って、枝豆が出回る時期しか置いていないはずですが、

「八田さんのブログを読んで頼む人がたまにいるのよ」

という理由でシーズンオフにも準備せざるを得なくなった模様。
いろいろ気を遣って書いているつもりでも迷惑かけますね。
なんとも申し訳ない限りですが、とりあえずその場では一同大喜び。
久しぶりに緑鮮やかなコングクスを楽しみました。

といった感じに1次会は終了。

有志で2次会に行き、3次会は師匠宅だった模様。
2次会終了時で失礼したので、そこまでは参加できませんでした。
ギリギリでしたが、なんとか終電で帰宅できたのは幸い。
ブログの記事にはなっておりませんが、その2日前に終電を逃し、
禁断のタクシー帰りをしてしまったのは深い反省事項です。

店名:南陽屋(なみゃんおく)
住所:東京都新宿区新宿7-1-4
電話:03-3202-6888
営業:11:30~14:00、17:00~翌2:00(月~金)、17:00~24:00(土、日、祝)
定休:第2、4日曜日

<過去の関連日記>
(02月24日)東新宿「南陽屋」でトンテチゲ。
(04月24日)東新宿「南陽屋」でトンテチゲ&ニンニク焼き。
(07月09日)東新宿「南陽屋」で翡翠色のコングクス。
(12月17日)東新宿「南陽屋」で江原道料理。
▲(2007年)
▼(2009年)
(01月14日)東新宿「南陽屋」で師匠と打ち合わせ。



2 Responses to 東新宿「南陽屋」で季節外れのコングクス。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

 

 
 
previous next