コリアうめーや!!第115号

コリアうめーや!!第115号

<ごあいさつ>
12月15日です。
これが今年最後のメルマガになります。
早いもので2005年ももう終わり。
あと2週間ちょっとで2006年に早がわりです。
師走のバタバタしたこの時期。
皆様はいかがお過ごしでしょうか。
忘年会だなんだと、予定ぎっしりの方も多いはず。
日々飲んだくれて過ごせる黄金期間ではありますが、
そのぶん身体にかける負担も並ではありません。
くれぐれもご健康にはお気をつけください。
と、実は自分に言い聞かせていたりします。
さて、今号のコリアうめーや!!ですが、
昨年もやった年末企画を恒例化させました。
1年間食べてきた韓国料理を、
すべて振り返ってベストテンを作成です。
あくまでも個人的な評価ではありますが、
1年間の幸せを総ざらいしたいと思います。
コリアうめーや!!第115号。
2005年を総括する、スタートです。

<2005年これがうまかったベスト10!!>

「こんばんは。司会の古里柳徹子でございます」
「こんばんは。宇米谷宏です」

「コリやなぎ徹子と、うめーや宏。」 
「2人合わせてコリアうめーや!!でございます」

ぱちぱちぱちぱちぱちぱち。

「さて、皆様とは1年ぶりのご対面」
「この企画も年末の恒例となりました」

「まさか毎年の企画になるとは思いませんでしたね」
「ええ、どうも八田氏のほうが味をしめたみたいです」

「味をしめた……と言いますと?」
「総集編だからいつもより書くのが楽だとかなんとか」

「あー、確かにそうでしょうね」
「あれがうまかった、これがうまかったって振り返るだけですからね」

「そして盛り上げの部分は我々司会に押し付けると」
「年末のバタバタした時期にうまい手を考えたものです」

「さて、それではそんな無責任男のベストテンです」
「まずは第10位から第8位までを見てみましょう!」

ダララララララララララ……。ジャン!!

第10位、Krispy Kremeのドーナツ
第9位、レッドマンゴーのヨーグルトアイス
第8位、釜山チャガルチ市場の朝ごはん

「おおーっと、いきなり甘いもの系が2つ続きましたよ」
「ドーナツ、ヨーグルトアイスときて、市場の朝ごはんですか」
「それでは無責任男、八田氏に聞いてみましょう」

えーと、ひどい言われ方ですが八田氏です。
別に楽をしたいからベストテンという訳ではないのですが……。
ともかく今年も充実した韓食ライフだったということを、
しっかりと報告をさせて頂こうと思います。

まず、Krispy Kreme(クリスピークリーム)ですが、
ドーナツの味もさることながら、店のスタイルに感激しました。
厨房がガラス張りになっていて中がのぞけるんですよ。

中には大きなドーナツ製造機がデンと構えていて、
生地をセットすると、コンベアで流れて自動的に揚げられる。
砂糖でコーティングするところまですべて自動です。

思わずべたっとガラスに張り付いて眺めてしまいました。
詳しくは第110号のバックナンバーをごらんください。
http://www.koparis.com/~hatta/koriume/koriume110.htm

第9位のヨーグルトアイスもこの夏の衝撃でしたね。
ブーム自体は去年、一昨年からのものでいまさらなのですが、
遅まきながらと試してみたところ、ズブズブにハマりました。

さっぱりとした甘さと、ほのかで軽やかな酸味。
1000ウォンで5種類のトッピングが選べるのも魅力です。
これまで夏の定番といえばパッピンス(氷アズキ)でしたが、
今後はどちらを食べるか悩むことになるはずです。

ヨーグルトアイスとパッピンスについてはこのページで書きました。
http://www.koparis.com/~hatta/same/same011.htm

第8位にあげた、釜山チャガルチ市場の朝ごはんも最高でした。

その日は午前4時起床という厳しいスケジュール。
7時頃にはもうお腹グーグーなんですが、
その時間では開いている店も少ないですよね。

市場関係者の方に紹介して頂いて、
市場の2階にある食堂に行ったらこれが大当たり。
安い、早い、美味いの3拍子が揃っていました。
釜山の朝食にオススメです。
http://www.koparis.com/~hatta/koriume/koriume102.htm

「はい、八田氏による10位から8位までのコメントでした」
「手抜きかと思いきや、意外に熱く語りましたね」
「我々がいじるから、きっと彼なりに必死なんですよ」

わはははははは。(場内爆笑)

「さて、それでは続きの順位を見てみましょう!」
「第7位から第5位までの料理を発表です!」

ダララララララララララ……。ジャン!!

第7位、新大久保チャンナム家のタッペクスク
第6位、新大久保てじまうるのポッサム&豚焼肉
第5位、忠武路平来屋の冷麺&チョゲタン

「えーと、新大久保が2軒入りましたね」
「新大久保は東京でも最大のコリアンタウンです」
「八田氏のコメントを聞いてみましょう」

はい。今年は新大久保にもよく通いました。

今年は食べた韓国料理を日記につけているのですが、
新大久保で韓国料理を食べたのは約50日にものぼりました。
年間通して週1ペースで通っている計算になりますね。

チャンナム家はもともとよく通っていた店なんですが、
今年になってタッペクスクという料理があるのを知りました。
丸鶏をそのまま水煮しただけというシンプルな料理ですが、
そのぶん鶏のうまさを純粋に味わえる良さがあります。

第104号では田舎料理のひとつとして紹介しましたが、
実は新大久保でも食べることができます。
http://www.koparis.com/~hatta/koriume/koriume104.htm

第6位も新大久保から。てじまうるは豚肉の専門店です。
山形県の平田牧場から直送される三元豚、桃園豚、金華豚が食べられる店。
ブランド豚を使った豚焼肉は、料理のイメージを根底から覆してくれます。

そしてその中でも特に印象的だったのが三元豚のポッサム。

茹でたバラ肉を浅漬けの白菜キムチと食べる料理ですが、
キムチの中には生牡蠣までもが入っている贅沢さです。
キムチ、豚肉、牡蠣のうまみが口の中で渾然一体。
いい豚を使うと、ここまで味が違うものかと思い知りました。

今年の新大久保は豚焼肉ブームに沸いた1年。
第103号でその話をテーマに書きましたが、
半年前なのに、もう情報がかなり古くなっていますね。
とにかく流れが速いのが、新大久保の特徴です。
http://www.koparis.com/~hatta/koriume/koriume103.htm

第5位には平来屋という店の冷麺をあげたいと思います。
最近、やっと自分好みの冷麺というのがわかってきました。

・スープは牛系を軸に鶏方面に向かう
・スープの酸味は前面に出過ぎない
・麺はハサミで切らずともきちんと噛み切れる
・麺からそば粉の香りが立ちのぼる
・唐辛子の辛さは必要ない

きっと食べる人によって、まったく意見が分かれるはず。
あくまでも自分の好みですが、それに近いのが平来屋の冷麺でした。
平来屋の冷麺は牛スープにキジのスープを混ぜているとのこと。
この鶏系の旨みに、どうも僕はひかれていくようです。

また、この平来屋にはチョゲタンという珍しい料理があります。

一般にチョゲタンというと貝のスープを想像しますが、
ここで言うチョゲタンは冷麺スープに鶏肉を入れた夏の季節料理。
好みで麺も入れられますが、あくまでもメインは鶏肉です。
北朝鮮の郷土料理なので、ソウルでも珍しい料理に数えられます。

これら一連の話はまだメルマガでも書いていません。
いま少しずつソウルの老舗冷麺店を食べ歩いているので、
それがまとまったら詳しく書くつもりです。

「はい。第7位から第5位までを語ってもらいました」
「徐々に気持ちが乗ってきたような感もありますね」
「冷麺なんか、ちょっと興奮しすぎではないかとも思えます」
「最近どうもひとりで突っ走る傾向にありますね」

がはははははは。(場内爆笑)

「さて、それではここで次点を発表します」
「惜しくもランキングから漏れた料理です」

次点、師団チゲ&手作り韓定食

「はい。2つの料理が出てまいりました」
「これはどういうことですか?」

師団チゲは1月に野外で作った創作韓国料理。
http://www.koparis.com/~hatta/koriume/koriume94.htm

手作り韓定食は友人の誕生日企画として実施しました。
歳の数だけ料理を作ろうと、みんなで頑張ったんです。
どちらも楽しかったので次点に組み込んでみました。
http://www.koparis.com/~hatta/same/same017.htm

「そういえば去年も誕生日関連の料理でしたね」

ええ、去年の次点は「土鍋ビビンバ」でした。
とにかく混ぜることが好きだという友達のために作りました。
だんだん誕生日ネタはエスカレートしていますね。
僕の誕生日にはみんなが自作ビールを作ってくれました。

「アホな友達がたくさんいていいですねぇ……」
「これも類は友を呼ぶってやつじゃないですか?」

ええ、僕の人徳だと思っています。

はははははは。(場内冷笑)

「さ、アホな友情自慢はそのくらいにして先を急ぎましょう」
「第4位から第2位までを一挙に紹介です!」

ダララララララララララ……。ジャン!!

第4位、羅州名物の赤いコムタン
第3位、本場木浦で取れたてナクチ料理三昧
第2位、3年越し、念願成就の霊光クルビ

「おおっと出ました。地方料理3連発!」
「これは見事ですねえ。すべて全羅道の郷土料理です」
「さあ、八田氏。その感動を語ってください!」

うーん……。

「さあ、どうぞ!」

ううーん……。

「何を悩んでいるんですか!」

うーん、これは勘弁してもらっちゃダメですか?
来年早々からのメルマガネタにしたいんですよ。
第116号、第117号、第118号で書くつもりなんです。
ここで感動を語っちゃうと、それがちょっと……ねぇ。

「ランキングを自分で作っておいて今年も放棄ですか?」
「去年は無理に1位を3つも作ったじゃないですか!」
「それで今年は2~4位がコメントなしだなんて!」
「ワガママにもほどがありますっ!」

す、すいません……。

「この分だと来年はこの企画ないですね」
「ていうか、あっても我々はボイコットかもしれません」

そ、そんな冷たいこと言わないでくださいよ。

「もういいです。1位はちゃんと考えているんでしょうね」
「最後くらいはきちんとシメますよ!」
「第1位の発表です!」

ダララララララララララ……。ジャン!!

第1位、宮宴の宮廷料理&宮中飲食研究院のお昼ごはん

「はい。今年は1位がびしっと出ました」
「八田氏には気を引き締めて語って頂きましょう」

今年はやっぱりこの2つの感動に尽きます。

前号の第114号で書いたばかりですが、
韓国料理界の頂点とも言うべき宮中飲食研究院に行き、
韓福麗先生と昼食を食べたのは貴重な体験でした。
http://www.koparis.com/~hatta/koriume/koriume114.htm

そしてその韓福麗先生が今月正式オープンさせた宮廷料理店。
「宮宴」の料理を味わえたのも至福の喜びと言えます。

韓国料理の基本である五味五色を巧みに配置し、
見た目にも神経を配りながら、素材の味も引き出している。
とかく濃く辛い料理がもてはやされる現代に、
韓国料理の持つ原点の味を体験したように思いました。
http://www.koparis.com/~hatta/koriume/koriume114c.htm

「なるほど。1位にふさわしい料理ですね」
「今年は1位がきれいに決まってよかったです」
「ベストテンも出揃いましたので、八田氏シメの一言をどうぞ」

2005年は全部で7度韓国に足を運びました。
自分としてもかなり多くの韓国料理を食べた1年でしたが、
それと同時に、美味しいものに出会う難しさも痛感しました。

自分から目指していかないと美味しいものにも出会えない。
2006年はそれを意識していきたいと思います。

「はい。ありがとうございました」
「来年も美味しい報告が聞けそうですね」
「2006年も精一杯食べて頂きたいと思います」

「それではこれにて2005年のベストテンは終了です」
「また来年、お会いしましょう!」

<おまけ>
2005年ベストテンお店データ

店名:Krispy Kreme(新村店)
住所:ソウル市西大門区滄川洞18-5
電話:02-362-1470
HP:http://www.krispykreme.co.kr/

店名:RED MANGO(梨花女大店)
住所:ソウル市西大門区大ヒョン洞60-8 2階
電話:02-362-4554
HP:http://www.redmango.co.kr/

店名:チャガルチ市場内食堂
住所:釜山市中区南浦洞4737-1魚貝類処理場2階
電話:不明
HP:なし

店名:チャンナム家
住所:東京都新宿区百人町1-3-3サンライズ新宿1C
電話:03-3205-9233
HP:なし

店名:てじまうる
住所:東京都新宿区大久保1-16-5
電話:03-5291-3783
HP:http://www.tejimaul.com/

店名:平来屋(ピョンネオク)
住所:ソウル市中区乙支路2街148-54
電話:02-2267-5892
HP:なし

店名:宮宴(クンヨン)
住所:ソウル市鍾路区嘉会洞170-3
電話:02-3673-1104
HP:http://www.food.co.kr/goongyeon/

<お知らせ>
2005年ベストテンの写真がホームページで見られます。
よかったらのぞいてみてください。
http://www.koparis.com/~hatta/

<お知らせ2>
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<八田氏の独り言>
ベストテンを選ぶというのはなかなか難しいです。
むしろ個人的感動のベストテンなのかもしれません。

コリアうめーや!!第115号
2005年12月15日
発行人 八田 靖史
hachimax@hotmail.com



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